曙(艦これ)とは (アケボノとは) [単語記事]

曙（あけぼの）とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」に登場する、大日本帝国海軍の特II型（綾波型）駆逐艦8番艦「曙」をモデルにした艦娘である。

担当声優は早坂梢。図鑑番号はNo.068（改二：No.465）。

ほら、概要よ。読めば？

外見的には長い髪を横で縛った、いわゆるサイドテールが特徴である。決して派手な外見ではないが、髪留めにはピンク色のお花(ミヤコワスレ)と大きな鈴が付いている、中破した時にのぞくジュニアブラにはひっそりとウサギさんの刺繍がしてあるなど、後期綾波型を担当した絵師お馴染みの小さな遊び心が光っている。

・・・と、これだけ聞けば「中破するとブラチラするサイドテールのロリ」として人気は出そうな気もするが、当初の曙の評判はお世辞にも芳しいものとは言えなかった。

理由は簡単。非常に口が悪いからだ。同じく口の悪さが際立つ朝潮型駆逐艦娘の満潮・霞と共に、毒舌の駆逐艦として有名になってしまったのである。

なぜ曙がここまで悪口キャラとして認識されがちなのか考察すると、目立ってくるのが、まず、提督が艦娘から感謝されることの多い改装セリフや、聞く機会の多い秘書クリック会話に何故か悪態が集中してしまっている点。その中でも最大の要因として考えられるのが、彼女が初対面時から一貫して提督への呼称として用いる「糞提督」である。場面が場面だけに、提督側になんの落ち度もなく悪態を吐かれた印象が強まり、「この子は口が悪いなぁ(´・ω・`)」という印象が定着してしまうのであろう。

実際、セリフ一覧を見る限りではそこまで目立って悪口が多いわけではない。戦闘周りを中心に、幼げな見た目相応に伸び伸びとした可愛らしいセリフもそこそこ揃っている。特に、MVP 台詞の「大勝利よ！あたしに十分感謝しなさい？この糞提督♪」の可愛さは必聴で、この台詞をきっかけにファンになった提督も多いと思われる。

なお、ゲーム画面内および、艦娘型録の表記は「糞提督」で統一されているが、二次創作では「クソ提督」と表記されることがほとんどで、こちらが完全に定着している。これはカナ表記のほうが曙の可愛らしい印象にマッチしているためだろう。

ちなみに少々脱線するが、改装の際には「か、改装とかいって、あたしの裸が見たいだけなんでしょっ！？」と、艦これ界の世界観に関わる発言をしていることはあまり知られていない。
つまり改装時は提督の目の前で艦娘を脱がしている可能性が微レz『憲兵隊ですがちょっと詰所まで･･･』

そんな非常にひねくれた性格の曙だが、ほかの口が悪い駆逐艦娘（満潮・霞）のご多分に漏れず、彼女にも多少憎まれ口を叩きたくなってもおかしくない理由が存在している。

詳細は史実に譲るが、この曙は様々な局面で辛酸を舐めさせられ、味方からも理不尽な仕打ちを受けてきた駆逐艦だったのである。言ってしまえば運が悪いというか要領が悪いというか。曙とは対照的に運に恵まれ、結局終戦まで生き延びた妹・潮の姿をすぐ近くで見続けていれば、多少はひねてしまっても仕方がないのかもしれない。

秘書艦時にちょっかいを出してきた提督に対し、投げやりに、しかしほんの微かに震えた声で言い放つ「気に入らないなら、外せば？」
この一言が曙の心の痛みを最も痛切に物語っているのである。

そんな事情を知り、だんだんと曙に「クソ提督」と罵られたい提督が増加中。提督にキツい言葉を投げかける「裏提督LOVE勢」の筆頭として、「クソ提督製造機」の愛称で親しまれている。

詳細は第七駆逐隊(艦これ)に譲るが、仲間たちである七駆に対しては大切に想っており追加された科白や各種イベント(オンライン・オフライン問わず)では自ら率先して動くチームリーダー的存在であり(割とノリノリ)、七駆の3人も三者三様で曙を慕っているのが垣間見える。

その微笑ましい姿の為、周りからもフォローされたり応援を受けて機嫌が良くなることも・・・ただ、提督個人には中々そういう面を見せてくれないので今後の頑張り次第(→ケッコンカッコカリ)だろう

第二遊撃部隊、第一水雷戦隊曙改二、出撃します！アタシと七駆をなめんな！

2021年 3月1日のアップデートで改二実装。改装レベルは82でかなり高め。その代わり改装設計図や戦闘詳報が要求されないのでレベルアップのみで改装出来る。第七駆逐隊として2人目、特型駆逐艦としては8人目。既に2月初めから「春はあけぼの～」や「巡洋艦との繫がり」等彼女を匂わせるワードが公式 Twitterで言及されており潮改二から6年半越し、待望の実装である。

外見は制服は潮改二に準じたデザインに対して、装備にベルト装備した爆雷に大型化した3連装魚雷発射管、脚部が大型の箱状になりストック付きの12.7cm連装高角砲・25mm単装機銃・三式爆雷投射機の複合ユニットが特に目に付く。また両手に黒手袋を付けているのも相まって細身で華奢な印象が強かった以前の曙からかなりの重装備になっている。

科白もほぼ一新。提督や仲間に対しても捻たことを言いつつもフォローしており、特に7駆の姉妹艦と仲が良い事が周りからの発言で明らかになっている

・・・あと、中破時にはこれでもかと鍛えられた太ももを披露してい・・・「この、クソ提督！！」　

なお、彼女の改二実装直後の同年3月3日、『西村艦隊の一員として「山城」や「時雨」達と共にスリガオ海峡に突入した航空巡洋艦の改二実装』…つまり、同地で彼女が乗員を受け取り”夜戦で敵艦を屠るための酸素魚雷”で”介錯”をした相手―の改二実装が予告された。奇しくも、この日は海上自衛隊仮称30FFM護衛艦の1番艦が命名・進水した日であった。

あたしの史実なんて･･･ったく、ありえないわ！

曙は大阪の藤永田造船所で竣工。一等駆逐艦に類別され横須賀鎮守府籍に編入された。

竣工後は姉妹艦の朧、漣^[1]らと共に第七駆逐隊を編成。そしてこの中には後年まで因縁を持ち続ける妹の潮も含まれていた。

曙の初陣は1932年、第一次上海事変。長江水域の作戦に参加した。その後日中戦争にて上海、杭州湾上陸作戦、仏印の作戦に参加。ここまで目立った戦果はなく、その上第七駆逐隊の殿が定位置だったため貧乏クジを引くことが多かった。結局、この『貧乏クジ』という言葉が曙のキーワードになってしまうこととなる。

最初にケチが付いたのはスラバヤ沖海戦。第七駆逐隊は海戦の最中に発見したオランダの病院船の臨検を艦隊司令に命令され、いつもの様に貧乏クジを引いた曙は燃料が心もとないにもかかわらず単艦で離脱し、それらしき船影に臨検を試みる。
だがそれはよりにもよって重巡含む敵艦隊で、曙は燃料が尽きかけ逃亡もできなくなり、「足柄」「妙高」「雷」の別働隊が到着しなければあわや轟沈というところまで追い詰められたりしている。

珊瑚海海戦。
奮闘するも翔鶴の被害甚大にて終わる。
ほぼ全責任が曙に押し付けられた。

太平洋戦争では史上初の空母艦の海戦、珊瑚海海戦に妹の潮と共に駆逐艦ながら参加。通常ならどちらかと言えば「華々しい戦果」に入る方のエピソードである。曙もこの頃はまだ妹と一緒に戦果を挙げるんだと息巻いていたことだろう。
だが、曙の場合は少し事情が違った。この海戦では元々潮が翔鶴、曙が瑞鶴の護衛に就くことが予定されていた。しかし諸般の事情により潮が瑞鶴、曙が翔鶴の護衛を担当と、直前で立ち位置がずれることとなる。そう、結果的に曙は『被害担当艦』とまで言われることになる翔鶴の護衛担当となったのである。翔鶴・瑞鶴の両艦は米攻撃隊に発見されるが、攻撃開始までの間に瑞鶴がスコールの中に入り米攻撃隊の目を逃れたため、翔鶴の方に米艦載機が殺到。健闘するも翔鶴は米機動部隊の攻撃で大破炎上し、米軍が「敵空母沈没」と戦果を2回も誤信、味方の瑞鶴からも「翔鶴沈没」と誤認される程にボロボロにされてしまった。この海戦では他にも多数の損害を受けたが、全然関係ないことも含めてそれらの責任はほとんど曙に押し付けられてしまった。翔鶴の護衛に付いていたからという理由だけで、天候まで曙のせいにされたとも言われている。一方で潮のほうは護衛した瑞鶴が被弾ゼロであったためか、一切お咎めなしであった。
なお、曙が責任を押し付けられる原因となった当の翔鶴は、大破炎上しつつも機関部は無事であったため、30ノット以上の快速にて護衛の駆逐艦を追い抜いて自力で撤退している。お前全然元気やん。撤退時に翔鶴を護衛していた駆逐艦夕暮は潮に、『あいつ別に護衛しなくてもいいんじゃないかな（意訳』などとぼやいていたという。

その後は各種南方進攻作戦に参加。
ミッドウェー海戦では第七駆逐隊ともどもアリューシャン方面のダッチハーバー攻撃部隊に回され、その後の所属も他の同型艦とは違い後方の更に後方に配備されていた。

1944年 10月25日
 重巡洋艦「最上」
駆逐艦「曙」により雷撃処分。

1944年 1月14日にはもう片方の妹艦である漣と共に船団護衛任務につくが、潜水艦アルバコアを中心とする米潜水艦群の襲撃を受け漣は轟沈。曙は果敢にも59発の爆雷攻撃を行いアルバコアを撤退させた後、漣の搭乗員のうち89名を救助している。しかし、その為に守るはずだった輸送船団との合流が遅れてしまい、アルバコアと共に行動していた潜水艦ガードフィッシュ及びスキャンプによって3隻中2隻が沈められ壊滅状態となっていた。曙が潜水艦攻撃による大損害を経験していないにもかかわらず、自己紹介にて潜水艦を苦手としているのは、眼前で妹を亡くしたこのエピソードに由来している。

同年10月、レイテ沖海戦にて再び潮と共に南西方面艦隊に所属し、突入を図った。名誉挽回のチャンス到来である。しかし曙は栗田中将の命により戦線離脱。先のスリガオ海峡海戦において那智と衝突・大破して沈没寸前の航巡最上を迎えに行くことになった。ここまでならよくある話で、曙は最上を沈ませないと護衛するが、その直後に敵空襲に遭遇。奮戦虚しく力尽きてしまう。航行不能となり、曳航も不可と判明した最上は曙に雷撃処分を命令。曙は断腸の思いでこれを遂行した。

なお、この時付近には同じく大破して潮に護衛されていた阿武隈もいたが、最上の方に艦載機が集中するという憂き目に遭っている。そして、潮の方は阿武隈を沈められこそしたが、このスリガオ海峡海戦で米軍が全力を出し切ったことにより余力が残っておらず、結局被害を免れるという結果に終わっている。

その後はまたも潮と共に第二次多号作戦に参加。
だが、意外なことに今回は輸送艦能登丸が沈没したものの全体としては成功を収めた。幸運艦ともいわれる潮と別行動をとらなかったことが幸いしたのだろうか。

1944年 11月13日
「明け方」の名を与えられて生まれた彼女は、夕陽の美しさで名高いマニラ湾の地で最期を迎えた。

そして11月5日、曙や先の最上との衝突で艦首を破断していた那智らが停泊するマニラ湾一帯が空襲を受ける。空襲の標的となった那智を護衛するため曙はたった1隻で奮闘するが、那智は猛攻を受けた末に轟沈。曙も直撃弾2発を受け大破炎上、航行不能に陥ってしまう。そんな絶体絶命の曙に助け船を出したのは、因縁深い姉妹艦の潮であった。空襲の後、曙は潮に曳航され、壊滅したドックへ向かい修理を待つことになる。

運命は曙と潮の姉妹艦を最後まで翻弄する。1週間後の1944年 11月13日午後、米航空母艦艦載機がマニラ湾を再び空襲。マニラ湾キャヴィテ桟橋にて、曙は直撃弾1発・至近弾10数発を被弾。主砲・魚雷・機関部全てに壊滅的な打撃を受け、為す術無く沈んでいった。乗員のうち戦死者48名、負傷者43名。この時ばかりは潮も損傷を受けている。

最後に潮を巻き込む形となってしまったが、潮が損傷程度で済んだことに曙は案外ほっとしていたのかもしれない。少なくとも艦これにおいては、曙は潮に対する恨みなどは一言も口にしていない。

むしろ曙が深く恨みを持つとするならば、事あるごとにすべての責任をたった一隻の駆逐艦に押し付けてきた当時の軍上層部そのものであるといえよう。

華やかな海戦の表舞台に立つことも、
理不尽な汚名を雪ぐことも叶わぬまま、
曙は1945年 1月10日除籍。
戦後浮揚した後、解体処分された。

曙のすべての台詞は、戦争という人の営みが生み出す不条理そのものを的確に表現しているともいえる。

1945年 1月10日除籍。艦橋部のみを海上に晒して着底状態にあった曙はそれから10年後の1955年に浮揚し、翌1956年マニラ現地で解体処分となっている。

なお、宮城県白石市にある傑山寺には曙の慰霊碑（より正確には乗員の慰霊碑）が建てられている。碑文は「茜さすマニラ湾頭　あゝ殉國二百十四の勇士」。

ちなみに「曙」の艦名は姉妹艦の「漣」「朧」、準姉妹艦の「雷」「電」と同じく日本海軍駆逐艦黎明期の雷型駆逐艦から100年近く続く由緒正しい艦名で、戦後の海上自衛隊では2度“あけぼの”の名は採用されているのだが、初代となるあけぼの型“あけぼの”は津軽海峡でいかづち型“いなづま”と衝突事故を起こしている。現在では2代目となるむらさめ型護衛艦8番艦“あけぼの”が現役であり、2013年の第15次及び2018年の第30次の2回、ソマリア沖での海賊退治に参加した。

花の名前はミヤコワスレよ。覚えておいて。

花飾りの花は「ミヤコワスレ(都忘れ)」

キク科ミヤマヨメナ属の植物で別名は野春菊、東菊。
彼女を飾る花言葉は「別離の悲哀」「しばしの憩い」「また会う日まで」。
曙を象徴する可憐な花である。

開花期は5〜6月頃、花の色は紫青から青、白、ピンクなどが存在する。

メディアミックスにも参加したわ！

話を艦これについて戻すが、艦隊これくしょんのノベライズ第一弾「艦隊これくしょん-艦これ- 陽炎、抜錨します!」では、主要メンバーとして登場。史実と同様、過去の戦いで心に傷を負い、姉妹艦の潮とのわだかまりから、刺々しい性格になってしまい、異動してきた陽炎とも大ゲンカするなどの問題児として描かれている。しかし、仲間達と共に戦っていく中で人間的にとても成長し、もう一人の主人公とも言うべき重要な役割を与えられている（そのため、本作のヒロインと言われることも・・・）。

この小説版での活躍や、上記の史実における彼女の悲しい歴史が艦これユーザーに認知されたこともあり、最近では以前のように彼女を嫌うプレイヤーも減っており、再評価が進んできている。

また、ゲームでもMVPを取れば、いつものように憎まれ口を叩きながらも、どこか得意げで温かみのある台詞を返してくれるのだ。前世の辛い記憶で凍てついた彼女の心を解かすことが出来るかは、提督次第である。

か･･･関連静画とか言って私の裸が見たいだけなんでしょ！このクソ提督！

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大掃除よ！私に十分感謝しなさい、このクソ提督！

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2014年末から2015年正月にかけての期間限定イラストである。なお、公式絵師 drewさんによるとはいてない。
2014/12/28 0:00、曙の静画が殿堂入りトップ３枠を独占した。
上記4枚の1枚目が最初に上がった大掃除イラスト、残る三枚がトップ３枠を独占したイラストである。

暑くなってきたから、確かにこの恰好は過ごしやすいけど…く、クソ提督、こっち見んなっ！

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2015年 6月26日のアップデートにおいて水着グラフィックと専用ボイスがついた。
さらに7月17日のアップデートにおいては曙が潮を呼び捨てで呼んでいることが判明した。

秋でしょ、クソ提督も少しは字の本を読みなさいよ。

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2015年 10月9日のアップデートにおいて秋限定グラと専用ボイスがついた。

何言ってんの？…一応用意したけど、さっさと取ってってよね！

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2016年 02月10日のアップデートにおいてバレンタイングラと専用ボイスがついた。

なか卯とのコラボ？…し、仕方ないわね。！

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2016年、なか卯とのコラボにおいて専用カードが配布された。

その後の期間限定グラ

上記の他、梅雨 mode(2016～)、秋刀魚 mode(2018～)、ズイパラ！レッパラ！('2019)、呉鎮守府 130周年記念コラボ(130 thK URE2019)(’2019)、七周年任務報酬付録・7周年私服(’2020)8周年私服(’2021・改二のも差分あり)等の期間限定グラや描き下ろしが存在する。

新しい関連商品よ！

綾波型姉妹 / 吹雪型駆逐艦 (特II 型：11～20番艦)
1.綾波 - 2.敷波 - 3.朝霧 - 4.夕霧 - 5.天霧 - 6.狭霧 - 7.朧 - 8.曙 - 9.漣 - 10.潮特I型：吹雪型姉妹 - 特III 型：暁型姉妹(第六駆逐隊)