島根県の東北端、山陰の中央に位置する都市である。
いわゆる「平成の大合併」で近隣の自治体と大合併をした結果、島根半島の東半分と宍道湖、中海という2つの湖の沿岸部の大半を市内に収め、約20万5千人の人口を擁する、文字通りの意味で山陰最大級の都市となった。
古くから国分寺や宿場などはあり古事記や風土記にも市内の地名が多く残る歴史的な土地だが、街自体は江戸時代最初期に松江藩の新たな城下町とするべく人工的に開発された計画都市であり、宍道湖とその水を引き込んだ堀川が街中に張り巡らされ、水都とも呼ばれるほど宍道湖や堀が町の景観に大きく貢献している。
一説には1万5000もの橋がかかるベネツィア並の水の都なんだとか。
出雲東部の中心として古い歴史を持つためにそれらに関わる観光名所を多く持つ観光都市である。また茶人として有名な松江藩七代藩主松平治郷は不昧公として親しまれ、現在でも日本有数の菓子処とされる。
その他にも宍道湖のシジミや七珍、沿岸部の漁業による魚介類が豊富である。
日本海側にあるため雨が多く、冬になると月一ペースで数十センチ単位の雪が積もる。ただし天候の変化が一日の中でも激しいため意外と日照時間はあり、本州から突き出た島根半島の中央部に位置するため半島西端の出雲や東端の米子に比べると風雪雨量は少なく、災害による被害も少ない。
水が多い環境のため気温も極端ではないがかわりに湿度が猛烈に高いため、秋~冬~春は過ごしやすいものの梅雨~夏はなかなか大変。
市は宍道湖・中海とその間を流れる大橋川により橋北と橋南に分けられ、江戸時代に防御を重視して街作りが行われたためT字路を組み合わせた「釣(かぎ)型路」がとても多い。そのため街の道路は慢性的に渋滞している。
この混雑の解消は大きな課題であり、現在新たな橋と共に松江外環状道路なる整備計画が進んでいる。内環状なんてあったっけ?と思うかもしれないが宍道湖大橋から松江城手前を曲がりくにびき道路・9号を経て再び宍道湖大橋に戻って環状という事らしい。
鉄道はJR山陰本線か一畑電車を利用することになるが、両鉄道の駅は離れていて直接接続していないので、中心駅は専ら松江駅である。
東京方面からは岡山から特急「やくも」に乗り継ぐことで行ける他、寝台列車として非常に人気の「サンライズ出雲」号に乗ると東京駅、横浜駅などから乗り換え無しで到着することが可能となっている。
一畑電車の『松江イングリッシュガーデン前駅』はかつて『ルイス・C.ティファニー庭園美術館前駅』という駅名だった頃に、『南阿蘇水の生まれる里白水高原駅』と日本一長い駅名争いでしばし議論になっていた。
高速道路は街の南側に山陰自動車道が通っており、「松江自動車道」という名の道路が近年、三次を通じて尾道まで繋がった。そのため東からは岡山方面より米子経由で、西からは広島方面より三次経由で、四国方面からはしまなみ海道より尾道経由で行くことが可能となっており、山陰では比較的利便性の高い場所となった。
ただ県庁所在地でありながら東北端に位置し県内の横断道も未だに未完成なので、県内からのアクセスはあまりよろしくない。
飛行場は松江市内には無いが、米子空港(ANA)と出雲空港(JAL)という2つの空港がほぼ同じような距離にあり、どちらにも直通バスがでているため、好きな方の空港と航空会社を選ぶ事ができる。
行き先はどちらも大半が羽田行きだが便数も多く利便性は高い。
ただし料金も定価で片道3万円オーバーと非常に高い。
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最終更新:2024/10/04(金) 20:00
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