松山の悲劇とは、2012年7月3日火曜日、愛媛県松山市の松山坊ちゃんスタジアムで行われた阪神タイガース×広島東洋カープ戦の9回表に起こった出来事のことである。
「悲劇」は阪神の選手、および阪神ファンの視点側にたった表現であり、広島側の視点から「松山の奇跡」「松山の喜劇」と呼ぶこともある。
阪神の先発はスタンリッジ、広島の先発は大竹寛の投げ合いであった。
阪神は4回までに小刻みに3点を奪い先発・大竹をノックアウトする。
一方の広島は6回までは無得点であったが、球数が多くなり疲れの見えたスタンリッジを攻め、無死2、3塁から廣瀬純のタイムリーで1点を返す。
その後、阪神は筒井和也・渡辺亮と繋ぎ、抑えに榎田大樹で逃げ切りを図った。
まず先頭打者の赤松真人をサードゴロに抑えて1アウトとなった。
次のバッター・石原慶幸は9球粘った上でファーストゴロで倒れて2アウト。
試合はこのまま終わるかと思われた………。
打席に立つのは4年目の若手右腕・中田廉に代わり、オリックス時代では活躍できずに活躍の場を広島に求めていた13年目のベテラン外野手・迎祐一郎であった。
2球目の内角低めのストレートを打ち返し、レフト前へのヒットを打つ。
これが阪神にとって悲劇、広島にとっては奇跡、それ以外の人間にとっては喜劇の始まりであった。
次の打者はこの日4打数ノーヒットであった3割打者(2012/7/3当時)・天谷宗一郎であった。
天谷は榎田の放った初球のシンカーを打ち返すとライトへのライナーを飛ばし結果としてヒットとなった。
ここで打席に立つのは安部友裕の代打にルーキー・菊池涼介。
菊池は4球目の内角低めのシンカーを打つとレフトへのタイムリーヒットとなり、2-3と1点差に詰め寄る。
こうなれば広島は押せ押せである。だが、阪神にとってはあと1人は揺るぎない。抑えればいいのである。
次に打席に入るのはこの日4打席ノーヒットと元気のない梵英心である。
梵の4球目に天谷と菊池はダブルスチールを決める!
思いきった作戦であったが、しかしこの球はワンバウンドだったため簡単に盗塁にできた。
そして、2アウト2ストライク2ボールとなり梵への6球目(榎田の投球は合計23球目)、バットは空を切った。
空振り三振!阪神は誰もがそう疑わなかった。
しかし!!捕手・小宮山慎二が最後の球を取れず(捕逸)、一塁側ベンチ方向へ転がっていく…………。
もちろん梵はファーストへと走り、天谷はホームイン!一旦3塁で止まっていた菊池もホームへとヘッドスライディングし、4-3と逆転したのである。
その後、裏をミコライオが12球で四者凡退に抑えてこの試合を終えた。
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最終更新:2023/05/28(日) 07:00
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