気温とは、空気・大気の温度である。
概要
だいたい20℃から25℃ぐらいが快適とされている。ただし外気との差がある部屋の場合、夏は28℃、冬は16℃でも快適に感じることもある。表し方には摂氏(℃)と華氏(℉)があるが、これについては「温度」の記事を参照。
基本的には人間の暑い・寒いの感覚に強い影響を及ぼすが、厳密には湿度や風速なども暑さ・寒さに影響する。つまり、気温が同じでも「湿気ている」「風が強い」などの理由で体感温度が違う場合もある。
天気予報では「最高気温」と「最低気温」で表現される。この時、実際に観測された最高気温と最低気温の差を日較差と呼ぶ。
一般に、曇りや雨の日の日較差は小さい。これは、日中は雲によって太陽放射が遮られる一方で、夜間は逆に熱が宇宙空間に逃げる[1]のを雲が妨げるためである。
これに対し、一年での気温の差は年較差と呼ぶ。一般に赤道に近いほど気温が高く、年較差は小さくなっていく。ただし、緯度以外にも以下の要因が絡んでくるため、緯度が高い(低い)からといって必ずしも平均気温が低い(高い)とは限らない。
- 地形
- 土や岩石は水と比べて比熱が小さく、熱しやすく冷めやすい。したがって、海や湖などの水場から離れた内陸ほど、日較差および年較差が大きくなりやすい。
特に盆地は周りを山に囲まれている関係上、外部との空気の循環が遮られるため熱気も冷気もたまりやすい上、フェーン現象の影響をしばしば受けるためさらに較差が極端になる。実際、世界最高気温を観測しているのは赤道直下ではなく、アメリカ合衆国の内陸部の乾燥地帯にある「デス・バレー」である。
- 標高
- 同じ緯度でも標高が高いほど気温は低くなる。これは標高が高くなると気圧が低くなり、ボイル=シャルルの法則により気圧が低くなると気温が低くなるためである。
大気を何枚も重ねた布団に置き換えてみるとイメージしやすいかもしれない。布団の下のほうに潜るほど布団の重みを感じられ、熱もこもりやすくなる。これと似たようなことが大気でも起こっていると考えるといい。
- 海流
- 暖流が流れる海域沿いは気温が上がりやすく、寒流が流れる海域沿いは気温が下がりやすい。
また、「日なたと日陰」「エアコンからの排熱が当たる」など細かい場所の違いでも気温が変化する。
地球全体・日本の気温のデータを平均すると、ここ100年間では上昇傾向にあり、地球温暖化が発生している。
気温に関係する「○○日」
- 猛暑日(最高気温35℃以上)
- 真夏日(最高気温30℃以上)
- 夏日(最高気温25℃以上)
- 冬日(最低気温0℃未満)
- 真冬日(最高気温0℃未満)
ちなみに「熱帯夜」は夜間最低気温が25℃以上の日を指す。
記録
公式とされる記録を掲載する。
- 世界最高気温:56.7℃
- アメリカ合衆国のカリフォルニア州デス・バレー、1913年7月10日。
- 世界最低気温:-89.2℃
- 南極のボストーク基地、1983年7月21日。
- 南極を除くとロシアのサハ共和国オイミャコンの-71.2℃(1926年)。
- 日本の最高気温上位:41.8℃
- 群馬県伊勢崎市、2025年8月4日。
- 日本の最高気温下位:-32.0℃
- 富士山頂、1936年1月31日。
- 2位は北海道旭川町(現:旭川市)の-22.5℃(1909年)。
- 日本の最低気温下位:-41.0℃
- 北海道旭川町(現:旭川市)、1902年1月25日。
- 日本の最低気温上位:31.3℃
- 新潟県糸魚川市、2019年8月15日。
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
- *いわゆる放射冷却