東方永夜抄単語

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東方永夜抄 ~ Imperishable Night.」(とうほうえいやしょう いんぺりしゃぶる ないと)とは、同人サークル上海アリス幻樂団制作弾幕STG東方Project」の第8作

概要


平和だった。
何事も起きていなかった。少なくとも人間にはそう見えていたのだ。

そんな人間のもとに妖怪が訪れる。
いつもなら妖怪退治は人間の役だ。だがこんな『異変』が起きている
と言うのに、人間は一向に動こうとしないのでれを切らした、と言う。
だが人間は、そのとき初めて『異変』に気が付いたのだ。

妖怪退治が役人間は、
 『この異変』を、が明ける前に解決出来るだろうか、と言った。

だが妖怪は言う、
 『こんな異変』は、を止めてでも今中に解決させる、と。

妖怪は、欠片めて幻想郷け出した。
後を追うように人間も飛び出す。

 魔を感じ、を打ち破る人間
 魔を遣い、効化する妖怪

―― 二人は、を止める

上海アリス幻樂団HPexit 人妖弾幕 東方永夜抄 ~ Imperishable Night. より

ゲームのスナップショット切り抜き画像については、原作者の示した条件exitに基づき使用しています。

「Imperishable Night」とは直訳すれば「永久」。
妹紅スペカにもある「Imperishable」とはIm-perish-able、「非業の死・滅びて消え去る」と言った意味のperishに否定のimと可性を表すableをつけたもの。すなわち「永遠に滅する事があり得ない」と言う状態を表す。

ゲーム内容は前作までと同様だが、当作では人間妖怪コンビを組み、ボタン操作により双方のキャラクターを上手く使い分けながら全6ステージクリアしていく。

何度でもスペカ練習できる「スペルラクティス」や、決死結界ラストスペルと言った救済要素が充実しているのが特徴である。
しかし、個性化された自機性、大きく異なる性人間妖怪の使い分け、破壊に条件がある敵の使い魔など、システム面が複雑化しており、全に初心者向け、とは言い難い面もある。

今作でWindows98WindowsMEなどの9x系列では最後の作品となる。
対応OSWindows98WindowsMeWindows2000WindowsXP

あらすじ

がでっかくなっちゃった!
いつものような満月、しかしの様子が何かおかしい
それらに敏感な妖怪達は人間を引き連れて独自で調することにした。

霊夢アリス魔理沙幽々子妖夢レミリア咲夜
それぞれが各々の方法で時を止め、明けまでには解決しようと意気込む。
彼女たちは満月の異変を解決できるのか。

自機キャラクター

今作は、これ以降の作品を含めた他の作品とべて、自機キャラクター選択に関する仕様が大幅に異なるのが特徴。

人間妖怪の2人1組で1つの自機となっており、高速移動時は人間を、低速移動時は妖怪を操作する。
もちろんキャラクター自体が違うので、切り替えるとショットの性質も変わる。
その代わり武器タイプの選択がなくなっており、例えば霊夢は他作で言うホーミングアミュレット装備で固定。相方八雲紫がパスウェイジョンニードルに良く似たショットを使う(そのため、今までは選択しなかったほうの武器は全く使えなかったが、今回は性質の異なる武器タイプを同時に使えるとも言える)。

さらに、ある条件を満たすと各チームキャラクターを単独で使う事が出来るようになり、合計で12タイプもの自機が選択出来ることになる。
単独使用時は当然移動速度を切り替えてもキャラは変わらないため、ショットや敵の使い魔に干渉されるかどうか等の性質が切り替えられなくなり、基本的に融通が利かなくなる(「高速移動の妖怪」「低速移動の人間」を実現する事で新たなメリットが生まれるキャラもいるため一概には言えないが)。

単独使用時のストーリーチームで進めている時と全く同じであるが、クリアフラグなどにおいてはまったく別のキャラクターとして扱われるため、例えば霊夢チームExtraステージを出現させていても、それだけでは霊夢単体・単体でExtraステージを開始する事は出来ない。

キャラクター
人間妖怪
特技・特殊 特徴





博麗霊夢
八雲紫
使い魔との接触判定を持たない。(霊夢
当たり判定が小さい、決死結界の展開時間が長い。
霊夢がホーミング、がサーチショットを持つ初心者向けチーム
霊夢ボムが前作までと較すると威が高くなっているため、万に立ち回れる。
ボム「四重結界」は、遠距離にも至近距離にも攻撃いという扱いづらいボムだが、特定の射程距離にある結界の隙間に相手を落とし込むと威が格段に上がるというテクニックがある。





霧雨魔理沙
アリス・マーガトロイド
常時アイテム上部回収が可。(魔理沙
アイテムに対する当たり判定アイテム回収範囲が広い。
アイテム回収が楽でマスタースパークは相変わらずの威
魔理沙アリスを切り替えながらショットを撃つと、両者のショットが組み合わさって威が上がる「マリス砲」と言うテクニックで、ショット火力もさらに増大した火力重視のチーム。ただし精密動作がしづらく、マリス砲がそれに拍をかけている。
アリスボムが通常スペルラストスペル共にイマイチなのが欠点。逆に魔理沙ファイナルスパークは威が高すぎてオーバーキルを頻発するので、基本的にボムは全てマスパに注ぎ込む形になる。





十六夜咲夜
レミリア・スカーレット
アイテムの落下速度が遅い。(咲夜
ボムの「抱え落ち」をするとボムアイテムが1個出る。
咲夜ショット火力が低く、レミリアボムが使い難いというお互いが欠点を抱えたチーム
本作のボムは、敵のスペルカード中に放つと威が約3倍になる共通システムがあるのだが、レミリアのみそれがいという重大な欠点がある。
それに加えて咲夜ボムはサーチで、敵の使い魔に釣られて一部が変な方向に飛んで行ってしまうことがある。(ボス戦ではいが)局面によって人間妖怪の使い分けが大事。





魂魄妖夢
西行寺幽々子
人間ゲージ50%しかない。(妖夢
ステージクリア時にボムが2個以下だと、1個補充される。
扱いづらいが強ショットボムを備えた妖夢、使い易いが威が出ない幽々子。他の3組は人間側(=高速移動担当)が広範囲ショット妖怪側(=低速移動担当)が一点集中ショットになっているが、冥界組だけはショットの担当が逆というのも特徴。
ボム補充の特殊も強で、ボムの管理がきちんとできるならかなりの数のボムを撃つ事ができるため、独特な操作のコツを掴めばクリアラーにも向く。
ただし、その性質上Exでは全く意味のい特殊になっているのが難点。
基本は妖夢でばっさばっさと敵を切り捨てながら、手の届かないところは幽々子フォローしていくことになる。幽々子ラストスペルが本作屈の威なのもポイント

※自機ペアの名称「◯◯の◯◯組」は通称で正式名は「◯◯の◯◯チーム」。

本作で導入されたシステム

ラストスペル(自機)、決死結界

以前から存在していた「食らいボム」の発展系として導入されたシステム。被弾すると「決死結界」と言うものが展開され、一だけ時間が停止する。時間停止中にボムボタンを押すと、2ボム消費して専用の強スペルカードを発動させる事が出来る。決死結界の持続時間は状況によって長くなったり短くなったりし、条件次第では2近く続くという食らいボムにあるまじき長さを誇る。

これらのラストスペルは通常のスペルカードの強化版という位置づけで、大抵は威が高くなっているが、基本的には1回のラストスペルより2回ボムったほうが良い為、狙って撃つのは推奨されない。あくまでミス救済要素のひとつと言える。
単独操作の場合は自分が持っているラストスペルを発動するが、人妖タッグの場合はパートナーが助けに入るという位置づけなので、操作していない相方ラストスペルが発動する(霊夢タッグ霊夢操作時にラストスペルを撃った場合、の「界「永四重結界」」が発動)。

なお、ラストスペルでない従来どおりの食らいボムも存在する。受付時間が決死結界が出る前のほんの数フレームとても短いので、狙って出せるような代物ではないが…。

なお、ボムストックが1個しかない場合は、1個消費で使用でき、コストパフォーマンスが上がる。さらに、咲夜レミリア組は「ボムストックしたままミスした場合、ボムアイテム放出する」と言う特性があるため、圧倒的にこの1ボムラストスペルを狙いやすい。……まぁそれでも、普通ボムった方が安定するけど。

ラストスペル(敵)

一定の条件を満たす事で、そのステージボスが最後の手段として使用してくる。敵のラストスペル中はボム使用不能状態になり、ミスをしても、自動で「ディゾルブスペル」が発動し引き分けに終わり、デメリットい。また、ラストスペルを撃破してもボスパワーアップアイテム、点アイテム等を落とす事もない為、全にやりこみ要素の一つ。

条件は、5面までのボスは「ノーマル以上の難易度である事」「そのボスの最後のスペカ撃破の時点までに、そのステージの刻符のノルマを達成している事」の2つ。6A面ボス八意永琳は撃破すると自動的に使ってくる。6B面ボス蓬莱山輝夜は、撃破すると永夜返しという5つのラストスペルを使ってくる。ただしこれは被弾するたび、残り時間が半分以上なら1時間、半分以下なら30分時が進み、タイムリミット5時になってしまうとその時点で残りのラストスペルは使わずに終了する(時の経過については後述)。

フルパワー未満の状態での画面上部でのアイテムの自動回収

永夜抄ではフルパワー未満の状態での画面上部でのアイテムの自動回収は詠唱組だけの特権だと思われがちだが、他の自機でも画面上部で低速に切り替えることによってアイテムの自動回収が可フルパワー未満での画面上部でのアイテムの自動回収は永夜抄以降の東方にも導入されることになる。

スペルカードプラクティス

本編ストーリーモードで登場した敵スペルカードを、個別に練習出来るモード。敵ラストスペルと同じ状態になり、ボム使用不能状態で純に避け方を練習する事が出来る。また、条件を満たす事で、本編とはべ物にならない高難易度スペルカードラストワード」が登場していく(BGM東方妖怪小町)。

妖率と逢魔が時

人間を操作する人間操術(高速モード)で動かしているとマイナスに、妖怪を操作する妖怪操術(低速モード)で動かしているとプラスに傾いていくゲージ。±100%まで存在し、±80%を突破すると「魔が時」と言う特殊状態になる。ショットを撃っていると徐々に操作しているキャラの側に傾いて行き、敵を撃破したり刻符を取得するとその分さらにゲージが移動する。敵の使い魔を破壊すると一定量ゲージが逆に0に近づく。スペルカードを使うと強制的に発動した側の100%になる。
-80%以上(人間側の魔が時)では「敵にショットを当てるたびに追加の刻符が発生する」と言う特典が得られる。80%以上(妖怪魔が時)だと「ボス戦時のみ、敵弾にかすると刻符が発生する」「ショットの攻撃が上がる」と言う特典が得られる。

基本的に-100%100%まで存在するが、冥界組のみ人間側が-50%しかなく、-30%魔が時になる(冥界人間担当の妖夢が「半人間」扱いのため)。単独操作の場合は、人間キャラだと-100%~20%妖怪キャラだと-20%100%となり、反対側の魔が時にはなれなくなる。しかしここでもやはり妖夢だけは「半人間」であるため-50%50%となっており、両方の魔が時になる事が出来る。

基本的には稼ぎ向けのシステムで、前作妖々夢点+や結界等とべると、クリアラーはあまり気にする必要はいが、ショットの威が上がる妖怪魔が時を使うと有利に展開できる場面もあり、あまり刻符が少なすぎると一部クリアに支障が出る場合がある(次項参照)ので、出来れば頭に入れておきたい。

刻符と時間の経過とコンティニュー回数

本作では「を止めている間に」解決をすという性質上タイムリミットが存在する。と言ってもステージは全て強制スクロールなので、もたついているとゲームオーバーになったりするわけではなく、「ノルマ」が達成出来るか否かで時間の進み具合が変わるようになっている。

ゲーム11時からスタートし、明け方の5時タイムリミット5時の時点で6面にたどり着けていないとその時点でゲームオーバーになる。時間は30分単位でカウントされ、基本的に1ステージあたり1時間かかるが、様々なところから取得出来る「刻符」と言うアイテムステージごとに定められたノルマの数以上取得する事が出来れば、この時間経過が30分に短縮される。

この刻符ノルマは先述のラストスペル出現条件に関係しているだけでなく、コンティニューの回数にもする。本作では今までと違ってコンティニュー回数が2回までと固定されておらず、この時間経過システムに関連させた変動式になっている。
コンティニュー回数それ自体は決められておらず何回でもコンティニューが出来るが、1回コンティニューするたびに時間が30分経過するため、やりすぎると明け方5時に間に合わなくなるという仕組み。コンティニューをしすぎて明け方5時にどうやっても間に合わなくなるとそこでゲームオーバーになる。

例:ステージ1を5回コンティニューした上でノルマ非達成クリアすると、30分×5+1時間で3時間半進み2時半になる。残りは2時間半なので、ステージ5までの残り4面のうち4つ以上ノルマ達成クリア必須となる。逆に、ステージ5到達時点でAM1時(ALLノルマ達成ノーコンティニュー)だった場合、クリアに1時間使うとしても3時間余裕があるため6回コンティニューの余裕が残っている事になる。

ステージ概略、登場敵キャラクター

Stage 1

蛍火行方

中曲:幻視の夜 ~ Ghostly Eyes

りはいつもより驚しく見えたのは気の所為か。
今宵は永いになるだろう。

ボス:闇に蠢く リグル・ナイトバグ
テーマ曲:蠢々秋月 ~ Mooned Insect

リグル・ナイトバグ
ミスティア・ローレライ

Stage 2

人間の消える

中曲:夜雀の歌声 ~ Night Bird

人間の通りも、真夜中に出歩くものは妖怪位。
少なくとも人の姿が見えるい。

ボスの怪 ミスティア・ローレライ
テーマ曲:もう歌しか聞こえない

Stage 3

歴史喰いの懐郷

中曲:懐かしき東方の血 ~ Old World

一本道の先には人間達が住む小さな里がある。
だが里があるはずの場所には、何もかった。

ボス歴史喰い 上白沢慧音
テーマ曲:プレインエイジア

上白沢慧音

Stage 4A uncanny

伝説夢の国

中曲:永夜の報い ~ Imperishable Night.

明かりのは、
の様に不気味に見えた。
今にもが、妖しくきだしそうである。

ボス楽園の素敵な巫女 博麗霊夢
テーマ曲:少女綺想曲 ~ Dream Battle

Stage 4B Powerful

魔力を含む土の下

中曲:永夜の報い ~ Imperishable Night.

強いの下には、
さらに強い根がり巡らされている。
表面しか見れないのは愚かな人間妖怪だけだ。

ボス普通黒魔術師 霧雨魔理沙
テーマ曲:恋色マスタースパーク

博麗霊夢
霧雨魔理沙


主人公チームによってルートが分岐。
詠唱組(魔理沙アリス紅魔組(咲夜レミリア → 4A霊夢
結界組(霊夢冥界組(妖夢幽々子 → 4B(魔理沙

Stage 5

穢き世の美しき檻

中曲:シンデレラケージ ~ Kagome-Kagome

「穢き所に、いかでか久しくおはせん。」
そういうと閉ざされたは一枚残らず開き――――

中ボス:地上の 因幡てゐ
ボス狂気 鈴仙・優曇華院・イナバ
テーマ曲:狂気の瞳 ~ Invisible Full Moon

因幡てゐ鈴仙・優曇華院・イナバ

Final stage A

を隠す夜空の珠

中曲:ヴォヤージュ1969

永い永い廊下。
この廊下は何者かが見せる狂像か。
近すぎる記憶は、妖怪には懐かしく薄い物だった。

ボスの頭 八意永琳
テーマ曲:千年幻想郷 ~ History of the Moon
ファイナルスペルテーマ曲:ヴォヤージュ1970

Final stage B

五つの難題

中曲:ヴォヤージュ1969

解決不能な五つの難題。
しかし、長い年幻想は、
それらの問題を解くのに十分だった。

中ボス八意永琳
ボス永遠と須臾の罪人 蓬莱山輝夜
テーマ曲:竹取飛翔 ~ Lunatic Princess
ファイナルスペルテーマ曲:ヴォヤージュ1970

八意永琳
蓬莱山輝夜(輝夜スレ>>2122氏)


Final A未クリア、もしくはStage 5まででコンティニューを1回でも使っていた場合は必ずFinal Aに進む。
※1度以上Final Aをクリア済でFinal Bが未クリア、かつStage 5終了時点でノーコンティニューだった場合はFinal Bへ進む。
Final Bを1度クリアした後は、Stage 5終了時に毎回AかBかを選択する。

Extra stage

蓬莱人形

中曲:エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人

満月の下の、木も眠る三つ時。人間妖怪肝試しは、いったい何を恐れる?
最大の大罪の犠牲者は、いったいどこに居る?

中ボス上白沢慧音満月白沢変身
ボス蓬莱の人の形 藤原妹紅
テーマ曲:月まで届け、不死の煙

上白沢慧音(ハクタクモード)藤原妹紅

Extraステージは前作・東方妖々夢と同じくいずれかの難易度Easy可)でFinal Bをクリアする事。条件を達成したキャラでないとチャレンジ出来ないのも一緒。

東方求聞史紀での記述

この話は人間である稗田阿求が書いた幻想郷縁起に永異変として記述がある。
しかし名称からも分かる通り、当事者でない(人間の)者達にはがおかしかった」ではなく「が明けなかった」という異変として認識されている。
少なくとも人間達にとってがおかしかったことは、よほど注意深い者でない限り気づかない程度のものであり、さしたる実かった。一方でが明けなかったことはでもすぐに気づき実それなりにある異変であったためである。

この永異変の原因と犯人については不明のまま、が多く記録に残せない異変として記されている(異変と異変に関しては詳細はともかく原因と犯人についての説明は記されている)。

異変を解決したと言われる博麗霊夢」にインタビューはしているようだが、霊夢はこの話になると曖昧な返答しかしないらしく、結局詳細は不明のままということで記述は結んでいる。

東方求聞史紀 ~ Perfect Memento in Strict Sense.より)

東方文花帖での記述

妖怪である射命丸文視点から書かれた文々。新聞とその取材では、永異変の扱いが幻想郷縁起とは異なる。
文は永異変を「近年稀に見る大異変」と称している。
これはかなり長い間が明けず、しかも満月の状態のままの進行が止まったため、満月を受けない妖怪の方が少ない幻想郷において一時期は幻想郷中が狂ってしまうとさえ思われたと記している。
このため巫女が解決に向けて行動を開始するのを待たず、文が自ら動くことすら考える程に幻想郷が緊状態にあったとしている。
この状態がどれくらいの期間続いたのかは不明ではあるが、暫く満月が停止した後に突然恐ろしいほどの速さが沈み、事に日の出を迎えたためこの異変は解決となった。

文は取材の過程で「進行が止まっていたときの」と「が明けた後の」は別物であるとの噂にまでは辿り着いているが、結局のところ自体が起こした自然と結論付けている。何故なら、を受けやすい妖怪を止めるとは思えず、そのためにを受けにくい者の仕業」自体の仕業(自然)」と考えたためである。しかしながらが停止する前に巫女が暴れ回っていたとの噂も掴んでおり、このことから原因について結論付けるのは計と慎重な姿勢も崩しておらず、このような大きな異変を簡単に起こせる者がいたとしたら大変危険であるとして引き続き原因究明を急ぐ必要があると結んでいる。
つまるところ、文も阿求と同じく永異変の相には辿り着いていないのである。

東方文花帖 ~ Bohemian Archive in Japanese Red.より)

永夜異変の真相

以下ネタバレ(反転注意)

そもそもの原因はから戦線復帰の招集要請を受けた鈴仙・優曇華院・イナバ(しかも「満月に迎えに行く。抵抗しても駄だ」というものであった)と鈴仙を匿っている蓬莱山輝夜の使者から隠すため、八意永琳が本物の満月と僅かに欠けた偽の満月(これは太古であり、その魔力現在べて非常に強なものであった)とすり替えたことにある。これにより満月を用いる月の都幻想郷の往来を遮断し、幻想郷そのものを巨大な密室としたのである。

(なお、竹取物語と同様に輝夜の罪に対する罰は既に終えており、自らの意志での使者から逃れて地上に残っているのだが、永琳輝夜の事件の際は無罪であったものの後に東方儚月抄明らかとなるが、輝夜を迎えに行ったの使者皆殺しと輝夜隠匿等の理由で半永久罪人という立場である。)

永琳のこの行為によって偽物とはいえ満月が続くことになり、を大きく受ける妖怪は非常に困り果てることになった(この状態が続く限り満月魔力を浴び続けることになるため)。
妖怪によって知らされたこの異変と言える異常事態の原因究明と解決を図るべく、人間である霊夢達は妖怪と共に術により「を止めて」首謀者を探しに行くことになる。

作中でも輝夜っているようにを止めたのは輝夜でも永琳でもない。前述の通り、霊夢達がを止めていたのである。
即ち、永異変とは原因こそ永琳にあるが、それを「が明けない」という異変にまでしたのは霊夢達であり、そしてその術を輝夜が自らのによる「永夜返し」で打ち破ったことで解決したということになる。これによって、もう少しで狂ってしまうところであった幻想郷幻想郷妖怪達は事なきを得たのである。

実のところ、永琳が策を巡らすまでもなく、博麗結界に閉ざされた幻想郷からの使者が訪れることは不可能であったのである(という設定だったのだが、後の東方儚月抄では普通月の都幻想郷を往来しているわけだが…)。

事件の相を知らない部外者は、この異変を「本物の満月くなった」異変ではなく、単に「が明けなくなった」異変だと思っている。実際、4面でボスとして現れる霊夢or魔理沙異常ではなく、を止めた異変を解決するためにプレイヤーキャラチームを退治しにくる他、阿求幻想郷縁起にも「永異変」と言う名前で記されているのはこのためである。

まとめると

永琳達が原因を作る。
霊夢達がそれを事件(異変)にしてしまう。
ラスボスである輝夜が事件(異変)を解決する。

以上が東方永夜抄(永異変)の大まかなストーリーの流れである。

音楽

中曲とテーマ曲については「ステージ概略、登場敵キャラクター」の項も参考。

本作の東方永夜抄とは別に以下の作品に関連する楽曲がある。

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最終更新:2024/03/28(木) 23:00

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