正解するカド単語

セイカイスルカド

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「人よ、どうか正解されたい」
世界の終わりと始まり。
人類は「正解」できるのか。

正解するカド(KADO: The Right Answer)とは、東映アニメーション制作オリジナルテレビアニメである。2017年4月アニメとして放送。
全話(0話~12話の計13話)はAmazonプライム・ビデオでプライムにて配信中。会員のみ全話無料で常時視聴可
また2019年9月20年開の野崎まどが本作と同様に脚本を担当した映画「HELLOW_WORLD」の開に合わせdアニメストア会員のみ全話無料視聴配信が配信された。

概要

監督スタジオジブリ出身で『翠星のガルガンティア監督で有名な村田和也がSFライトノベル作家野崎まどに熱オファーを掛け実現した映像作品。シリーズディレクターに『コードギアス 亡国のアキト』演出の渡辺正樹キャラクターデザインにはマンガヴァニシング・スターライト』(原作Sound Horizon)で知られる有坂あこなどの先鋭クリエイターが据えて制作された東映初の3Dアニメ作品である。
物語徴的な「カド」の3Dフラクタルアニメーションにはゲーム制作エンジンとして名を知られる「Unity」が用いられている。

人類を推進させるために宇宙の外より来訪した異方存在・ヤハクィザシュニナと、凄腕の交渉官の幸路朗のドラマを中心に展開していくSF交渉劇。
本作の脚本担当に抜された野崎まどによる独特なSF設定が遺憾なく発揮された世界観は健在であり、テンポよく進んでいく交渉により、異存在・ヤハクィザシュニナから贈られる異の技術を人類がどう扱い々のに存在する格差問題をクリアしていくかが物語進行の眼となっている。
地球外生命体のヤハクィザシュニナと、彼と偶然にもファーストコンタクトを交わす幸路朗の役職が外務省国連政策課の首席事務官であるためポリティカル・フィクションを土台としているが、交渉と進展から生じるドラマ物語題に置いているため哲学テーマが取り入れられている。物語後半は後者の要素が多く含まれているため、視聴者の間では賛否が分かれる。
「何度繰り返し観ても新たな面さが見つけられる作品」を制作意図に入れ、1990年代の作品に多い余韻が尾を引く物語構成となっている。


の果てに待つ「正解」とは何なのか。
そこにはも見たことがない「未来」が刻まれている。
アニメ公式サイトイントロダクションより)

ストーリー

幸路朗(しんどうこうじろう)は、外務省に勤務する凄腕の交渉官。

羽田空港が乗った旅客機が離陸準備に入った時、からの巨大立方体が現れる。
“それ”は急速に巨大化し、252人の乗った旅客機を飲み込んでしまう。

巨大立方体の名は「カド」。
カドより姿を現した、の存在・ヤハクィザシュニナは人類との接触を試みようとする。

カドに取り込まれたは、ヤハクィザシュニナと人類の間の仲介役を引き受けることになる。 一方、日本政府際交渉官の徭沙羅(つかい・さらか)を代表として現場へ送り込む。

ハクィザシュニナとは何者か。そして彼の狙いは何か。

主な登場人物

※ ""の先の文章には物語の核心に触れるネタバレが含まれています。

  • ハクィザシュニナ - CV:寺島拓篤
    「全ての情報はその伝播の過程で変質する 変質は情報にとって またそれを扱う者にとって 好ましいことではない」
    「私はただの異方存在だよ」
    「全く同一のものに別の価値を与える "1"しかないものに"1"以上の情報を与える それが人類の生んだ未曾有のなんだ」
    の巨大立方体「カド」と共に地球に降り立った。自らを「異方」から来訪した「異方存在」と名乗り、人類を推進すべくあらゆる異方技術の産物を供与していく。
    異方側の交渉人として傍に立つには「ザシュニナ」という称で呼ばれる。
    地球に滞在する間は異方ので物事を解析することをせず自らの手で本を読み漁りながら古今東西の人類の生命活動形態、礼儀や習などを学習していく。
    ワムで熱量無限供給、サンサで身体の限界解消、ナノミスハインで宇宙法則変……と、人類が生命活動の全てを異方に依存する欲求に染められ「人類から異方に来てもらう」のに「相応しい」頃合いになってからに計画を暴露した。
    その野望の相は、変換機構「カド」を用いて無限情報を生み出し続ける"情報"たる人類を異方に変換することだった。
    本編が進むにつれ"感情"を、更に進むと"感情表現"を会得し、やがてに対する"着"のようなものを認識し始めるが、異方存在ザシュニナは自らが宇宙に降り立った的を遂するを選んでゆく―――
    アニメ版の終盤のとのやりとり以降の振る舞い方は本作の限定版DVD/Blu-rayに付属する脚本版および大部分をそちらに倣った描写が存在するコミカライズ版とでは大きく違っている。
  • 幸路朗 - CV:三浦祥朗
    「自分の利益を勝ち取るのは交渉の的だ だが相手を打ち負かしてその場の利益を得ても、長いで見れば必ずしっぺ返しが来る 双方に利益が生まれることが、自身にとっても最大の利益なんだ」
    「君と人類の間にはあまりにも大きな隔たりがある 実を言うとそういうものの間に立つのが仕事でね 付きあおう 世界の推進というやつに」
    「…確かにこの交渉はのキャリアの中で最も難しいケースだろう なぜならこれは"話せない交渉"だからだ」
    外務省の交渉の切り札」「内最高のタフネゴシエーター」の肩書きを持ち、部下や同僚、上だけでなく日本政府の上層からも一置かれている凄腕の交渉官。
    自分または相手だけが勝ち取らず双方に利益のある交渉をモットーとしており、その交渉が成就した先にある「やりきった」という実感が交渉官としての自分の利益としている。第0話では交渉成就のためなら振れる限りの手腕の程を存分に振るい、圧倒的な行動を取り引き側の双方に注ぐ彼の仕事風景が映されている。
    異方から羽田空港へ突如飛来したカドの内部でザシュニナと偶然居合わせ際に、意思疎通手段の獲得のためザシュニナによるプレミアムな処理を受けるハプニングがありつつも、以降は穏やかな信頼関係を築き異方側の交渉代理人としてザシュニナの補佐をしていく。 趣味折り紙
    独善的な野望を明かしたザシュニナとの言葉の交わりを経ても人類を異方に強制送還する意志を曲げないことを見込み、やがて彼の一の「友達」として計画を阻止すべく物理衝突に発展。 異方変換を強行するザシュニナに対しやむを得ずで対抗する成り行きを「話せない交渉」と称し、最後まで対等な立場で彼が本当に欲している「驚き」を提供しようと動き出す。 己の一生と近しい者との繋がりを全てザシュニナ一人のために投資した、その先に訪れる未来とは―――
  • 沙羅 - CV:M・A・O
    「私は… 交渉とは相手と理解しあう作業だと思っています」
    「守りたいんです 人類と… 世界の尊厳を」
    「……哀しいのはあなたの方よ…」(コミカライズ版)

    カド出現後、異方存在のザシュニナ側から日本政府への交渉依頼の仲介をが取り持つのに対し、から送られた外務省際交渉官。
    国家機関に携わるにしては24歳と若く、時に感情に振り回されることもあるが、話が進むにつれてそれは人の尊厳を大事に想うが故であり、根は温厚での深い面が明るみになっていく。
    知的なイメージと打って変わりファッションセンスは壊滅的で「くり」Tシャツのあまりのインパクトにはを剥くほど。
    実家は錺(かざり工房を営んでいる。

    その正体は、地球を始めとする々の宇宙を創り出した異方存在。か昔に宇宙全体を創造し40億年前の地球に降り立った(地球史ではが生まれ原始生命の誕生した年で生命起説に関係していると思われる) 4億年前から地球上の生命の限りある命の営みを体験し、それを繰り返していくうちに遂に人間として転生を果たした。
    コミカライズ版ではザシュニナ以上に大幅な補足が加えられている。
    『人は与えられた時間を生きられるだけ生きる…っ 人間として生きていない者がどうして人間幸せを理解できるの 異方のが加わればそれはもうヒトではない…ッ!!』

  • - CV:斉藤壮馬
    「そんなに否定しなくてもいいじゃないですかー だって大好きですよさんのこと 夏目さんだってさんのこと好きだし」
    「情けないですよ は情けない男です」
    「時には憎しみあったりを持ったり でもその全部が全部で人間だから それが人間らしいんだとは思う」(コミカライズ版)

    含む上の面々におちょくられながら人生謳歌している国連政策課の事務官の青年楽天で人懐っこくお調子者な性格だが、意外にも自己評価が低い面を覗かせることがある。しかしそれは明るい振る舞いに隠された勤勉さが招くものであり、その人間らしい二面的な価値観を持っているが故にに信頼を寄せられている。終盤になるととある的を成功させるために必要不可欠な存在となる。

    ザシュニナに「驚き」を提供するため沙羅から預けられた・幸を16年間に渡り育て上げた陰の功労者として動く。円盤特典のドラマCDコミカライズ版では幸の育児録がられており、赤子の時点で異方のを有しながら独り立ちができない彼女の身の回りの世話をしている様子が見られる。それがあっての注いだ情と努が後の展開の幸価値観に大いにを与える成り行きが詳しく描かれている。 また、コミカライズ版ではザシュニナとまさかの一対一で対話するシーンが追加されている。

  • 品輪彼方 - CV:釘宮理恵
    「もうwin-win-win素晴らしい作戦なのですね~」
    「わからないですよぉ!がんばればいけるかも!」
    『ちょっといってきます』

    の巨大立方体カドが表れたことから異方の研究に強い興味を示す理論物理学者。
    堅実な地位にそぐわない幼い言動が立つが、師の御舟教授るにこの邪気な思考回路こそが科学の新地の開拓に結びついてるという。
    実際、視点からの行動・解析による学術的な貢献は確かなもので、作中ではたびたび科学の面で日本情勢や異方側の交渉代理人の地位に立つサポートする。

    からザシュニナの野望を知らされ人間でも異方に行ける可性に気付き、物語の終わりに三教授宛てに書き置きを残して自で異方のに飛び立ってしまう。
    ザシュニナく異方の適性の高い人物ではあるが、カドによる処理を受けたはそんな彼女より異方の感覚を捉えやすいという。

  • 束構造 - CV:中博史 
    々は想像できるはずだ それぞれの国家の利を越えて 人類が幸せになる方法を」
    「願わくばこの進歩が次の世代の幸福に繋がるように……」
    「ならば今度は人類自らの足でヤハクィザシュニナいに行こうではありませんかっ」

    日本内閣総理大臣。自の立場を案じながら世界中の人類の理想的な進展を考え尽している。 その心遣いはザシュニナが元居た異方にまで及び、異方の技術の拡散に伴う「核を落とす覚悟」を彼に明する。引き際を弁えつつもの利益になる選択を逃さない決断があり、常に次世代の未来の幸福を願い続けている。

  • 言野 - CV:桐本拓哉
    「異方について カドについて 方についてあらゆることを全人類が知りたがっている! だがなにより!々が知りたいんだ」
    々は取材に来たんだ いざ見せると言われて逃げ理があるか」
    「この状況を全部撮って 情報を 事情を発信する それが… たちの正解だ!」

    カメラマンの画美、ライトマン歌丸を引き連れ、カドにわる一連のに体当たりで取材に打ち込む報道番組ディレクター報道リポーター。 一見厚かましいほどの取材に対する熱意は実で、報道に賭ける情熱の為なら自らの命も地位も惜しまない。

  • - CV:芹澤優
    「進歩って何かわかる? 自分を途中と思うことよ」
    「人もあなたも …私も 神様じゃないから」
    「私にもこの宇宙大切なものがある だからあなたを見過ごせない」(コミカライズ版)

    存在がネタバレ(そのままの意味で)
    生殖行為で産まれたか、ザシュニナの処理によりプレミアムな人類と化した沙羅の異方のを加えて生まれたかは不明だが(元の脚本では後者寄りである)、沙羅としてヤハクィザシュニナの前に現れる。
    特異な生まれ方であることと、赤子の時点で異方のに順応して生活してきたためか宇宙と異方の両方の感覚を理解している。
    それだけでなく異方存在でも認知し得なかった「情報えたもの」を感じ取るを会得している。
    『あの時お父さんが言ってた "あいつ悪いやつじゃないだろ"って』(コミカライズ版)

スタッフ

主題歌

放送情報

放送局・サイト 放送・配信開始日 放送・配信時間
TOKYO MX 2017/4/7 毎週金曜 22:30
BSフジ 2017/4/11 毎週火曜 24:00
MBS 2017/4/11 毎週火曜 27:00
AT-X 2017/4/14 毎週金曜 22:30
Amazonプライムビデオ 2017/4/6
(0話独占配信、1話先行配信)
毎週金曜 23:00
ニコニコチャンネル 2017/4/13 毎週木曜 12:00

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最終更新:2024/03/19(火) 13:00

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最終更新:2024/03/19(火) 13:00

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