次元融合とは、遊戯王OCGのカードである。2015年2月現在、禁止カード。
通常魔法
2000ライフポイントを払う。
お互いに除外されたモンスターをそれぞれのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。
除外されたモンスターを互いに展開する。
ライフコストは高めだが、手札消費1枚から最大5体ものモンスターを展開できる強力なカード。ライフコスト以外に何らのデメリットも課されていないのが大きな利点。「龍の鏡」などの墓地融合や「闇の誘惑」、カオスモンスターの召喚コストなどで除外された強力モンスターを展開することで、一気に勝負を決められる。
欠点は相手にも展開を許す危険性があること。このカードを使う場合は「奈落の落とし穴」などの採用は避けたい。また、相手も除外デッキだった場合、相手に除外されるより先にこちらのカードを除外してこのカードの発動まで持っていくことが重要になる。どうすれば相手のカードを除外されないか、手っ取り早いのは1ターンキルである。
特殊召喚できるモンスターならば最上級モンスターであろうが何でもありで、最大5体のモンスターをデメリットも無しに出せるカードが弱いはずがない。当然に除外ギミックを備えた多くのデッキで用いられた。
特殊召喚時に墓地から魔法を回収できるが、フィールドから離れると除外されるデメリットを持つ「混沌の黒魔術師」をこのカードで特殊召喚して再利用できる。そのときに「混沌の黒魔術師」で使用済みのこのカードも回収できるので、ライフコストさえ続けば何度でも特殊召喚・回収のコンボが可能。
また、「サイバー・ヴァリー」と「混沌の黒魔術師」をフィールドに用意し、「サイバー・ヴァリー」の自身とほかのモンスター1体を除外して2枚ドローする効果を利用、その後、このカードで除外した2体を戻し、「混沌の黒魔術師」でこのカードを回収することで、ライフコストの続く限りドローできる。ライフコストを踏み倒せる「魔力倹約術」を絡めれば無限ドローである。
墓地融合の「オーバーロード・フュージョン」を利用した【未来オーバー】デッキや、上記の「混沌の黒魔術師」や「神剣-フェニックスブレード」による除外で除外モンスターを稼ぐ【エアブレード】のような【○○ブレード】デッキなど、現役当時には様々な1ターンキル(1ショットキル)で用いられた。
これが放っておかれるはずもなく、2007年3月1日の改訂で制限カード入り。
その後、海外では先行カードとして「闇の誘惑」(「Allure of Darkness」)が登場。ドローと引き換えに手札の闇属性モンスターを除外する効果だが、これで除外したモンスターをこのカードで展開するコンボが登場。これに加え、墓地からモンスターを除外して効果を発揮する闇属性モンスターたちも採用した【ダークモンスター】デッキが海外で流行した。そのため、海外でのみ急遽制限改訂が行われ[1]、2008年5月9日に禁止カードに指定された。
その後、2008年9月1日に、日本でも後を追う形で禁止カードに指定された。「闇の誘惑」の来日を待たずしての禁止指定であり、このコンボは日本では行えなかったことになる。
これ以降、除外カードの大量展開の役目は、制限カードにとどまった「異次元からの帰還」に譲られる。
除外アドバンテージなる謎の概念を広く知らしめたカード[2]。
除外とは墓地よりもさらに再利用が難しい(最初期には「使用できない」という表現すら用いられた)場所のはずだが、このカードや「異次元からの帰還」の影響で、除外されることがメリットと化していた。墓地から種別問わずに大量展開するカードはなかった[3]が、このカードは除外ゾーンからそれをやってしまう。他のサポートカードとの兼ね合いもあるとはいえ、状況次第では除外されたほうがよいということすら起こり得る。
現在は「異次元からの帰還」共々禁止カードのため、一部のデッキ以外では除外自体が強力なアドバンテージになることは少なくなっている。
イラストに描かれているのは「異次元の女戦士」と「異次元の戦士」。どちらも除外効果を持つが、相手モンスターを共に除外してしまうため、このカードとの相性はあまりよくない。
後にこのカードの調整版のようなカードとして「次元誘爆」が登場している。融合モンスターを融合デッキ(エクストラデッキ)に戻すコストが付いたほか、出せるのはお互いに2体ずつまで、また、お互いに出せるモンスターが1体以上なければ発動できないと、気軽に使えなくなり、大幅に弱体化している。
名前に融合とはあるが、融合召喚とは無関係。イメージとしては2つの次元(フィールドと除外)を融合するということなのだろう。とはいえ、「『融合』と名のついた魔法カード」には違いないので、「シンクロ・フュージョニスト」や「賢者の石-サバティエル」でサーチ可能。しかし、「融合」がカテゴリ化するより前にこのカードは禁止指定を受けている。
アニメDMでは、「KCグランプリ編」の海馬VSジークで海馬が使用している。
2度発動しており、1度目は「X-ヘッド・キャノン」、「Y-ドラゴン・ヘッド」、「Z-メタル・キャタピラー」を特殊召喚し、「XYZ-ドラゴン・キャノン」へつなげた。その後、「魔法再生」で回収して再び発動、3体の「青眼の白龍」と「混沌帝龍-終焉の使者」、「エメラルド・ドラゴン」を特殊召喚した。
アニメGXでは十代VSブラック・マジシャン・ガールでブラック・マジシャン・ガールが使用。
「ファイヤーソーサラー」で手札から除外した「ブラック・マジシャン・ガール」と「マジシャンズ・ヴァルキリア」を特殊召喚した。
ドクター・コレクターVSDDではドクター・コレクターが使用。
「次元の裂け目」で除外された「マジシャンズ・ヴァルキリア」3体と「コスモクイーン」、「黒魔導師クラン」を展開した。
翔VS猪爪では翔が使用。
「魔力倹約術」でコストを踏み倒し、「リムーブ・ボム」で除外していた「サイバー・ダーク・ホーン」、「サイバー・ダーク・キール」、「サイバー・ダーク・エッジ」を特殊召喚し、「パワー・ボンド」による融合へとつなげた。
漫画GXでは翔VS万丈目で翔が使用。
「ソリッドロイドβ」特殊召喚のために除外されていた「ストライクロイド」、「ステルスロイド」、「ターボロイド」をフィールドに呼び戻し、「ソリッドロイドγ」特殊召喚につなげた。
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最終更新:2024/04/20(土) 00:00
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