日本の苗字分布(6)とは、四国(徳島県、香川県、愛媛県、高知県)、九州北部(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県)の苗字分布について解説した記事である。
→日本の苗字分布
→日本の苗字(名字)の一覧
四国
概況
関西系の苗字分布で、田中、山本が多い。それ以外はどの県も非常に個性的な苗字分布をしており、四県が四県とも傾向がばらばらで明らかに違う。
高知以外では徳島発祥の大西が多く、香川県では1番目、徳島県で8番目、愛媛県で15番目に多い苗字となっている。高知県にも多少分布しており、大西は四国の苗字といえる。
北部の香川、愛媛では真鍋。香川、徳島南部では多田が多く見られる。
徳島県
一番多い苗字は佐藤、二番目が近藤で、関西以西としては異色。四国では珍しく中川が多く、近畿の影響がうかがえる。
美馬(みま)、麻植(おえ)など、県内の郡名から取られたとおもわれる苗字も分布する。元木、鈴江、笠井、四宮、川人などもよく見かける苗字。新居(にい)、湯浅も多い。
この地方の土着の苗字といえば、なんといっても板東姓であろう。徳島市、阿波市などに多く見られる。ゆで卵でおなじみの板東英二も徳島県(現鳴門市)出身である。県内では坂東の方が多いが、坂東は隣県香川、高知にも多く分布しており、土着というほどではない。
吉野川市には後藤田姓が多く分布している。政治家後藤田正晴も吉野川市(旧麻植郡東山村)出身。
土着の苗字
- 阿佐 (あさ)
- 天羽 (あもう)
- 井内 (いうち)
- 犬伏 (いぬぶし)
- 猪井 (いのい)
- 麻植 (おえ)
- 岡久 (おかひさ)
- 小笠 (おがさ)
- 川人 (かわひと)
- 切中 (きりなか)
- 切原 (きりはら)
- 久次米 (くじめ)
- 後藤田 (ごとうだ)
- 鈴江 (すずえ)
- 住友 (すみとも)
- 新居 (にい)
- 板東 (ばんどう)
- 美馬 (みま)
- 湯佐 (ゆさ)
など
香川県
大西が多く、県内で一番多い苗字となっている。大西は四国の他県でも多く見られる苗字であるが、香川県に特に集中している(なお、軒数のみで見れば、兵庫県や大阪府の方が多い)。
山下、多田、三好など、他県ではさほど多くない苗字がトップ10に名を連ねる。隣県愛媛県同様真鍋も多い。
県名と同じ苗字がその県でも多いのは稀であるが、香川県では香川姓も多く分布している。
坂出市には猪熊姓が多く分布する。
土着の苗字
- 阿河 (あが)
- 綾 (あや)
- 穴吹 (あなぶき)
- 飯間 (いいま)
- 上枝 (うええだ)
- 岡内 (おかうち)
- 乙武 (おとたけ)
- 小比賀 (おびか)
- 萱原 (かやはら)
- 国方 (くにかた)
- 香西 (こうざい)
- 末包 (すえかね)
- 末沢 (すえざわ)
- 図子 (ずし)
- 十河 (そごう)
- 造田 (ぞうだ)
- 詫間 (たくま)
- 多田羅 (たたら)
- 近石 (ちかいし)
- 長町 (ながまち)
- 浪越 (なみこし)
- 乃村 (のむら)
- 蓮井 (はすい)
- 福家 (ふけ)
- 溝渕 (みぞぶち)
- 宮武 (みやたけ)
- 六車 (むぐるま)
- 山地 (やまじ)
など
愛媛県
1番多い苗字は高橋。高橋は全国3位の大姓だが、トップになるのは群馬県と愛媛県のみ。村上水軍の影響で対岸の広島県同様村上も非常に多く分布しており、県内で2番目に多い。その他、越智、渡部、矢野、白石、三好、二宮などが非常に多く分布している。
松山市では渡部、今治市では越智、新居浜市では高橋がそれぞれ市内で1番多い苗字となっており、各地方ごとの苗字の分布差が激しい。
東予では高橋、伊藤、石川、曽我部、黒川、黒河、青野、菅(かん)。南予では、上甲、宇都宮、兵頭、清家を多く見かける。南予から中予にかけては日野が多く分布する。中予では白石、渡部、田中、大野、高須賀が多い。
土着の苗字
- 赤瀬 (あかせ)
- 明比 (あけひ)
- 伊賀上 (いがうえ)
- 一色 (いっしき)
- 鵜久森 (うぐもり)
- 宇高 (うだか)
- 宇都宮 (うつのみや)
- 馬越 (うまこし)
- 大政 (おおまさ)
- 越智 (おち)
- 戒能 (かいのう)
- 角藤 (かくとう)
- 影浦 (かげうら)
- 加地 (かじ)
- 片上 (かたかみ)
- 門屋 (かどや)
- 烏谷 (からすだに)
- 喜井 (きい)
- 忽那 (くつな)
- 黒河 (くろかわ)
- 鴻上 (こうがみ)
- 薦田 (こもだ)
- 是沢 (これさわ)
- 西園寺 (さいおんじ)
- 沢近 (さわちか)
- 重見 (しげみ)
- 篠永 (しのなが)
- 白方 (しらかた)
- 上甲 (じょうこう)
- 末光 (すえみつ)
- 清家 (せいけ)
- 仙波 (せんば)
- 善家 (ぜんけ)
- 曽我部 (そがべ)
- 十亀 (そがめ)
- 高市 (たかいち)
- 高須賀 (たかすか)
- 田窪 (たくぼ)
- 武智 (たけち)
- 長曽我部 (ちょうそかべ)
- 蝶野 (ちょうの)
- 月原 (つきはら)
- 壷内 (つぼうち)
- 友近 (ともちか)
- 鳥生 (とりう)
- 中矢 (なかや)
- 永易 (ながやす)
- 難波江 (なばえ)
- 新居田 (にいだ)
- 丹生谷 (にゅうのや)
- 乗松 (のりまつ)
- 萩森 (はぎもり)
- 羽藤 (はとう)
- 日浅 (ひあさ)
- 桧垣 (ひがき)
- 兵頭 (ひょうどう)
- 日和佐 (ひわさ)
- 二神 (ふたがみ)
- 別宮 (べっく)
- 星加 (ほしか)
- 正岡 (まさおか)
- 松友 (まつとも)
- 三瀬 (みせ)
- 光宗 (みつむね)
- 妻鳥 (めんどり)
- 森貞 (もりさだ)
- 森実 (もりざね)
- 薬師神 (やくしじん)
- 八塚 (やつづか)
- 若藤 (わかふじ)
など
高知県
山本が一番多い苗字となっている。その他小松、山崎、浜田なども多く分布する。山崎は高知県内では多くが「やまさき」と発音する。
「岡」の字がつく苗字が多く、岡崎、片岡、岡村、岡田などが多く見られる。岡林、安岡は高知県を代表する苗字。
弘瀬、弘田など、「弘」の字がつく苗字も多い。堅田、笹岡、池、筒井、門田なども高知県で多い苗字である。土井は殆んど見かけず、土居が多い。
この地方の西原姓は、多く「さいばら」と読む。漫画家の西原理恵子も高知県の出身である。
苗字の分布としては、四国4県の中で一番個性が強いように感じる。
土着の苗字
- 明坂 (あけさか)
- 石元 (いしもと)
- 一円 (いちえん)
- 入交 (いりまじり)
- 岡添 (おかぞえ)
- 岡林 (おかばやし)
- 掛水 (かけみず)
- 甲藤 (かっとう)
- 刈谷 (かりや)
- 川竹 (かわたけ)
- 北添 (きたぞえ)
- 北代 (きただい)
- 清遠 (きよとお)
- 清岡 (きよおか)
- 楠瀬 (くすのせ)
- 楠目 (くすめ)
- 国沢 (くにさわ)
- 窪内 (くぼうち)
- 久万 (くま)
- 公文 (くもん)
- 古味 (こみ)
- 下元 (しももと)
- 仙頭 (せんとう)
- 谷脇 (たにわき)
- 千頭 (ちかみ)
- 近森 (ちかもり)
- 恒石・常石 (つねいし)
- 遠近 (とおちか)
- 戸梶 (とかじ)
- 徳弘・徳広 (とくひろ)
- 中越 (なかごし)
- 中平 (なかひら)
- 西森 (にしもり)
- 野並 (のなみ)
- 野町 (のまち)
- 浜渦 (はまうず)
- 久武 (ひさたけ)
- 弘瀬 (ひろせ)
- 弘田 (ひろた)
- 別役 (べっちゃく)
- 傍士 (ほうじ)
- 味元 (みもと)
- 明神 (みょうじん)
- 宗石 (むねいし)
- 安岡 (やすおか)
- 山沖 (やまおき)
- 横畠 (よこばたけ)
- 依光 (よりみつ)
- 和食 (わじき)
など
九州北部
概況
関西系の山本、田中、井上、吉田などと、九州全体で分布している中村、そこに古賀、松尾、山口が混じった構成となっている。山下なども多く見られる。
福岡県南部から佐賀県にかけて、古賀姓が非常に多く分布している。古代から栄えた地域であるためか苗字の種類が非常に豊富である。「隈」、「熊」のつく苗字が多く目立つ。
なお、大分県では九州としては全く独特な分布の仕方をしている。佐藤、後藤、工藤など、「藤」のつく苗字。さらに三浦、阿部、小野など東日本系の苗字が多く分布している。
これは、鎌倉初期に新しい支配者として大友氏など関東地方から関東御家人が大勢入国し、そのまま土着したためと見られる。その子孫は大いに繁栄したため、本来の九州の苗字が駆逐されて、東日本系の構成となった。
福岡県
九州で最も人口が多い場所のため、九州各地の苗字が集まる。
県南部に古賀が非常に多く分布し、県内で4番目に多い苗字となっている。8番目に多い苗字は松尾で、福岡県から長崎県にかけて多く見られる。
原田、権藤、城戸、有吉、秋吉、瀬戸、石橋、安川、白水(しろうず)、大神、八尋(やひろ)などが多く見られる苗字。
山口県同様男性名のような苗字。鬼木、鬼丸などの「鬼」の字を含んだ苗字。迫田、迫畑、大迫、迫水などの「迫」の字を含んだ苗字。大隈、松隈など「隈」の字を含んだ苗字。笠(りゅう)、龍、宗、因、進などの音読みの一字姓が多く見られる。牟田、中牟田、牟田口など「牟田」のつく苗字も福岡県らしい。
中島、山崎も多いが、この地方では殆んど濁らずに「なかしま」、「やまさき」と読ませる。県南部は佐賀県と共通性が高く、古賀、江口、鐘ケ江などが多く分布している。
土着の苗字
- 相浦 (あいうら)
- 赤司 (あかし)
- 秋吉 (あきよし)
- 荒巻・荒牧 (あらまき)
- 有松 (ありまつ)
- 有吉 (ありよし)
- 安徳 (あんとく)
- 井生 (いおう)
- 鵤 (いかるが)
- 井形 (いがた)
- 池松 (いけまつ)
- 池末 (いけまつ・いけすえ)
- 諫山 (いさやま)
- 石松 (いしまつ)
- 稲永 (いななが)
- 稲益 (いなます)
- 犬丸 (いぬまる)
- 今林 (いまばやし)
- 入部 (いりべ)
- 岩熊・岩隈 (いわくま)
- 因・印 (いん)
- 牛島 (うしじま)
- 梅崎 (うめざき)
- 梅野 (うめの)
- 占部 (うらべ)
- 瓜生 (うりゅう)
- 江崎 (えさき)
- 大内田 (おおうちだ)
- 大神 (おおがみ)
- 仰木 (おおぎ)
- 大楠 (おおくす)
- 大隈 (おおくま)
- 大鶴 (おおつる)
- 大穂 (おおぼ)
- 大曲 (おおまがり)
- 岡松 (おかまつ)
- 奥園 (おくぞの)
- 奥永 (おくなが)
- 筬島 (おさじま)
- 鬼木 (おにき)
- 鬼丸 (おにまる)
- 甲斐田 (かいだ)
- 柿添 (かきぞえ)
- 加来 (かく)
- 鹿毛 (かげ)
- 甲木 (かつき)
- 香月 (かつき)
- 鐘ケ江 (かねがえ)
- 椛島・樺島 (かばしま)
- 蒲池 (かまち)
- 川波 (かわなみ)
- 菊竹 (きくたけ)
- 菊次 (きくつぎ)
- 岸原 (きしはら)
- 吉瀬 (きちせ)
- 行徳 (ぎょうとく)
- 空閑 (くが)
- 草場 (くさば)
- 国崎 (くにさき)
- 国武 (くにたけ)
- 久芳 (くば)
- 久保山・窪山 (くぼやま)
- 隈・久間 (くま)
- 熊丸 (くままる)
- 隈本 (くまもと)
- 倉富 (くらとみ)
- 倉光 (くらみつ)
- 高口 (こうぐち)
- 高武 (こうたけ)
- 古賀 (こが)
- 小金丸 (こがねまる)
- 許斐 (このみ)
- 合原 (ごうはら)
- 合屋 (ごうや)
- 権藤 (ごんどう)
- 酒見 (さけみ)
- 讃井 (さぬい)
- 実藤 (さねとう)
- 三小田 (さんこだ)
- 塩塚 (しおつか)
- 志岐・式 (しき)
- 敷田 (しきた)
- 執行 (しぎょう)
- 渋田 (しぶた)
- 島添 (しまぞえ)
- 紫牟田・志牟田 (しむた)
- 白垣 (しらがき)
- 白水 (しろうず)
- 進 (しん)
- 城後 (じょうご)
- 末崎 (すえざき)
- 末次 (すえつぐ)
- 末藤 (すえふじ)
- 末松 (すえまつ)
- 末安 (すえやす)
- 世利 (せり)
- 宗 (そう)
- 高巣 (たかす)
- 高鍋 (たかなべ)
- 高椋 (たかむく)
- 高杢 (たかもく)
- 武末 (たけまつ)
- 武谷 (たけや)
- 田籠・田子森 (たごもり)
- 棚町 (たなまち)
- 壇 (だん)
- 樗木 (ちしゃき)
- 千々和 (ちぢわ)
- 月足 (つきあし)
- 坪根 (つぼね)
- 鶴 (つる)
- 津留崎 (つるさき)
- 手柴 (てしば)
- 藤・党 (とう)
- 砥上 (とがみ)
- 富松 (とみまつ)
- 富安 (とみやす)
- 友清 (ともきよ)
- 友納 (とものう)
- 豊福 (とよふく)
- 鳥巣 (とりす)
- 砥綿 (とわた)
- 中富 (なかとみ)
- 中牟田 (なかむた)
- 永末 (ながすえ)
- 永利 (ながとし)
- 鍋山 (なべやま)
- 楢崎 (ならさき)
- 成清 (なりきよ)
- 仁田原 (にたはら)
- 信国 (のぶくに)
- 野見山 (のみやま)
- 則松 (のりまつ)
- 萩尾 (はぎお)
- 蓮尾 (はすお)
- 波多江 (はたえ)
- 原中 (はらなか)
- 春本 (はるもと)
- 日永田 (ひえだ)
- 久冨 (ひさとみ)
- 平河 (ひらかわ)
- 平嶋 (ひらしま)
- 広津 (ひろつ)
- 広松 (ひろまつ)
- 広渡 (ひろわたり)
- 深町 (ふかまち)
- 藤松 (ふじまつ)
- 藤吉 (ふじよし)
- 古野 (ふるの)
- 馬田 (まだ)
- 待鳥 (まちどり)
- 松隈・松熊 (まつくま)
- 松延 (まつのぶ)
- 松藤 (まつふじ)
- 的野 (まとの)
- 真子・真名子 (まなご・まなこ)
- 丸林 (まるばやし)
- 満生 (まんしょう・みついき)
- 水城 (みずき)
- 水町 (みずまち)
- 光安 (みつやす)
- 三苫 (みとま)
- 簑原・蓑原 (みのはら)
- 向野 (むくの)
- 牟田 (むた)
- 牟田口 (むたぐち)
- 室園 (むろぞの)
- 本松 (もとまつ)
- 籾井 (もみい)
- 諸富 (もろとみ)
- 諸藤 (もろふじ)
- 門司 (もんじ)
- 矢ケ部・矢加部 (やかべ)
- 安河内 (やすこうち)
- 安武 (やすたけ)
- 安松 (やすまつ)
- 安元 (やすもと)
- 弥永 (やなが)
- 八尋 (やひろ)
- 矢山 (ややま)
- 行武 (ゆくたけ)
- 吉開 (よしかい)
- 吉武 (よしたけ)
- 吉塚 (よしづか)
- 吉丸 (よしまる)
- 与田 (よだ)
- 力丸 (りきまる)
- 笠・龍 (りゅう)
など
佐賀県
一番多い苗字は山口。中島(なかしま)、池田、古賀、松尾、江口などが目立つ苗字である。苗字の分布としては福岡県南部と共通性が高い。
江口、江頭など「江」。江副、副島など「副」。弥富、納富など「富」。岩隈、松隈など「隈」。石丸、市丸など「丸」。百武、光武など「武」のつく苗字が多い。
その他目立つ苗字は南里、大坪、岸川、横尾、武富、大串、御厨、堤、貞包、鐘ケ江、天本、陣内など。陣内は佐賀県内では多く「じんのうち」と読ませる。唐津地方では脇山、増本、米倉、手島なども多い。
西日本では珍しく、山本をそれほど見かけない。
土着の苗字
- 天本 (あまもと)
- 飯盛 (いさかり)
- 一番ケ瀬 (いちばかせ)
- 市丸 (いちまる)
- 糸山 (いとやま)
- 犬走 (いぬばしり)
- 嬉野 (うれしの)
- 江越 (えごし)
- 江里口 (えりぐち)
- 小副川 (おそえがわ)
- 於保 (おぼ・おほ)
- 片淵・片渕 (かたふち)
- 嘉村 (かむら)
- 袈裟丸 (けさまる)
- 最所 (さいしょ)
- 島ノ江 (しまのえ)
- 白武 (しらたけ)
- 白仁田 (しらにた)
- 新ケ江 (しんがえ)
- 新郷 (しんごう)
- 陣内 (じんのうち)
- 千住 (せんじゅう)
- 副島 (そえじま)
- 多久島 (たくしま)
- 武富 (たけとみ)
- 永淵・永渕 (ながふち)
- 成富 (なりとみ)
- 南里 (なんり)
- 納富 (のうとみ)
- 東島 (ひがしじま)
- 秀島 (ひでしま)
- 百武 (ひゃくたけ)
- 松雪 (まつゆき)
- 御厨 (みくりや)
- 光武 (みつたけ)
- 峰松 (みねまつ)
- 百崎 (ももさき)
- 諸石 (もろいし)
- 諸隈 (もろくま)
- 力武 (りきたけ)
- 脇山 (わきやま)
など
長崎県
九州北部系の山口、松尾が目立つ。長崎県らしい苗字は林田、平山、岩永で、非常に多く分布している。深堀、峰、三根、迎なども多く見られる。ほんだ姓は本田、本多両表記多く、異端。
島の多い県であるためか、松浦、竹浦、浦川、浦上などの「浦」の字のついた苗字も目立つ。
岩永、池永など「永」の字を結び字にする苗字は九州北部で多く見られるが、特に長崎県、熊本県に多い。
対馬では千葉県由来の阿比留姓がダントツで多い。その他対馬には小島、糸瀬も多く見られる。
土着の苗字
- 芦塚 (あしづか)
- 阿比留 (あびる)
- 糸瀬 (いとせ)
- 犬束 (いぬづか)
- 岩永 (いわなが)
- 宇土 (うと)
- 大瀬良 (おおせら)
- 囲 (かこい)
- 神近 (かみちか)
- 上戸 (かみと)
- 烏山 (からすやま)
- 川浪 (かわなみ)
- 北御門 (きたみかど)
- 熊 (くま)
- 恋塚 (こいづか)
- 小佐々 (こささ)
- 佐々野 (ささの)
- 指方 (さしかた)
- 貞方 (さだかた)
- 下釜 (しもがま)
- 陣川 (じんかわ)
- 末竹 (すえたけ)
- 末続 (すえつぐ)
- 苑田 (そのだ)
- 高比良 (たかひら)
- 宅島 (たくしま)
- 朝永・朝長 (ともなが)
- 深堀 (ふかほり)
- 宝亀 (ほうき)
- 毎熊 (まいぐま)
- 松添 (まつぞえ)
- 松園 (まつぞの)
- 松竹 (まつたけ)
- 三根・峰 (みね)
- 村里 (むらさと)
など
熊本県
緒方、本田が熊本市を中心に非常に多く分布している。緒方は豊後国(現在の大分県)由来。阿蘇地方では井(い)姓が目立つ。
その他熊本県らしい苗字といえば田上(たのうえ)、古閑、岡田、有働、清田、紫垣、牛島、隈部、栃原、赤星があげられる。
土着の苗字
- 赤星 (あかほし)
- 井 (い)
- 飯星 (いいほし)
- 家入 (いえいり)
- 井芹 (いせり)
- 伊津野 (いづの)
- 犬童 (いんどう)
- 有働 (うどう)
- 大田黒・太田黒 (おおたぐろ)
- 大仁田 (おおにた)
- 尾方 (おがた)
- 鹿子木 (かのこぎ)
- 北里 (きたざと)
- 隈部 (くまべ)
- 蔵原 (くらはら)
- 鍬田 (くわた)
- 古閑 (こが)
- 小佐井 (こさい)
- 木庭 (こば)
- 合志 (ごうし)
- 坂梨 (さかなし)
- 志垣・紫垣 (しがき)
- 瀬井 (せい)
- 園川 (そのかわ)
- 堤田 (つつみだ)
- 鶴山 (つるやま)
- 錦戸 (にしきど)
- 一 (はじめ)
- 平江 (ひらえ)
- 袋田 (ふくろだ)
- 古荘・古庄 (ふるしょう)
- 星子 (ほしこ)
- 馬原 (まはら)
- 蓑田 (みのだ)
- 吉海 (よしがい)
- 吉里 (よしざと)
など
大分県
概況の項にも書いたが、苗字の分布が非常に独自で、どちらかといえば東日本的である。佐藤、後藤、小野、安部、工藤、阿部、三浦、熊谷など、東日本形の苗字が多く分布する。○藤と、「藤」の字を結び字にする苗字は東日本に多いが、江藤、衛藤、首藤などは大分県独自の苗字である。
河野、二宮、宇都宮も多く、四国の影響も受けている。甲斐も多く、宮崎県と共通性を持つことも分かる。目立つ苗字は麻生、阿南、戸次(べっき)、御手洗、日名子、岩男、都甲、財津、財前、姫野、三重野、油布、藤内など。
土着の苗字
- 合沢 (あいざわ)
- 赤峰 (あかみね)
- 秋好 (あきよし)
- 芦刈 (あしかり)
- 安心院 (あじみ)
- 穴井 (あない)
- 阿南 (あなん)
- 荒金 (あらかね)
- 板井 (いたい)
- 糸永 (いとなが)
- 今永 (いまなが)
- 今山 (いまやま)
- 岩男 (いわお)
- 衛藤 (えとう)
- 恵良 (えら)
- 大津留 (おおつる)
- 鴛海 (おしうみ)
- 賀来 (かく)
- 笠置 (かさぎ)
- 萱島 (かやしま)
- 辛島 (からしま)
- 岐部 (きべ)
- 木許 (きもと)
- 清末 (きよすえ)
- 清松 (きよまつ)
- 釘宮 (くぎみや)
- 久寿米木 (くすめぎ)
- 久多良木 (くたらき)
- 熊埜御堂 (くまのみどう)
- 小手川・古手川 (こてがわ)
- 是永 (これなが)
- 佐保 (さほ)
- 財前 (ざいぜん)
- 財津 (ざいつ)
- 塩月 (しおつき)
- 宿利 (しゅくり)
- 首藤 (しゅどう)
- 軸丸 (じくまる)
- 曽根崎 (そねざき)
- 染矢 (そめや)
- 高司 (たかじ)
- 田北 (たきた)
- 武生 (たけお)
- 都留 (つる)
- 時松 (ときまつ)
- 都甲 (とごう)
- 利光 (としみつ)
- 冨高 (とみたか)
- 中津留 (なかつる)
- 仲摩 (なかま)
- 野仲 (のなか)
- 野々下 (ののした)
- 羽田野 (はたの・はだの)
- 日隈 (ひぐま)
- 泥谷 (ひじや)
- 日名子 (ひなご)
- 姫野 (ひめの)
- 法華津 (ほけつ)
- 三重野 (みえの)
- 三ケ尻 (みかじり)
- 宮成 (みやなり)
- 薬師寺 (やくしじ)
- 矢幡・矢羽田 (やはた)
- 幸 (ゆき)
- 油布 (ゆふ)
など
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