横倉甚五郎とは (ヨコクラジンゴロウとは) [単語記事]

横倉甚五郎とは新選組の隊士である。

概要

天保5年(1834年)、武蔵国八王子に生まれる。八王子千人同心の出で、天然理心流を学ぶ。

元治元年(1864年)10月に江戸で新選組の隊士募集に応じ、大石鍬次郎と同時に入隊。

慶応3年(1867年)11月18日の伊東甲子太郎暗殺事件(油小路事件)に出動。同年末頃に伍長に昇進している。

慶応4年(1868年)1月、鳥羽伏見の戦いに敗れて敗走後、3月の甲州勝沼の戦いに参加したが、近藤勇が投降後旧幕脱走兵に加わり、仙台で榎本軍に合流して蝦夷に逃れる。函館戦争の降伏後謹慎させられていたが、大石鍬次郎による坂本龍馬暗殺に関する供述の確認を取るため、元京都見廻組の今井信郎と共に東京に護送された。兵部省で尋問を受けた横倉は「坂本龍馬暗殺については何も知らない」「坂本を殺したのは新選組であると先方(土佐藩)で言っているため油断しないよう近藤勇から隊士達に申し渡された」と供述し、新選組の関与を否定した。

兵部省口書　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　箱館降伏人　元新選組
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　横倉　甚五郎　午三十七歳

（前略）土州藩坂本龍馬討ち候義は一向存ぜず候えども、同人討ち候者は先方にては新撰組の内にて打ち殺し候よう申しおり候間、油断いたすまじき旨、勇(近藤勇)方より隊中へ申しとおし候事、承り候てのみに御坐候。その余は一向存じ申さず候（下略）