東京オリンピック(1964年)とは (トウキョウオリンピックとは) [単語記事]

東京オリンピック(とうきょうOlympic)とは1964年開催の第18回夏季オリンピック(Games of the XV III Ol ymp iad)である。

開催期間
- 東京オリンピック（第18回夏季オリンピック）：1964年 10月10日～10月24日
- 東京パラリンピック（第2回夏季パラリンピック）：1964年 11月8日～11月12日

日本メダル獲得数　金：16個　銀：5個　銅：8個　　計：29個

概要

夏季オリンピック
東京オリンピック
正式名称
第18回オリンピック競技大会
Games of the XV III Ol ymp iad
基本情報
開催国	日本
開催都市	東京
開会式	1964年 10月10日
閉会式	1964年 10月24日
競技種目数	20競技163種目
参加国・地域	93
新採用/追加競技
柔道
オリンピックテンプレートボックス

1940年の夏季オリンピックを日中戦争の影響で返上していた東京は、1960年の夏季オリンピック開催地に立候補したが、ローマに大差で敗れた。その後、1964年の開催地に立候補し、東京（日本）、デトロイト（アメリカ）、ウィーン（オーストリア）、ブリュッセル（ベルギー）の中で選ばれることになったが、他の3都市に圧倒的大差をつけて票を獲得し、オリンピック開催地に選ばれた。

開催が決定した日本では、オリンピックを「国家プロジェクト」とし、多額の投資を行うことになったのである。

国名	都市名	1回目投票
日本	東京	34
アメリカ合衆国	デトロイト	10
オーストリア	ウィーン	9
ベルギー	ブリュッセル	5

日本選手団

日本代表選手団は選手355人、役員82人の合計437人。

競技

競技結果

日本

メダル獲得数　金：16個　銀：5個　銅：8個　　計：29個

金メダル: 三宅義信 - ウエイトリフティング男子フェザー級; 吉田義勝 - レスリングフリースタイル男子フライ級
銀メダル: 鶴見修治 - 体操男子個人総合; 遠藤幸雄 - 体操男子種目別ゆか
銅メダル: 円谷幸吉 - 陸上競技男子マラソン; 一ノ関史郎 - ウエイトリフティング男子バンダム級

今大会は17と史上最多のメダル数である。

各チームのメダル獲得数

国・地域	金メダル	銀メダル	銅メダル	合計
アメリカ合衆国	36	26	28	90
ソビエト連邦	30	31	35	96
日本	16	5	8	29
東西統一ドイツ	10	22	18	50
イタリア	10	10	7	27
ハンガリー	10	7	5	22
ポーランド	7	6	10	23
オーストラリア	6	2	10	18
チェコスロバキア	5	6	3	14
イギリス	4	12	2	18

大会期間中の出来事

開会式

昭和天皇がロイヤルボックス席に着席。君が代斉唱。
天皇陛下の開会宣言「第18回近代オリンピアードを祝い、ここにオリンピック東京大会の開会を宣言します。」
選手入場に用いられた楽曲は古関裕而の『オリンピックマーチ』。現在においても日本におけるオリンピック関連楽曲では高い知名度を誇る。
上空では航空自衛隊ブルーインパルスがカラースモークで五輪を描いた。
聖火ランナーでアンカーを務めたのは、原爆投下当日に広島県三次市で生まれた陸上選手の坂井義則。

競技関連

女子バレーボールにおいて日本が活躍する。「東洋の魔女」と称され、後々に語り継がれるチームとなった。

閉会式

昭和天皇及び香淳皇后が臨席。
開会式とは打って変わって選手は人種、国家、性別に関係なく入場。現在では定番となっているが、この試みは東京五輪が初であり選手らが発案したものである。
イギリス領北ローデシアがザンビアとして閉会式当日に独立。開会式と閉会式で国名が異なる国となった。

その他

オリンピックに間に合うようにと、営団地下鉄（現：東京地下鉄）日比谷線が8月29日に全通したほか、東京モノレールが9月17日、東海道新幹線が10月1日に開通している。また、東京国際空港はターミナルが拡幅され、都営地下鉄 1号線（現：浅草線）・首都高速道路・名神高速道路が整備されるなど、交通網が飛躍的に発展した。
また、競技施設や交通網整備に多額投資され、オリンピックを観戦するために旅行者は増加し、オリンピックを視聴するためにテレビ購入者は増え、「オリンピック景気」と言う好景気をもたらした。

首都高速道路が建設される際、建設用地として江戸創建時より築かれてきたお堀が転用され、埋め立てられて道路を建設したり、埋め立ては免れたもののお堀の真上に高架道路を建設するなどを半ば強引に建設された。
このため、日本の道路の起点が定められている日本橋の真上に首都高速道路が通るなど景観を損ねるような風景に様変わりしてしまい、2020年の東京オリンピックに合わせてこれを移転し本来の風景を取り戻そうという運動も起こっている。