日野・レンジャーとは、日野自動車の販売する中型トラックである。決して新しいスーパー戦隊シリーズの名称ではない。
1964年に登場し、それ以来日野の屋台骨を支える中型トラックで、世界各地でその姿を見る事が出来る。4トンクラスから所謂増トン車と言われる6×2のトラックをラインナップするなど、幅広いラインナップが存在する。また、現在は日野・デュトロと名乗るトラックはかつてはレンジャーの名称がつかわれており、2トン車はレンジャー2、3トン車はレンジャー3と名乗った。
先代モデル(通称「レンジャープロ」)のイメージを踏襲しながらも、精悍かつ時流に合わせたデザインとなった。
今回の大きな特徴はエンジンの統一である。それまで大きさによって6気筒8000ccのJ08型エンジン、5気筒の6400ccのJ07型、4気筒5300ccのJ05型と使い分けていたが、最新設計の4気筒5100ccのA05C型に統一、ターボの種類や尿素の有無によって出力が190ps~260psが設定されている。これに合わせて、従来のMTに加えて、セミオートマの「PRO SHIFT」を採用。
また大型のプロフィアと内装の一部や灯火類などを共有しており、ウィンカー音も非常に独特なものとなっている。
海外では500シリーズと名乗り、かつては形式名(FCなど)に加えて「Econo Diesel」と名乗った。北米ではボンネットを取り付けた上で600シリーズと名乗っている。
また、プロフィアを導入していない地域にはプロフィア相当に大型化されたシャーシやエンジンがあり、中には8×4の30トン車やP11型エンジン(かつて存在した大型路線バスのブルーリボンシティに搭載されたエンジン)搭載モデル、天然ガス車も存在する。
日本では2005年頃に導入されるも、ほとんど実績のない天然ガス車であるがタイなど天然ガスが非常に安い地域では天然ガス車が主流になっている。日本のようにタンクをボディの脇に収納するケースもあるが、後2軸やトラクタの場合はそうもいかないので、あろうことかキャブの後ろに搭載する格好を取っている。
1200リットルと言う非常に大量のガスボンベが異様な姿であるが、ここにしか置き場所がないのでレトロフィットで改造されたものも同じような格好となっている。
北米仕様に相当するモデルであり、大きな特徴はボンネットが設置されている事である。 >かねてより日野自動車はレンジャーを北米へ輸出しており、日野・(形式名)が車名となっていたが、2003年にモデルチェンジの際に現在の形となった。北米では安全性や操縦性から、ボンネットトラックが未だに主流である。 レンジャーのキャブにボンネットを取り付けたモデルであり、足回りはJIS規格のものから社外品のISO規格のホイールハブなど大きく変化をしているが、内装を始めとしたその作りはレンジャーの物が採用されている。面白い事にちょちょいと変えるだけでアメリカンな雰囲気になる。日本でその姿を公道でお目にかかる事は無いが、日野のオートプラザで展示されている。
現在に至るまで、多種多様のモデルが造られたので色々な派生モデルなどが存在した。
1984年から1995年頃まで製造されたモデルでキャブを通常より縮小したタイプでキャブの大きさは2トン車並みのながら、足回りはレンジャーと言うモデルである。「デー」の名の通り、1日の中で使用される用途、つまり短距離などに特化したモデルであり、ベッドがない分荷台にその部分を当てたモデルである。
3.5トンのなかった日野にとっては3トン車と4トン車を埋めるモデルとなり、またこのクラスをダイハツ・デルタのOEMで賄ってきた日野としては独自のモデルと言う事でその当時としては非常にシンプルなデザインを採用、タフさと取り回しの良さと経済性の一石三鳥なモデルであった。
トラクタは現行を含めて、カタログモデルとして採用された例がなく、時たま公道で見られるレンジャーのトラクタヘッドや教習車は全て改造車である。メーカーの系列の特装担当の工場へ持って行き、シャーシを切りつめたり、トラクタ用の装備が施された後に納車となる。
概ね中型一種の車種と同じなので、所謂ベースは増トン車が多い。また、引っ張る物の大きさゆえかかつてのモデルにはキャブの上に大型車でおなじみの速度表示が装備されていた。
現行型に設定されており、通常はバンパーに設置が仕様であるヘッドランプをボディパネルに移設してあるモデルである。元々、ハードな使用が見込まれ、破損が相次ぐであろうダンプカー、それもレンタカー用途に特別に設けてあるモデルであり、角目となっている。ヒラメのあだ名があるとかないとか。モデル末期においては丸目となった。
新型となった際もこの非バンパーライト仕様は踏襲されたが、ヘッドランプはデュトロのものが採用となった。
レンジャーと言えばパリダカと言うぐらいにモータースポーツとは切っても切り離せないものとなっている。
元々、日野自動車の50周年企画として提案されたものであり、初参戦は1991年である。以来24年にわたって参戦をしている。使用されるレンジャーは消防車用の4輪駆動車フレームである「FT」を使用、部品もそれに準じたものを使用している。エンジンは8000ccのJ08C型を使用、チューンを施して485馬力程度に引き上げている。なお、今年は1号車はもう一回り大きい8800ccのA09C型エンジンを搭載して、600馬力を発揮する。このエンジンは大型車のプロフィアのローエンドのエンジンである。
ラリーに耐えうるような改造こそされてはいるが、使用される部品は市販車にも使用されているものが多く、特にキャビン周りは厳しく制限をされているので、パネル周りに使用される部品は市販車と何ら変わりはない。
参考までにこのクラスで使用される車は10000cc越えが多く、中には排気量20000ccに迫るものが多く、その出力も1000馬力に迫るものも多く、レンジャーはそれらのライバルと比べてもかなりコンパクトなエンジンであるが、それを差し引いても軽量な車体に取り回しの良さに物を言わせ、柔よく剛を制すがごとく格上のライバル車を脅かすシーンが多い。実際、1997年にはカミオン部門で1-2-3フィニッシュをするなど、その性能はお墨付きである。そのコンパクトな車体に見合わない高性能から「リトルモンスター」のあだ名がある。なお、このレンジャーにはこいのぼりがついており、小さいながらも特徴の一つとなっている。
その「リトルモンスター」を操るのは菅原義正・照仁親子である。父・義正は日本のモータースポーツ黎明期よりレーサーとして活躍する重鎮であり、かねてよりパリダカに参戦していたが、1992年より日野・レンジャーのドライバーとして参戦、以来現在に至るまで継続して参戦、その記録がギネスブックに載るほどまでになっている。さらに2005年より彼の息子である菅原照仁が参戦、2台体勢で父子鷹として参戦している。
日野自動車は全国の販売店の中でも指折りのメカニックを選り抜いており、実質ワークスとして菅原親子、そして日野・レンジャーをサポートしている。
余談だが、部品などの搬入やキャンプの設営などでチームをサポートするのに使用されるサポートトラックも当然日野であるが、大型のプロフィアが使用されている。昨年からより頑強で世界各地の道なき道を走り抜けるZSという日本には投入されていないモデルに代替となっている。それに伴い、プロフィアの名義ではなく、プロフィアの海外名称である700として陰に日向に支えている。
掲示板
1 ななしのよっしん
2016/07/16(土) 22:31:12 ID: 4l5A3buZlN
パリダカ仕様のエンジンはピストンは誤差5g以内と市販の1/10の誤差精度で組まれていて
コンロッドも同様、埃が故障の大要因になるのでクリーンルームで組まれている。
意外な事にエンジンオイルは10w-30の市販用オイルが使われており
交換もレース中に一回だけである。
ギアオイルやデフオイルの方が熱ダメージが大きくレース中に3~4回交換されている。
オイルクーラーの設置案も出たけれど改造になるのでレギュレーションに
引っかかる恐れがあるのとレース中に底に引っ掛けてオイルクーラー壊す
リスクが新たに出来てしまうので見送られている。
2 ななしのよっしん
2017/01/15(日) 11:23:56 ID: oIYS/GIX10
乙
A09C投入に合わせてヨシムラ製のエキゾーストマニホールド採用されてますな。
ウインドウ上方に装着されてるエアディフレクターも一見純正OPっぽいですがムーンクラフトデザインのものが採用されてます。
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最終更新:2025/05/22(木) 22:00
最終更新:2025/05/22(木) 21:00
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