新聞の読める馬 単語


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シンブンノヨメルウマ

4.4千文字の記事

新聞の読める馬とは、ある種の競走馬に対する異名である。

概要

人気が高いときに走し、人気が薄いときに勝利または好走するのこと。その房で競馬新聞を読んでおり、馬券師を担いでやろうと思ってるに違いない! とかが冗談で言い始めたことに由来するという。

元祖は後述の通りカブトシロー。続いてどの競馬ファンにきいても確定でこのに入ってくるのは、エリモジョージダイタクヘリオスである。

しかし、人気と着順が何度も逆転することはそう多くはなく、それ以外のについては当人の主観によるところが大きい。どんな名でも、運悪く負けたときの馬券ばかり買ってしまい、それが印に残っている人も一定の確率で現れる。

悪く言っているようではあるが半ば愛称のようでもあり、実際カブトシロー種牡馬引退後の殺処分に対してファンからの猛反発があって功労となった。

類義語

新聞を読む馬の例

以下、いわゆる「新聞を読む」、人気薄で好走し人気が高いと走する(とされた)の例を挙げる。前述の通り、主観によるところが大きいので、なぜこのがいるのかと納得のできない人もいるだろう。

生年順。

カブトシロー

カブトシロー

元祖「新聞の読める馬」。

皐月賞では11番人気12着と概ね人気通り、その結果を受けた日本ダービーでは18番人気にまで落ち込んだところ5着と掲示板確保。このあたりから片鱗を見せ始め、カブトヤマ記念で初の重賞制覇を果たしたときは7番人気と、人気薄での走が立つ。

後年結果を俯瞰すれば、実際には「人気薄で走」がかに多い。しかし、重賞人気が低いと勝ち、それを受けて場で高い人気を得ると負け、というパターンやその逆がたびたび見受けられ、馬券を買う側からすれば印に残りやすい成績であることがうかがえる。

また、当の記事や『20世紀の名馬』でも語られるとおり、1967年ステイヤーズS目黒記念天皇賞(秋)有馬記念重賞4連戦においてきれい新聞を読むパターンであったことがこのイメージに拍をかけているものと思われる。

エリモジョージ

エリモジョージ

カブトシローより大分あとのだが、稀代のとして共に語られている。
こちらは「新聞を読む」というより「気まぐれジョージ」の異名で知られる。

カブトシローよりはっきり、1番人気で惨敗・低人気で圧勝を繰り返すであった。

ダイタクヘリオス

ダイタクヘリオス

平成カブトシロー」ないし「新聞を読む馬」と称された。

このの場合、新聞読みっぷりもさることながら、ダイイチルビーとのなれそめ、口を開けて走る様から「笑う」と呼ばれた、メジロパーマーとの爆逃げコンビ結成、産駒ダイタクヤマト最低人気G1制覇などネタ要素満載であり、「新聞を読む馬」の代表格とされながらもそればかり取り上げられることは多くない。

エイシンフラッシュ

エイシンフラッシュ

「新聞を読む馬」でGoogle検索すると「他のキーワード」欄に載っているし、Yahoo知恵袋にもそのような感想コメントがある。もしくは2010年代前半のニコニコ動画コメントに残っていたりもする。

実際には、ダービー以降の1番人気は次走の神戸新聞杯しかなく、その後の勝利天皇賞(秋)毎日王冠しかないため、人気と順位の逆転が度々起こっていたとは言いがたい
の代名詞であった「詐欺」との混同か、2012年毎日王冠(2番人気9着)→天皇賞秋(5番人気1着)が鮮記憶に残っているかのいずれかと思われる。

浮き沈みは激しいが新聞を読んでいない馬の例

浮き沈みはしいが、パターンが読めるので人気通りになってしまう場合、勝っても負けてもお構いなしに人気が高い場合、別の物語で上書きされて「新聞を読む馬」とは言われていない場合などもある。

そもそも平成も後半になれば「新聞を読む馬」自体が死語となり、令和の世になって新たにそのようなが出てきても、そう呼ばれるかどうかは未知数である。

トウカイテイオー

トウカイテイオー

いわゆるTM対決となった1992年天皇賞(春)ではメジロマックイーンを抜き1番人気。結果はマックイーンの5着となり、伝説は終わりを告げた。
それ以降は、1番人気で負け、それ以外で1着を引退まで繰り返していたので、結果だけみれば「新聞を読む馬」の定義に当てはまりそうに見える。

しかし、彼の結果は骨折からの復活を繰り返したことによるものだった。また、これ以降の勝利1992年ジャパンカップ1993年有馬記念であり、共にドラマチックに語られるている。全体的には「度重なる逆から奇跡復活」と受け取られている。

ルーラーシップ

ルーラーシップ

5戦プリンシパルステークスまではずっと1番人気だったが、勝ったり負けたりを交互に繰り返すことに気づかれたらしく、日本ダービー以降はほぼ人気通りの決着となっている。

ゴールドシップ

ゴールドシップ

「稀代の」という評価では平成随一であり、レース結果も浮き沈みがしかったが、(当キャラも含めて)人気は安定して高く、スランプとされた2013年ですら1番人気か2番人気であった。

そのため、本記事で扱う「新聞の読める馬」には当てはまらないが、下記「関連リンク」の記事のようにそう扱っている記事も存在する。

2013年は1着と5着を交互に繰り返したため、当ピンク色がかった芦毛と引っかけて「いちご大福」と呼ばれた。では5着に終わった京都大賞典の次は1着だろうと思って次のジャパンカップ馬券を買ったらなんと15着、という結果は今や笑い話としてネット上では語られている。

なお、実際に2012年菊花賞当日に放映されたJRACM「The WINNER」で1983年菊花賞ミスターシービーCM放映されていたが、本番で当時宛ら「最後方から上りで一気に抜いて」勝つと言うCM通りの事をやった為、「シップがこのCMみてた」だの「かがシップCMを見せた」だの言われた事があった。

ドウデュース

ドウデュース

実は1番人気で勝ったのは新馬戦京都記念のみで、勝利したG1で1番人気になったのは、(有馬記念の取り消しにより結果的に)ラストランとなったジャパンカップのみである。

朝日杯勝利して以降は、惜敗を繰り返して人気を落としたところでG1勝利、というパターンが繰り返されているため、結果だけ見れば「新聞を読む馬」といえそうである。

しかしながら、その様は「惜敗(または自身や上のアクシデント)をバネにしたG1勝利」と捉えられ、倉田大誠アナウンサー実況から取って「逆襲のダービー」という異名で知られる。

本当に新聞を読んだ馬

文字通り、が本当に新聞を読んでいる写真メディアアップされることがある。

新聞以外のメディアを使いこなす馬

近年SNS動画投稿サイト盛したことにより、実際に名義でそれらのチャンネルを開設する例が増えた。そのようなは、「新聞を読む馬ならぬ~」として引用される。

現役競走馬ではそれほど多くないが、引退馬の近況報告や、何らかの広報代表とになっていることも。

茶太郎(乗用馬)

健康手帳(の身分明を兼ねる)を紛失した状態で引き取られたため、出自を探すためにTwitterを始める。この時点では乗用名「茶太郎」を名乗っていた。

その後有志により、競走馬マチネオンガエシであったことが判明している。

サクセスブロッケン

サクセスブロッケン

誘導馬時代にFacebookチャンネルを開設し、事実上の東京競馬場広報として機していた。
後輩ネコパンチもよく一緒に現れた。

のちに東京競馬場公式Facebookチャンネルと統合し、サクセスブロッケンチャンネル更新を停止した。のちにサクセスブロッケン自身も誘導馬引退している。

サトノロマネ

乗用名「」。「ユーチュー」を名乗りNPO法人なみあし会exitYouTubeチャンネルの収益で自らの食い扶持を稼いでいる。

中央では2勝に終わったものの、皐月賞に出走したことがあるため現役時代の映像がJRA公式チャンネルで見られるexit(勝ちアンライバルド、サトノロマネは12着)。

その後地方競馬を転々とした後高知で27勝を挙げ、引退後なみあし会に引き取られた。

グランアレグリア

グランアレグリア

音にれさせる的で設置されているAMラジオを熱心に聞き入っているという。自身の動画チャンネルSNSアカウントは持っていない。

アフリカンゴールド

アフリカンゴールド

Twitterアカウントexitで戦法のアンケートまで取り、しかもそれで勝ってしまうという新しいTwitter活用法を見いだした

フィクション作品

上記の慣用句は、「新聞を読めない」という前提があってこそのものである。

フィクションでは擬人化されていることも多く、そのような作品の場合は新聞を読んでいるのがむしろ当たり前のことである。その場合、本来の「新聞を読んで馬券師を欺く」ようなことをするはそれほど多くない。人間スポーツ選手のように、喜んだり、図に乗ったり、悔しがったりする。

馬なり1ハロン劇場

みどりのマキバオー

優駿劇場

優駿劇場

作者の『優駿たちの蹄跡』と異なり、本作は擬人化しており、しゃべるどころかダイワテキサスびわこ競輪でスッテンテンになったり、ハシルショウグン大井競馬場から美浦トレセンに偵察に行ったりするので、新聞ぐらい当たり前のように読む。

必ずしも競馬欄を読んでいるわけではなく、政治面や経済面を読んで人間政治にもの申したりする。日本ダービーノーパンしゃぶしゃぶについて叫びながら突っ込んでくるスペシャルウィークは必見である。

ウマ娘 プリティーダービー

ウマ娘 プリティーダービー
ダイタクヘリオス(ウマ娘)

全に人の形を取っており、新聞を読むのもテレビを見るのも当たり前に行っている。

本作のアニメ版はニコニコ動画配信されており、新聞を読んでいるシーンでは、

カ ブ ト シ ロ ー

弾幕られるのもお約束だった。

また、二代「新聞の読める馬」ことダイタクヘリオスウマ娘として登場しており、ゲーム版での育成ストーリーでは「自身を絶賛する新聞記事を読んだせいで静を欠き、レースに悪を及ぼしてしまう」という展開がある。

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