池袋連続脱糞事件とは、2026年7月上旬、東京都豊島区のヨドバシカメラ マルチメディア池袋を中心に、店内で便とみられる汚物を目撃したという投稿がSNS上で相次いだ騒動の通称である。「事件」と呼ばれているものの、ヨドバシ店内で実際に排便があったこと自体が店舗から公式に確認されたわけではなく、同一人物が意図的に繰り返した連続事件だとする根拠や、警察が事件として捜査しているとの発表もない。
ヨドバシカメラ マルチメディア池袋は、西武池袋本店が入る池袋駅東口の駅ビルに2026年6月30日開業した。地下1階から地上5階までに約3万3000平方メートルの売り場を設けた関東最大級の店舗で、開店直後から多くの客を集めていた。
7月3日、店内の床、エスカレーター周辺などに便とみられる汚物があったとする投稿が複数現れた。投稿者は臭い、空気清浄機の稼働、館内放送、店員による清掃などを記述し、一部は写真も添付した。翌日以降も、4階のレジ付近やトイレ、エスカレーター周辺で同様のものを見たという情報が流れ、「2日連続」「5日連続」「6日連続」と日数を更新する形でまとめられた。
しかし、これらの日数は店舗の事故記録や警察発表から算出されたものではない。異なる投稿を日付順に並べ、同一の出来事を重複して数えていないと仮定したネット上の呼び方である。写真の中には汚物そのものではなく、エスカレーターを止めて清掃・消毒しているように見える場面だけを写したものもあり、作業理由まで画像から判定することはできない。
7月6日には池袋駅西口の東武百貨店池袋店でも排便があったという投稿が流れた。こちらは同店広報が取材に対して事案の発生と清掃対応を認めたが、ヨドバシとの関係は把握しておらず、警察沙汰にもなっていないと回答した。SNSではヨドバシの一連の投稿と結びつけられたものの、公式に確認されたのは別個の一件である。(集英社オンライン・ヨドバシ側への取材
・集英社オンライン・東武百貨店側への取材
)
| 情報 | 確認度 | 内容 |
|---|---|---|
| ヨドバシ池袋での目撃投稿 | 目撃談・投稿写真 | 7月3日以降、床やエスカレーター周辺の汚物、臭い、清掃作業などを述べる複数の投稿がある。異なるアカウントが近い時間帯に同様の状況を投稿した例もあり、SNS上の噂が完全な一投稿だけから作られたわけではない。ただし、投稿内容を店舗側が個別に認定したわけではない。(目撃投稿1 ・目撃投稿2 ・目撃投稿3 ) |
| 店員による清掃・封鎖 | 写真はあるが理由は未確定 | 店員が床を清掃している、エスカレーター周辺を消毒している、レジの一部が使えない、とされる写真が拡散された。ただし、清掃中の写真だけでは、対象が便だったこと、故意に置かれたこと、前日までの投稿と同じ原因だったことまでは証明できない。 |
| ヨドバシカメラの公式確認 | 確認されず | 集英社オンラインが7月4日・5日の排便問題について問い合わせたところ、広報担当者は「事実確認をしておらず、今回はコメントを控えます」と回答した。肯定も否定もしていないため、これを事件発生の公式認定として扱うことはできない。(取材記事 ) |
| 東武百貨店池袋店の事案 | 店舗が発生を確認 | 同店広報は7月6日に排便の事案があり、清掃などの対応を行ったと認めた。一方、ヨドバシとのつながりは把握しておらず、警察沙汰ではないとも説明している。(取材記事 ) |
| 同一犯・連続犯 | 根拠なし | ヨドバシでは、各日に排便が発生したこと自体が店舗から確認されていない。そのうえ、行為者の特定、逮捕、防犯カメラ映像の公開、同一人物による反復を示す発表もない。故意の「犯行」だったのか、複数人の偶発的な失敗だったのかを論じられる確認段階にも達していない。 |
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年6月30日 | ヨドバシカメラ マルチメディア池袋が開業。西武池袋本店の北側に入り、地下1階から地上5階までを売り場とした。 |
| 7月3日 | 店内の床やエスカレーター周辺に便とみられる汚物が広がり、店員が清掃していたという複数の投稿が現れる。投稿には「トイレの行列に間に合わなかったのでは」「子供が漏らしたのでは」など投稿者自身の推測も添えられた。(投稿1 ・投稿2 ・投稿3 ) |
| 7月4日~5日 | 空気清浄機の稼働や4階レジ付近の封鎖を排便と関連づける投稿が拡散。「連続脱糞事件」という呼称が定着し、故意の攻撃や同一犯を想定する書き込みも増えた。7月8日の取材時点で、ヨドバシ広報はこの2日間の事案を確認していないと回答した。(集英社オンライン ) |
| 7月6日 | 東武百貨店池袋店でも排便があったとの情報が出回る。同店は後に発生と清掃を認めたが、ヨドバシとの関連は否定ではなく「把握していない」とした。警察沙汰ではなかった。(集英社オンライン ) |
| 7月上旬以降 | 清掃・消毒作業とされる写真が投稿されるたびに「○日連続」とする言説が更新され、池袋の別施設に関する投稿まで同じ事件へまとめられた。反対に、現地へ確認に行ったが何も見つからなかったという投稿もあり、出来事そのものより「今日も起きたか」を観察するネット上の話題へ変化した。 |
本件では、排便した人物を直接目撃したとする確度の高い証言や、当人を特定できる映像は公開されていない。それにもかかわらず、発生頻度が異常に見えたことから多くの犯人像・原因説が作られた。以下はいずれも、公式に認定された結論ではない。
最初期の投稿では、開店直後の混雑とトイレの行列に間に合わなかった客が漏らしたのではないかと推測された。店舗のトイレが4階と5階にあり、地下1階から3階にはないことも、この説を補強する材料として繰り返し取り上げられた。ただし、トイレの位置と個々の排便との因果関係は確認されていない。
集英社オンラインの取材では、別の家電量販店従業員が、客がトイレの手前で間に合わず排便することは量販店や百貨店で起こり得ると説明している。池袋駅周辺の清掃関係者も、路上やベンチの排泄物を清掃することは珍しくないと証言した。これらは「複数の偶発事故がSNSで可視化された」という説明とは整合するが、ヨドバシでの各投稿の原因を直接証明するものではない。(量販店従業員の証言
・清掃関係者の証言
)
原因説とは別に、店舗側の設備配置にも批判が向けられた。マルチメディア池袋は地下1階から地上5階までの7フロアを使用する大型店である一方、店内のトイレは4階と5階にあり、地下1階から3階には設けられていない。つまり全フロアにトイレがあるわけではなく、下層階の客は上階まで移動する必要がある。このためSNSでは、来店者数や売り場面積に対してトイレが少ない、急を要する人には不親切な配置ではないかと指摘された。集英社オンラインの現地取材でも、トイレが4階・5階にあることが写真付きで確認されている。(店舗規模とトイレ位置の現地取材
)
ただし、「全フロアにない」「下層階から遠い」という設備上の事実と、SNSへ投稿された各事案の原因は別である。排便した人物が下層階からトイレへ向かっていたこと、混雑や案内不足によって間に合わなかったことを示す公式説明や本人の証言はない。トイレ配置は偶発事故説を理解する背景にはなるが、連日の投稿すべてを説明する確定原因ではない。
最初の目撃者の一人は、長い範囲に散らばっていた状況から「子供が漏らしたのかと思った」と投稿した。ネット上では高齢者、疾患や障害のある人、急な腹痛に襲われた人なども候補として挙げられた。しかし、これは一般に失禁し得る人物像を当てはめただけで、年齢、性別、健康状態を確認した証言はない。特定の属性を犯人とみなす根拠にはならない。
短期間に何度も発生したように見えること、床だけでなく壁へ塗られていた、容器で持ち込まれた、とする伝聞が加わったことから、ヨドバシを狙う愉快犯や営業妨害ではないかという説が広がった。「20~40代男性の単独犯」とする具体的な書き込みも報道で紹介されたが、人物像の根拠は示されていない。
壁への塗布や容器での持ち込みは故意性を強く印象づける一方、その瞬間の映像、容器、防犯カメラ映像、店舗の被害申告は公開されていない。仮に個別の一件が故意だったとしても、他の日の投稿まで同じ人物によるものとは限らない。
池袋駅東口には以前からビックカメラ、ヤマダデンキ、ノジマが出店しており、ヨドバシ進出が家電量販店間の競争を激化させたことから、競合他社またはその関係者による営業妨害ではないかという説も流れた。中には「3日連続なら故意」「ヨドバシだけで起きるなら競合他社を疑われても仕方がない」とする投稿もあり、拡散力のあるアカウントやまとめ・考察系の発信者が、単なる候補説より一歩進んだ調子で紹介した。(競合他社説を述べた投稿
・池袋の家電競争を扱った報道
)
しかし、競争関係が存在することは営業妨害の証拠ではない。競合各社の従業員が現場で目撃された、組織的な指示があった、万引きや売上への具体的被害が確認された、といった情報は公開されていない。市場競争という実在の背景と、排便行為の実行者に関する推測を結びつけた陰謀論的な説明である。
ヨドバシの西武池袋本店への出店を巡っては、2022年から2023年にかけ、当時の豊島区長が低層階への出店に反対を表明し、そごう・西武の労働組合も売却問題を背景にストライキを行った。この過去が掘り起こされ、「出店に反対していた地元住民による嫌がらせ」ではないかという説が作られた。考察記事や影響力のあるSNS発信者の中には、反対運動があったことを犯行動機の裏づけであるかのように並べる例もあり、競合他社説とともに確証のない陰謀論として拡散した。(地元住民説を挙げた考察例
・当時の出店反対を扱った報道
)
実際には、過去の反対表明と2026年の排便騒動を結ぶ人物、団体、声明、目撃情報はない。また、出店への反対は区長、百貨店関係者、労働組合、街づくりを巡る議論など立場の異なる主体を含んでおり、これらを一括して「地元住民」と呼ぶこと自体が不正確である。過去に対立があったというだけで、地域住民を犯人候補とすることはできない。
最初の投稿が拡散された後、話題に便乗した別人が同様の行為を繰り返したとの説も唱えられた。匿名掲示板では「模倣犯でしょ」「騒ぎになると模倣犯が出てもおかしくない」とする書き込みがあり、東武百貨店など別施設の情報を紹介した記事でも、同一犯、模倣犯、偶然という選択肢の一つとして言及された。この説は「複数回あった」と「同一犯の証拠がない」を両立させるが、便乗した人物の目撃や特定例はなく、やはり推測の域を出ない。(模倣犯説が語られた掲示板記録
・模倣犯説を紹介した記事
)
汚物によって店員や警備員を清掃へ集中させ、その隙に別の人物が万引きしたという説も流れた。匿名掲示板には「うんこはデコイ」「窃盗団の囮と聞いた」「店員の注意を引かせて万引きする説がXに出ている」といった伝聞形式の書き込みが残っており、後には「万引きの囮説」を見出しに掲げるまとめ記事も作られた。しかし、いずれも説が流布したことを示すだけであり、万引き被害、共犯者、逮捕者、被害届についての店舗・警察発表はない。具体的事実を伴わない都市伝説的な説明である。(囮説が書き込まれた掲示板
・説の伝播を示す掲示板記録
・囮説を紹介したまとめ記事
)
SNSや匿名掲示板では、証拠を示さず外国人、とりわけ特定の国籍の観光客を犯人とする書き込みも現れた。犯人の姿、会話、国籍を確認した目撃談はなく、集英社オンラインの取材を受けた現地清掃員も、日頃見ている範囲では外国人観光客によるものとは考えていないと述べている。国籍説は事実関係から導かれた犯人像ではなく、既存の偏見が事件へ投影されたものと区別する必要がある。(現地清掃員への取材
)
同一犯を置かず、開店直後の混雑下で起きた複数人の失禁、通常の清掃、別施設の一件が、SNS上で一つの連続事件へまとめられただけとする説明もある。量販店従業員は、客がトイレに間に合わない事案は商業施設で起こり得ると証言し、池袋駅周辺の清掃員も排泄物の処理は日常的にあると説明している。東武百貨店が認めた一件についても、警察沙汰ではなく、ヨドバシとの関係は把握していないとされた。(商業施設側への取材
・清掃関係者への取材
)
この説は、確認済みの情報と最も矛盾が少ない一方、「偶然だった」と公式に結論づけられたわけでもない。ヨドバシ側が個々の事案を確認していない以上、故意の行為が一件もなかったことも証明できず、現段階では複数の未確認投稿を無理に一人の犯人へ結びつけないための説明として位置づけられる。
競合他社説や地元住民説のような推測を、検証されていない説として紹介することと、特定の企業、従業員、個人または識別可能な集団が営業妨害を行ったと断定することは異なる。本件では排便の発生自体についてヨドバシ側の公式確認がなく、競合企業や出店反対者を実行者と結びつける証拠も公開されていない。この状態で実名や社名を挙げ、「犯人である」「組織的に行わせた」などと事実であるかのように発信・拡散すれば、対象の社会的評価を低下させ、内容や表現、対象の特定可能性などによっては名誉毀損、信用毀損その他の権利侵害に当たり得る。
自分で断定文を書かず、他人の投稿を引用・再投稿した場合でも、結果として未確認情報を広めることに変わりはない。法務省は、インターネット上で個人への誹謗中傷、名誉やプライバシーの侵害、特定の民族・国籍を排斥する差別的言動などが問題になっていると説明し、名誉毀損等の人権侵害と認められる情報について削除要請を行う場合があるとしている。また、特定の国籍を根拠なく犯人視する言説は、名誉の問題に加えて偏見や差別を助長する問題も含む。したがって本件の各説は、確認された犯人情報ではなく、証拠のないまま流布した言説として扱う必要がある。(法務省「インターネット上の人権侵害をなくしましょう」
・法務省「啓発活動強調事項」
)
本件では、投稿が一切存在しないわけではない。複数の利用者が汚物、臭い、清掃作業を近い時間帯に報告し、写真も公開したため、少なくとも何らかの清掃を要する出来事があったと受け取られた。しかし、写真から直接確認できるものと、投稿文によって意味づけされたものは分ける必要がある。
つまり、目撃談や「それを対応しているとされる様子の写真」は複数の利用者から投稿される一方、ヨドバシで本当に排便があったのかという出来事の存在そのものについて、確度の高い情報は公式から公開されていないという、SNS時代特有の状態が続いた騒動である。唯一、店舗が発生を認めた東武百貨店の一件も、ヨドバシとの関連や故意性は確認されなかった。
排泄物の清掃自体は、大規模商業施設や繁華街では表に出にくいだけで一定数発生していると、量販店従業員や清掃関係者は説明している。本件では、新規開店した大型店という注目度、写真を伴う最初の投稿、翌日以降の類似報告が重なり、通常なら個別に処理される事案が一つの物語へまとめられた。
「連続」と名づけられた後は、清掃作業を見るだけで前日までの事件と結びつける、池袋の別施設の事案も同じ犯人によるものと考える、発生しなかった日まで数える、といった観察が始まった。こうして、実際の排便回数や原因が確定しないまま、SNS上では明確な連続犯が存在するかのような印象だけが強まった。
一方で、東武百貨店が一件を率直に認め、警察沙汰ではないと説明したことは、少なくとも確認された事案の一つが大規模な営業妨害事件として扱われていないことを示す。騒動全体を「テロ」「連続犯」と断定するより、確認済みの偶発的事案、未確認の目撃投稿、そこから派生した犯人説が混在したネット上の騒動として捉えるのが妥当である。
掲示板
116 ななしのよっしん
2026/08/17(月) 14:06:30 ID: 93J9aa5b+e
現場の汚物がどういう状態だったかによるな。
公開したら非難必至だから世間的に周知されてないが、漏らした大便を長ズボンの裾からこぼしながら歩く高齢男性は少なくない。
医療福祉関係や清掃関係なら見聞きしたことあるだろうが、この件も点々と続いていたなら多分それ。
117 ななしのよっしん
2026/08/17(月) 15:08:18 ID: Soq9eVVFpH
ケツ出した人物が目撃されたとかじゃないなら犬とかじゃねえの?って思ったが
なんで人間の脱糞だと特定されてるのかがこの記事見ただけだとイマイチわからない
118 ななしのよっしん
2026/08/17(月) 15:23:41 ID: SsC3OW/Yo0
犬と人の糞はサイズ感や食べてるものの都合で質感だいぶ違うからなぁ
大型犬とかだと似て来るのかもだけど飼ったことないからわからない
急上昇ワード改
最終更新:2026/08/17(月) 17:00
最終更新:2026/08/17(月) 16:00
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