札幌オリンピックとは (サッポロオリンピックとは) [単語記事]

札幌オリンピック(さっぽろ Olympic)とは、1972年開催の第11回冬季オリンピック(XI Olympic Winter Games)である。

日本メダル獲得数　金：1個　銀：1個　銅：1個　　計：3個

概要

あまり知られていないが、もともとは1940年に札幌で冬季オリンピックが開催される予定であった。（札幌オリンピック（1940年））しかし、日中戦争の影響で東京と同じように返上してしまっている。さて、1964年の東京オリンピックの開催が決まると、札幌でもオリンピックを実現させようと言う話になり、1968年の冬季オリンピックに立候補した。しかし、投票でグルノーブル（フランス）に負けることになった。すぐさま、次の1972年の冬季オリンピックに立候補し、決戦投票でバンフ（カナダ）と一騎打ちとなったが、札幌が開催地となることが決まった。
札幌が勝利した理由の1つとして、当時のIOC委員の最長老であった高石真五郎が病気で投票会場への現地入りを断念し、代わりにアピールコメントをテープに録音した。これを会場で流したところ、大きな反響を呼び、「高石の見舞いにオリンピックを」とのことで札幌に決まったのである。

なお、このオリンピックは初めて日本が冬季オリンピックで、金メダルおよび銅メダルを獲得した年である（銀メダルはコルティナダンペッツォオリンピックで1個獲得している）。また、表彰台を日本人が初めて独占した年でもある。後にこれが日本のスキージャンプ陣が「日の丸飛行隊」と呼ばれるきっかけとなり、1998年の長野オリンピックでは大活躍を見せることになる。

日本代表選手団は選手90人、役員20人の合計110人。

閉会式では次回開催国の国歌が演奏された後に、開催都市の市長から次回開催都市の市長にオリンピック大会旗が引き継がれるわけだが、この時は1976年の冬季オリンピックはデンバー（アメリカ）で実施される予定であり、アメリカ国歌が演奏され、札幌市長からデンバー市長に旗の引き継ぎが行われた。ところがこの後デンバーが財政難を理由に開催を返上してしまったため、開催都市がインスブルック（オーストリア）に変更となり、大会旗の引き継ぎはインスブルックオリンピックの開会式で改めて行うことになったのである。