シンニホンプロレス
新日本プロレス(新日本プロレスリング株式会社)とは、2022年に旗揚げ50周年を迎えた、日本プロレス界において現存する最古のプロレス興行団体である。略称は新日本、新日、NJPW。
親会社である株式会社ブシロードの木谷高明社長がオーナーである。
キャッチフレーズは「キング・オブ・スポーツ」。
現存する日本のプロレス団体では最古の歴史を持つ団体で、旗揚げから40年以上経過した現在もメジャー団体最高峰にふさわしい形で君臨している(旗揚げ戦は1972年3月6日。その7ヵ月後に全日本プロレスが旗揚げされた)。
浮き沈みの激しい歴史の中で、闘魂三銃士やGBH、魔界倶楽部、G-EGGSといった名ユニットが現れ、毎年1月4日の東京ドーム大会「レッスルキングダム」、春に開催のトーナメント「ニュージャパンカップ」、夏の恒例行事である「G1 CLIMAX」や秋季開催の「ワールドタッグリーグ」、"ジュニアの祭典"「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」といった大会では数々の名勝負が生み出されている。
初期は「プロレスは最強の格闘技である」と言うアントニオ猪木を中心として対外国人選手から異種格闘技戦特に1976年6月26日の猪木対モハメド・アリ戦は大きな話題を呼んだ。80年代前半にはタイガー・マスクブーム、その後は藤波辰爾と長州力の日本人同士の対決「名勝負数え歌」で人気を博した。
坂口征二が社長になった80年代後半以降から90年代まで黄金期に突入してヘビー級では橋本真也、武藤敬司、蝶野正洋の闘魂三銃士が人気となり、Jr.ヘビー級では獣神サンダー・ライガー話題を振りまくなど隆盛を極め6大ドームツアーを行うなど業界をリードし続け特にアントニオ猪木引退試合では70,000人の動員を記録、当時nWoジャパンの人気も後押しして1998年の年間売上は39億円となっていた。
しかし坂口が会長にシフトし藤波辰爾が社長に就任した2000年代に入ってから暗黒時代に突入。三沢光晴を中心に旗揚げしたNOAHやK-1などの格闘技の隆盛もあり、プロレス低迷の象徴になってしまう(藤波の辞任後は草間政一、サイモン猪木らが社長を務め、2007年に菅林直樹が社長に就任する)。
2006年にユークスに買収され猪木の手を離れてからは徐々に息を吹き返し、2010年は業績黒字を記録。
2010年終わりから半年以上、ツアーのまとめとなるビッグマッチではすべて満員を記録し、2011年における地方のビッグマッチは全て超満員札止めを記録していた。
2012年2月からは親会社ユークスからこれまで関係を築いてきたブシロードへ譲渡される。ブシロード体制後はTVCM等の選手の露出、カードゲーム「キングオブプロレスリング」の販売(現在販売終了)、G1、レッスルキングダム等ビッグマッチでの広告宣伝が増えたことにより後楽園は対戦カード発表前に完売するほどとなり、長年空席の多かった東京ドーム大会のレッスルキングダムも徐々にではあるが以前よりは客席が埋まるようになってきている。
2013年に老朽化の進んでいた新日本の寮を改築。その模様がTV「大改造!!劇的ビフォーアフター」で放送され話題となった。また長らく暗黒時代を支えてきた菅林直樹が代表取締役会長に就任。社長にはブシロードから手塚要が就任している。
2014年は東京ドーム以外に横浜アリーナとG1の決勝戦に西武ドームと久しぶりの大箱大会が実現。また旗揚げ記念大会も久しぶりに太田区体育館での開催と昔の勢いを取り戻しつつある。
更に2015年には夏の大阪ビックマッチ”DOMINION”が大阪城ホールにて開催され超満員札止めを記録した。
しかし2016年はAJスタイルズ、ドク・ギャローズの離脱、中邑真輔、飯伏幸太、カール・アンダーソンの退団と人気主力選手が欠けた中での興業となるため今後の展開に心配の声は上がった。ただ、これまで所属外参戦であった柴田勝頼、マイケル・エルガンが所属選手となり、川人拓来、金光輝明といった新たなヤングライオンがデビュー。アマレスで実績のある岡倫之、北村克也と言った大型新人の確保や、海外からもジェイ・ホワイト、デビッド・フィンレー、ジュース・ロビンソンと若い選手が入団している。新たな若手主体興行「LION'S GATE」の定期開催も始まり、オカダ・カズチカ以降の時代を担う人材育成に余念が無い。2月に社長が手塚要から原田克彦へ交代し、10月から代表権が菅林会長から移った。
2018年6月に社長が原田から元タカラトミーCEOのハロルド・ジョージ・メイへ交代。売り上げは49億に達した。
2019年に世界のプロレスの聖地「マディソン・スクエア・ガーデン」で興行を行った。この時点で旗揚げ以来最高の54億円の売り上げとブシロード体制になって2011年の買収前11億円から5倍の売り上げを記録していた。
2020年は初の東京ドーム大会を2日連続で行い実券で70,000人規模の動員に成功した。
そこからは破竹の勢いの如く強気の興行を示そうとラインラップしていた矢先に悲劇は起こる。
3月から新型コロナウイルスの影響で興行が中止になった。これ以降、更なる感染拡大と緊急事態宣言の発令により、6月の無観客試合より再開するまで110日間・合計53大会を全て中止。その中には毎年3月に行われる旗揚げ記念日や、BEST OF THE SUPER Jr.など、団体が重要視している大会・リーグ戦も含まれていた。
業界内では一部でネット配信による無観客試合を開催する団体もあり、新日本でもファンから無観客試合の開催を望む声があったが、「無観客であっても感染リスクは避けられない」事と「業界最大手としての社会的責任」を理由に、無観客試合の実施には慎重な態度を貫いた。
7月11日より従来の動員の半分での観客入り興行を再開。これに先駆けて、6月には一度白紙になっていたNEW JAPAN CUPを大阪城ホールでの優勝決定戦を除く公式戦全試合を無観客試合で実施した。同じく中止となったBEST OF THE SUPER Jr.は同年11~12月にWORLD TAG LEAGUEと合同の形で開催。
2020年10月にハロルド・ジョージ・メイが社長を退任。後続はアメリカ現地で社長を任されていた大張高己が日本に戻ってくる形で就任している。
しばらくは手拍子での応援、試合数が激減など苦しい時期が続いているが徐々に規制が緩和されており地方ではある程度の集客が出来ているが都市部主に東京では配信の関係上後楽園ホールを多用したため集客が著しく低下した。現在の大きな課題としては歓声やブーイングが出せない状況でありこの環境を何とかしてほしい(特に外国人選手)との声が上がっており、アメリカがいち早くコロナ規制を撤廃したのでその比較でよく日本での規制緩和を待っている状況である。
2022年に団体設立50周年を迎えた新日本プロレスは、他団体交流にも積極的であり年始1月7日にノアとの合同興行を横浜アリーナで、4月に後楽園ホール開業60周年記念事業の一環で全日本との合同興行を開催。その他に2021年にCIMAが設立した新興団体「GLEAT」とも積極的に交流している。
また3月1日の旗揚げ記念日を武道館で開催。坂口征二、藤波辰爾、長州力、前田日明、武藤敬司、獣神サンダー・ライガーと多くの新日OB達が駆け付けた。残念ながら創設者であるアントニオ猪木、初代タイガーマスクの佐山聡は病欠の不参加となってしまったがオカダ・カズチカは満員の光景を猪木さんに見せたいとまた新たに奮起する場面も見受けられた。
またBOSJに国内他団体の選手を招聘した一方で新日本の日本人選手が国内他団体へ参戦する例もあり、その中で小島聡がノアのGHCヘビー級王座、タイガーマスク(4代目)が全日本の世界ジュニアヘビー級王座をそれぞれ戴冠した。
海外では新興団体である「AEW」との業務提携を発表。6月26日(現地時間)にアメリカイリノイ州シカゴのユナイテッド・センターでの合同興業「FORBIDDEN DOOR」が開催された。
さらに11月20日には親会社ブシロードグループの15周年記念事業の一環として女子団体・スターダムとの合同興行も有明コロシアムで予定されている。
ヘビー級の選手層が厚く、“レインメーカー”オカダ・カズチカを筆頭に内藤哲也、飯伏幸太、ジェイ・ホワイト、EVIL、SANADAがメイン軸にあり、Jr.上がりのウィル・オスプレイ、タイチ、鷹木信悟がおり、その後ろで棚橋弘至、真壁刀義、後藤洋央紀ら暗黒期を支えていた世代、ROHを筆頭に他団体や常連外国人選手も連日戦いを繰り広げている。逆に第三世代は新しい人材の育成のために出場数が減少傾向にある。
ジュニアの選手層内では高橋ヒロムを中心にエル・デスペラード、BUSHI、SHO、YOH、石森太二らが中心で、ベテランのタイガーマスク(4代目)、田口隆祐、外道が脇に名を連ねている状態。タッグマッチでは外国人選手を中心にして独自の展開で戦いが繰り広げられる。また、ジュニアの祭典BOSJでは海外から有望な選手が出場してくる。
現在の勢力図としては棚橋、飯伏らを中心とした「新日本本隊」が善玉のベビーフェイス。それに反抗する勢力として、オカダを中心としたダークヒーローの位置にいる「CHAOS(ケイオス)」、鈴木みのるをボスとしほぼ所属外の選手で構成された「鈴木軍」、ジェイ・ホワイト、KENTA、EVILを新機軸のメンバーで構成された新生「BULLET CLUB (バレットクラブ)」、内藤哲也をリーダーに、ルーシュやラ・ソンブラらCMLL勢と立ち上げたメキシコ系列ルードチームの日本支部である「LOS INGOBERNABLES de Japon(ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン)」と、CHAOSから離脱したウィル・オスプレイが立ち上げた「UNITED EMPIER(ユナイテッド・エンパイア)」これらの勢力の戦いが現在の新日本プロレスでの骨組みとなっている。本隊から派生したユニットに田口隆祐率いる「タグチジャパン」が存在するが、東京五輪終了に伴い活動休止中。
その他海外マットとの連携としてはメキシコのCMLL、アメリカのROH、イギリスのRPWといった団体の選手も多数参戦している。特に2016年からはROHとの提携を強化。
ブシロード体制後選手はtwitterを、団体ではfacebook、Youtubeの公式チャンネルなどでのネット上での活動や芸能事務所アミューズと連携してのTV出演の露出も以前より活発化している。加えて2015年には海外からも視聴可能な動画配信サイト「NJPW WORLD」も開設し、国内のプロレス団体では一強状態にある。
2020年~2021年は新型コロナウイルスの影響で外国人選手の頻繁な来日が不可能となり、日本国内に滞在している選手のみでの興行を強いられた。2022年に渡航制限が緩和されて以降は外国人選手の国内参戦に加えて、日本人選手の海外参戦も実施している。
ヘビー | ジュニア | 常連他団体、フリー、外国人 |
---|---|---|
|
*選手の()内は次の所属チームを意味する
(本)…本隊、(T)…タグチジャパン、(C)…CHAOS
(鈴)…鈴木軍、(B)…BULLET CLUB、(H)…HOUSE OF TORTURE
(I)…LOS INGOBERNABLES de Japon、(E)…UNITED EMPIRE
なお所属選手の()なしは新日本プロレス本隊とする
ヘビー | ジュニア | フリー、外国人 |
---|---|---|
|
※新日本からグレーテストレスラーズとして認定されている選手については(G)を表記。
チャンピオンベルト | 選手名 | 歴代 | 防衛回数 |
---|---|---|---|
IWGP世界ヘビー級王座 | ジェイ・ホワイト | 第5代 | 1 |
IWGP USヘビー級王座 | ウィル・オスプレイ | 第16代 | 1 |
IWGPタッグ王座 | キャッシュ・ウィーラー&ダックス・ハーウッド | 第96代 | 戴冠 |
IWGPジュニアヘビー級王座 | 石森太二 | 第92代 | 1 |
IWGPジュニアタッグ王座 | TJP&フランシスコ・アキラ | 第70代 | - |
NEVER無差別級王座 | カール・アンダーソン | 第37代 | - |
NEVER無差別6人タッグ王座 | EVIL&高橋裕二郎&SHO | 第22代 | 4 |
KOPW2022 | 鷹木信悟 | 第4代 | 保持 |
STRONG無差別級王座 | フレッド・ロッサー | 第2代 | - |
STRONG無差別級タッグ王座 | X&X | 初代 | - |
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最終更新:2022/07/02(土) 23:00
最終更新:2022/07/02(土) 23:00
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