槙原寛己

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槙原寛己（まきはら　ひろみ、1963年8月11日-）とは、愛知県出身の元プロ野球選手（投手）である。

概要

OB
槙原寛己
基本情報
国籍	日本
出身地	愛知県半田市
生年月日	1963年8月11日
身長 体重	187cm 94kg
選手情報
投球･打撃	右投右打
守備位置	投手
プロ入り	1982年ドラフト1位
引退	2001年
経歴
愛知県立大府高等学校 読売ジャイアンツ(1983年-2001年)
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1963年8月11日生まれ。愛知県の大府高校卒業後、1982年ドラフト1位で読売ジャイアンツ入団。同期入団には吉村禎章（3位指名）、村田真一（5位指名）などがいる。
入団1年目の1982年は二軍暮らしだったが、1983年に一軍昇格すると、なんと初先発初完封を達成してしまう（4月16日・対阪神タイガース戦）。最終的にこの年12勝をあげて新人王のタイトルを獲得した。

1985年には阪神タイガース戦でかの有名な甲子園バックスクリーン3連発を食らい、勢いに乗った阪神タイガースに独走を許したり、1986年には優勝をかけたヤクルトスワローズ戦でブロハードに痛恨のツーラン被弾で優勝を逃したりと大事な試合でのミスも多い。

1987年に背番号を54から17に変更。54番時代は50→10の駒田徳広と55→7の吉村禎章の三人を合わせて「50番トリオ」と呼ばれていた。

1986年に桑田真澄が入団、1989年に斎藤雅樹がエースとして覚醒して以降、この二人と槙原とで巨人の三本柱を構成し、1990年代前半の投手王国の屋台骨となった。
1993年にはキャリアハイとなる13勝をマーク、同年オフにFA宣言をする。中日行きが濃厚とささやかれる中、長嶋茂雄監督の説得に応じ残留を決める。

そして迎えた1994年［平成6年］は槙原にとって特に印象深い年となった。
まず、5月18日に福岡ドームで開催された広島カープ戦で完全試合を達成。1978年［昭和53年］8月31日に阪急ブレーブスの今井雄太郎投手が達成して以来実に16年ぶりの完全試合であり、人工芝球場、およびドーム球場では史上初の快挙となった。なお、これがNPBにおいて20世紀最後の、そして平成唯一の完全試合となった。（次の完全試合は28年後の2022年［令和4年］4月10日、千葉ロッテマリーンズ・佐々木朗希投手によって達成された）ちなみに、この試合は読売ジャイアンツにとって公式戦通算7000試合目という記念すべき試合でもあった。
その後も先発として活躍し12勝を上げる。国民的行事とまで言われた「10.8決戦」（同率首位で並び、勝った方が優勝となる中日ドラゴンズとの最終戦）では先発するも2回途中で降板と不本意な結果となったが、雪辱を期した日本シリーズでは2試合に登板して1完封を含む2勝をあげ、胴上げ投手となるとともにシリーズMVPに輝く。

1軍定着以降は基本的に先発投手として活躍をつづけていたが、1998年シーズン途中にリリーフ不足から長嶋茂雄監督に抑え転向を命令され、ストッパーとして投げることになる。しかし、リリーフには不向きな投げるまで調子が分からない投手であったので、安定感には程遠くたびたび炎上していた。

体力の衰えを感じ、2001年に現役引退。この時三本柱の一人である斎藤雅樹投手と同期入団の女房役である村田真一捕手が同時に引退し、長嶋茂雄監督もこの年限りで現場を勇退した。

現在はテレビタレントとして活躍している。

ピッチングスタイル

当時日本記録となったMAX155キロのストレートを軸に鋭いフォークやスライダーを組み合わせて三振を奪っていくタイプのピッチャーである。調子が良い時は、キレのある球がバンバン決まり、あっという間に三振の山と完封勝ちの出来上がりである。

反面調子が悪い時はコントロールが定まらず、置きにいった球を気持ちよく運ばれて自滅していく。メンタルコントロールは苦手な様子。それ故投球リズムが悪く、無援護属性である。事実シーズン勝利数は13勝止まり、勝率もあまり高くなくタイトルも新人王以外は取っていない（88年に最多奪三振を記録しているが当時は表彰タイトルではなかった）。防御率の割に勝ち星が伸びないピッチャーであった。

一方でポストシーズンには強く、1987年や1994年の日本シリーズでは当時無敵を誇っていた西武ライオンズ相手に好投、特に1994年には前述の通り日本シリーズMVPを獲得している。

バックスクリーン3連発で弄られることが多いが、実は阪神タイガース戦に滅法強く、勝率8割近くを記録している（38勝10敗10完封）。打者としても初安打および唯一の本塁打をともに阪神タイガース戦で記録している（この本塁打は球団通算5000号と、こちらもメモリアルな記録である）。

引退後、実は弱視で（コンタクト矯正後でも0.5程度だった）、プロ生活で捕手のサインが見えたことがなかったと告白している。捕手のリードに頼れなかったことも、上記のような不安定さに繋がっていたのかもしれない。

通算成績

通算:19年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率	WHIP
NPB	463	113	35	159	128	56	0	.554	2485.0	773	2111	970	882	3.19	1.21

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関連項目

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• 読売ジャイアンツ
• 斎藤雅樹
• 桑田真澄