訪日中のシュタインマイヤー大統領は3日、過激化で「気候保護への幅広い支持に疑問符が付く」ことに懸念を示した。
「救助遅れ」の女性脳死 警察、道路封鎖の活動家捜査―ドイツ:時事ドットコムより,2022/11/04閲覧
最後の世代は2021年8月30日に行われたHungerstreik der letzten Generation (最後の世代のハンガーストライキ) の参加者たちを中心として、同年に結成された環境保護団体である。活動に際して、ドイツ及びオーストリア政府に対して自分たちの行動により措置を強制させようということから過激な行動 (市民的不服従) に打って出る。市民的不服従とは要するに「良心に基づいて従うことが出来ないと考えた法律や命令に、非暴力的手段で公然と違反する」ことであるため、一種のエコテロリストともいえよう。
最後の世代の最初の行動は、日本語になおすと「命を救う食料を救う」というものであった。日本でも近年問題視されているフードロスを減らすための取り組みとして、食品廃棄物コンテナから食品を取り出してそれを配布するという抗議活動である。
彼らの主張としては、大規模な食品小売業は食用食品を貧困者に寄付するべきであり、そうすれば飢餓もCO2排出量も削減できる、というものである。――志はいいのだが、廃棄物コンテナに入っている時点で適切な保存環境にはないだろうことを考えると、衛生的には問題ないのだろうか。
彼らはこれをドイツ全土で行っているが、彼らの行動は窃盗に当たるとして逮捕者も出ているようである。
化石燃料の消費によるCO2排出を防ぐためにも最後の世代は活動をしている。その中には「公共交通機関を低額で使用可能なチケットを配布し、他方で高速道路料金を上げよ」などの穏和な主張もある。
あるのだが、もちろんそれだけで終わるはずもなく、自分たちの手足に接着剤を塗ってあえて公道に自分たちを接着し、道路封鎖を行うなどの道路封鎖活動にも勤しんでいる。この行動により、救急医が現地に駆り出され、接着剤をあたためて除去するなど手間をかけさせ、より長い時間の道路封鎖を可能としている。――このコロナ禍で医療リソースをそんな無駄に浪費していいのだろうか。
彼らはたびたび絵画に食品を投げつけるパフォーマンスを行っている。2022年10月23日にはモネの絵にマッシュポテトを投げつける事件を起こして日本でも有名になった。
これ自体は彼らのオリジナルではなく、イタリアでもポッティチェリの『プリマヴェーラ』に接着剤で手をくっつけるパフォーマンスを行った団体があり、英国でもレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』の複製画にジャスト・ストップ・オイルのメンバーが手を接着し、その後はゴッホの『ひまわり』にトマトスープ缶をぶちまけている。パリではルーブル美術館でやはりレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』がケーキを投げつけられる事件が起きている。なおモナ・リザのケースでは便乗した者が「Cake Monalisa」なるNFTが販売されてしまうなど、逆に環境負荷が増加してしまっている (NFTはそのブロックチェーン技術のために電力消費量が大きいことが問題視されている) 。いずれのケースも額縁などは毀損されたものの、絵そのものには現時点では被害は出ていない。
同じ手法を複数の団体が取ることから彼らの間では定番であるようで、「美術品を保護するように地球保護にいそしまなければならない」というのが理屈にあるという。――そのために接着剤や食品を無駄にすることは許されるのだろうか。とりわけフードロスを批判している団体が。
2022年10月31日には最後の世代による道路封鎖のために起きた渋滞で問題が起きてしまった。
交通事故に遭った女性がミキサー車の下敷きになってしまい、消防は障害物を除去するために特殊車両を派遣したのだが、道路封鎖のために現場到着が遅れてしまった。結果、女性は脳死してしまったことを地元警察は11月3日に明らかにした。これについて、シュタインマイヤー大統領は同日、彼らの行動について、過激な活動によって気候保護への支持に疑問符がつくと懸念を表明している。
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