東方幻想魔録

「東方幻想魔録」とは、サークル「苺坊主」が頒布した同人ソフトである。
前作「東方蒼神縁起」から引き続きジャンルはRPG。

今作は閃きシステムや主人公選択方式などロマサガに近い要素がより多く含まれている。
基本的な操作やシステムなどは今までのシリーズと似ているが、式神システムという新しい要素が加わっている。
難易度も今までの作品と比べるとかなりやさしめとなっている(ただしEX除く)

2012年5月27日の第9回博麗神社例大祭にて「東方幻想魔録～祭」が発売、所謂EXシナリオである。
お馴染みロイヤル閣下や各種ドラゴンなど様々な強敵も過去作品から続々集結している。

2014年5月11日の第11回博麗神社例大祭にて「東方幻想魔録～宴」が発売。
祭からの追加要素はないが各所仕様変更がある。

本編ストーリー

　　空は深く、青く澄み渡り、 肌を焼く熱き日差しは、空を割って郷へと降り注ぐ━━ 汗水と活気を齎す灼熱の夏が、 今季も再び、幻想郷にやって来た。 しかし、やって来たのは、 灼熱の夏だけではなかった。
夏と共に、幻想郷に怪異が起こり始めたのである。

－神隠し－

幻想郷から様々なものが、次々とその姿を消して行っているのだ。
それは妖精・人間等といった、生き物から始まり、 果ては建物等といった、無機の存在にまで至る。 その正体不明の怪異に、戦慄が走っていく幻想郷。 これは異変なのか……？ 謎の怪異に今、四人の人物が動き出す。 謎の「神隠し」現象に苛まれる幻想郷━━ そして、原因究明に奔走する博麗の巫女達━━ 例えるならば、 そこには、いつもの異変の情景があった。
　　しかし、一方、その裏では、 時間の経過と共に、奇怪な魔法時計が時を刻んでいた。 この魔法時計は、一体何なのか……？ 時計が刻む時とは、何を意味しているのか……？ 今、幻想郷に、未曾有の危機が迫っていた……

EXストーリー

　　　魔界の如き、大地を焦がす熱射に苛まれている幻想郷も、 混沌異変が解決されたことで、その熱射にも負けぬ笑顔と平穏を取り戻していた。
　　　しかし、そんな幻想郷が再び悪夢に見舞われてしまった。

－　混　沌　化　－

　　　あの混沌異変が、時経たずして再び起こってしまったのだ。 何故、混沌化が再び起きたのか？ これも辺境の悪魔の仕業なのか？
それとも、学び舎の主の仕業なのか？
終末時計は刻一刻と、静かにその時を刻んでいった━━

概要

基本システム

• 式神システム
  
  • 本作の肝。主人につけるスキル付きアクセサリーみたいなもので、能力値に補正を与え更に固有技も使えるようになる。式神も経験値で成長する。なお各主人毎に3つまでつけられる。
  • 東方キャラとそれ以外(モンスターとか)がいる。今回も各ショップ特典として専用コードでそれに応じた式神が手に入る。なおショップ特典は最後にコード入力した最新の1つが適用されるので2つ以上のコードを持っていても同時に入手はできない。ただしコードを入れ直せば切り替えることは出来る。
    
    • 式神の一部は戦闘で倒すと一定確率で仲間になってくれる。ドラクエのモンスターシステムと同じ。
    • ちなみに手なずけるにはとある東方キャラの加入が必要。ペットをたくさん飼っているキャラと言えば…？
  • 式神の付け方を同じにすれば誰でも同じ編成のスキルが使えるようになる。ある程度の運用方向性をプレイヤーが決められたが、覚える技は各自固有のためそれで役割分担していた前作蒼神縁起と比較すると、誰をどのような役割にするかはプレイヤーの判断による。
  • またステータス補正という意味合いも大きく、スキル度外視で長所を伸ばすまたは弱点を補う着け方をして技オンリーで戦うのもありである。
• 閃きシステム
  
  • 今回主人の技はレベルで覚えるのではなく使用した武器に応じた技を戦闘中に閃いて覚えるという方式である。
  • 要するにサガシリーズのアレ。武器を使用するごとに熟練度が上がりそれに応じて閃く技が強力になっていく。
    
    • ちなみに隠しパラメータとして敵に熟練度経験値が設定されており倒すともらえるというシステムである。
    • よって、後半加入キャラでも強い敵と戦っていれば上がりやすいということになる。
  • 原作と同じく技派生(特定技を使っていると特定技の閃き確率が上がる)がある。
    
    • ただし素振りでも武器レベルが足りてれば全ての技を閃けるので、派生限定の技はない模様。
    • また、各主人毎に技が習得できる最低武器レベルが異なる。主人公と小傘は各強力技に派生する技の最低習得レベルが低いため結果として強力なスキルを覚えやすくなっている。
  • ちなみに、所謂「技極意」はない。よって技は各自で覚える必要がある。

上2つの結果主人の固有能力はパラメータとラストワードだけとなった。
パラメータ的に得意分野は異なるが、ある程度自由に育てることが出来る。

• フリーシナリオ
  
  • サガ系のアレ。要するに最終目的は最初に判明するがそこまでの経路はプレイヤー次第だって事である。
  • 新たな仲間集めに勤しんでもよし、初期の5人を鍛え上げラスボスに喧嘩を売ってももちろん構わない。

キャラクター

今作の主人公は霊夢・紫・白蓮・美鈴の4人から自分で選ぶ選択式である。
どの主人公を選ぶかで最初に揃う5人に差が出てくる以外は、戦闘前会話や加入前会話の内容が異なるのみで後は共通である。

なおシステム上主人公のメンバーチェンジは出来ない。

また主人は下記の通りだが、神霊廟を除くWin版ゲーム作品の残り全てのキャラが式神として参入する。
キャラクターによっては加入にアイテムが必要だったり、戦闘で勝つ必要があったりする。
基本的には性能がいいキャラ程条件が厳しい。

主人公達

• 霊夢
  
  • 能力はやや魔法より。
  • だが物理が出来ない訳でもない。HP・体力平均以上、運二位と防御ステータスが軒並み高いので魔法型とは思えない耐久性能を誇り壁役までこなせる。
  • 唯一の欠点は器用さの低さ。
• 紫
  
  • 総合ステータスで堂々の一位、MPも高く息切れもしにくい。
  • 素早さが主人公4人では最も低いが、それでもやや低い程度であり総合力の高さで何処に配置しても仕事してくれる。
  • ラスワの性能が中途半端なのが欠点。
• 白蓮
  
  • 器用さは全キャラ中でも一位、バフ・デバフを駆使した戦術では右に出る者はいない。
  • 器用さは命中率にも影響するので鈍器を持っても外しにくい。MPも魔法型のため高い。
• 美鈴
  
  • 4人の主人公では唯一の戦士タイプ。高いHPと攻撃力・防御力を持つ。流石門番。
  • MPは並で魔防に関係する運はやや低いためそこを式神で補うとよい。

主人たち

• 魔理沙
  
  • 例によって魔法重視の速攻型。耐久が紙なのもいつも通り。
  • 技より術のほうが全体攻撃が多いので、性質上雑魚散らしが最も得意。
• パチェ
  
  • 従来の力も高いステータスはなりを潜め(所謂マチョリー)、概ね原作通りの遅い・超火力・紙という三拍子揃った極端なステータスになった。
  • 魔法火力は堂々の一位だが、耐久面は悲惨の一言。折角の火力も相手に先行されてピチュられることもしばしば。
  • かと言って弱点を全部補強すると今度は他の魔法アタッカーに負けてしまうという不遇っぷり。扱うのであれば文やはたてなどの素早さの高い式神を装備して雑魚戦に特化させるのが良い、MPが多い為長期で扱いやすい
• 妖夢
  
  • それなりに高い耐久を持つ前衛物理アタッカー。素早さも高いので速攻も出来る。
  • しかし反面運が低いため魔防が低く、状態異常にも弱い。そしてMPがワースト2位の低さ。
  • 強力な技を連発するとすぐMPが底を尽きるため、式神で何とかすべし。
• 早苗
  
  • 何でもできるが魔法よりなタイプ。MPも高いので武器振りまわすのもそれなりに出来る。
  • ただ総合ステータス的にはやや物足りない。
  • しかしラスワの八坂の神風は蒼神縁起と同様全能力上昇全体がけと優秀。
• にとり
  
  • 技術担当の河童という事で器用さが高く、バフ・デバフ戦術や命中の低い技もそこそこ安心して使える。
  • 賢さとMP以外は平均以上という総合力の高さの反面、能力が尖っていないため器用貧乏も紙一重である。
• 幽香
  
  • 本作最強の壁役。器用さがかなり低く素早さ・MPも低いため防御特化にしたほうが輝く。
  • 防御特化した時の彼女の堅牢さは屈指。ラスワも物理無効ととことん壁向きの能力。
  • 素早さの低さは速度が関係ないチェイス役に回す等すれば解消できるし、式神で素早さを補強すれば問題ない。
• 幽々子
  
  • 賢さがやや低い以外は全て高水準な万能キャラ。流石ラスボスを張った実力はあるということか。
  • また素早さもイメージに反して高いため、何をやらせても仕事してくれる。
• 妹紅
  
  • 壁能力重視の前衛型。更にラスワの「フェニックス再誕」の存在によりPTの守護神として君臨する。
  • 能力云々よりこのラスワの存在だけで採用価値があるというくらいふざけた性能を誇る(全体完全蘇生＋生きているキャラにはリレイズ)。まあチャージがランダムな以上過信は出来ないが…
  • 素早さ・賢さ・MPが低いので補強すればよい。
• レミリア
  
  • 物理型魔理沙。全キャラ1位の素早さと高い力で敵を先手でボコる物理アタッカー。
  • 運は高いため状態異常に強く魔法にもやや強いがHP・体力が低く物理に対してはかなり脆い。
  • またMPも低いので息切れしやすい。この点を補強すれば高火力アタッカーとして活躍できる。
• 空
  
  • 力・賢さ・素早さと言った火力・速度面のステータスは高い。鳥頭だからって賢さが低い訳じゃないらしい。
  • しかし防御面は壊滅的であり、魔理沙・パチェと同程度の紙っぷりを発揮する。そして運がぶっちぎりの最下位。魔法・状態異常にも弱い。以上の能力を総合するとまさに神風特攻隊。倒しきれなかったらこっちがピチュる。その割に火力を支えるMPは平均以下。
• サニー
  
  • 妖精サイドからチルノをさしおいての主人参戦。
  • しかし東方の妖精は弱いという原作再現の結果、力最下位で物理には向かず、更に賢さも並なので魔法型も微妙という火力には不向きなキャラ。ついでにHP・体力も低い。
  • 素早さやや高い・運はかなり高いという性質からサポート役にするのが無難だろうか…
• 映姫
  
  • 幻想郷の閻魔である彼女は全ての能力が高いラインでまとまっている。運には若干不安が残るが…
  • 力もやや低いがMPが高いので技連発でフォロー可能。そのほかの能力に不安要素は無い。
• 萃香
  
  • 典型的なパワータイプ。力・HP・体力が高く物理技および防御は抜きんでている。
  • ラストワードがダメージ2倍にするという効果により超火力が期待できる。
  • しかしその他の能力はどれも低い。特にMPは最下位で長期戦は不利。
• 小傘
  
  • まさかの主人参戦。MP量が異様に高く、技連打出来る。ただし賢さは低いので魔法には向いてない。
  • 霊夢を凌ぐ堂々1位の運の高さも持ち合わせている。
  • 主人公外の中では唯一、主人公勢と同じ閃き確率になっているので強力な技を習得しやすいメリットがある
• アンラ
  
  • 本編のラスボスであるオリジナルキャラクター「アンラ・メーノーグ」がEXにて主人で参戦
  • 3魔柱であるクロエ、音羽、朱麗を式神に駆使して異変に挑む
• ？？？(魅魔)
  
  • PVで確認出来る謎の主人枠、EXを進めることで加入する

本編関連動画

EX関連動画

関連商品

関連項目

• 東方蒼神縁起
• 東方玄夢妖譚
• はちくま
• はぢきせ
• 東方冥異伝
• 世界樹の迷宮
• ロマサガ
• 東方二次創作ゲーム
• 音羽様に踏まれ隊
• ロイヤル閣下