「江」とのみ書いて何らかの入り江や長大な河川(長江など)を指す場合や、江戸や江州(近江国)の略称として使われる場合もあるが、当記事では「江」とのみ書く日本の固有名詞としての地名について説明する。
読みは「え」、ローマ字表記は「E」。文字・発音の両方で見ても、世界で最も短い地名の1つといえる。
少なくとも日本国内には2か所確認できる(他にありましたら掲示板でご指摘お願いします)。
茨城県下妻市と筑西市にまたがって存在する地名・集落。下妻市側では北西、筑西市側では南東に位置し、なだらかな台地と谷からなる。人口は2020年国勢調査で下妻市江が1253人、筑西市江が130人。
かつて「江村」と呼ばれており、「江村館」という城郭もあったとされるが、村内の神社である「神明両社」の土塁や堀以外の遺構は確認できず、詳細は不明である。
名前の由来も不明だが、江の集落と神明両社の間にはかつて入り江のような沼があり
、これを指して「江」と呼んでいたのかもしれない。
1889年の町村制施行により上妻村の一部となった。1930年に隣の上野集落寄りにあった江の一部が関本町(現在の筑西市の一部)に編入されているため、現在のように市をまたいで「江」の地名がみられるようになった。残された江は、1954年に下妻町に編入され、同日市制施行により下妻市となっている。
集落の南北を茨城県道15号が通る。2025年時点で、集落内には「え歯科医院
」が存在する。また関東鉄道の筑西・下妻広域連携バス
も通っており、「江」バス停のほか、「江南」バス停、「上野南口」バス停が設置されている。
江バス停にはご当地キャラクターのちっくんやシモンちゃん(性別不詳)がかわいらしく描かれているほか、やはり名前として「江/E」とシンプルに書かれている。また、バス停に接近すると、車内の液晶画面には下記のように表示される。
伊勢湾に面した、漁港と夫婦岩のある谷あいの集落。伊勢市内では東部に位置する。人口は2020年国勢調査で308人。
大字としての地名は「二見町江」だが、合併後の住所の都合でより広域の地名である「二見町」が付属しているので、実質的な地名としては「江」のみとなる。
二見ヶ浦の夫婦岩や二見興玉神社、伊勢シーパラダイスが江にあり、伊勢志摩の観光地の一角をなしている。縄の張り替えは江の青年たちによって行われているようだ。
鎌倉時代に伝承を含めて作成された『倭姫命世記(やまとひめのみことせいき)』によると、倭姫命が五十鈴川の入り江を訪れた際、佐美川日子(さみつひこ)に川の名前を尋ねたところ「五十鈴河後(五十鈴川の河口)」と答え、その後に倭姫命が「江社」を定めたとしている。
現在、山の上に「江神社
」、通称「蒔絵(巻江)の明神」がある。伊勢神宮内宮の摂社とされ、長口女命(ながぐちめのみこと)・大歳御祖命(おおとしのみおやのみこと)・宇加乃御玉命(うかのみたまのみこと)といったこの地の神が祀られている。
かつては伊勢神宮に納める塩が作られていたほか、参拝者向けの茶屋(後に土産物屋、旅館)も並んでいた。これ以外に廻船業も行われており、味噌や松材が名産だった。現在これらの店はほとんど姿を消したが、昔の町並みは残っている。1889年の町村制施行により東二見村の一部となり、1908年に二見町、2005年に伊勢市の一部となっている。
東に五十鈴川の分流が流れ、漁港が置かれている。海側には国道42号が通っており、下記のような標識がついた「江」交差点が存在する。
| 江 E |
江の南部をJR参宮線が通るが、駅はない。最寄り駅は隣接する地区にある参宮線の二見浦駅か松下駅。バスに乗ればターミナル駅の伊勢市駅や鳥羽駅に行くこともできる。2025年時点で江にあるバス停は三重交通の「夫婦岩東口
」。またコミュニティバス「おかげバス
」二見線の「江コミュニティセンター」というバス停もある。
読みがひらがな1文字であれば、三重県の県庁所在地である津が有名で、日本の市町村や駅の名前としては最短とみなせる(津市・津駅)。しかし発音から見ると子音と母音を組み合わせており、ローマ字表記も「Tsu」となっているので、「江(E)」ほどではないかもしれない。ちなみに津は「z」で最短の駅名としてギネスブックへの登録を目指す動きもあったが、「zはツとは読めない」という理由で申請は見送られている。
「母音のみからなる日本の読み1字の大字」であれば、例えば下記が存在する。
ただしこれらの地域には「江」並みに短い交差点名標識やバス停はない[1]。
また、「イロハ」でつけられた大字もあり、その場合は以下のような「イ」が最短地名となりうる。「八日市場イ」より以下3つは大字として扱われており、後述する大字+小字で分かれているものではない[2]。
小字の場合、例えば石川県にはひらがな・カタカナ・十二支系の1文字地名が多く、例えば以下のようなものがある。
このように小字まで見ていくと「い」「イ」系が連発するほか、インターネット上に記載されていない古地名も多く、網羅が難しくなるのでここでは割愛する。
ちなみに、熊本県上天草市には「阿村(あむら)」があり、かつては独立した村としても「阿村」という名称だった(「阿村村」ではなかった)が、「阿村神社」「阿村小学校」という施設名が多く、「阿」だけで読むケースはほとんどないようだ。
海外ではÅ(オー、ノルウェーやスウェーデンに複数存在)、Ø(オー、デンマーク)、U(ウー、ミクロネシア連邦)、Ü(ウー、中国のチベット自治区)、Y(イ、フランス)などが短い地名として挙げられている。
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最終更新:2026/10/09(金) 07:00
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