決戦! ドカポン王国IV 〜伝説の勇者たち〜とは、1993年12月10日にアスミックから発売されたスーパーファミコン用ゲームソフトである。最大4人までプレイが可能。
本作はドカポンシリーズ第一作であり、また対戦型コンピュータRPGの草分け的存在でもある。
システムの根幹的な部分は他のRPGと共通だが、大抵のRPGで用意されている「ラスボス」に相当する存在はなく、またルーレットによって弾き出された出目に従ってマス目を移動するという双六形式のマップを採用しているが、通常の双六型ボードゲームの様なゴール地点に相当する場所も存在しない。
本作の最終的な目標は敵を打倒しゲームをクリアする事や特定地点に到達する事では無く、他のプレイヤーより少しでも多くの資産を抱えたまま指定ターンの経過を迎えるというものである。指定ターン経過を以てゲーム終了とし、その時点で最も多くの資産を有していたプレイヤーの勝利となる。
ゲームは基本的に各プレイヤーが自らの資産を最大化すべくその獲得に励む事で進んでいくが、ランダムで発生する数々のイベントが用意されており、それによって戦況が大きく左右される。またプレイヤー間での妨害手段も豊富なため、それらを巧みに活用出来たプレイヤーが有利となる。
本作ではゲーム開始時にまず「対戦人数」および「週数」をプレイヤーが指定し、指定された週数に応じたターンに亘って対戦を行う事になる。
対戦人数は3人または4人のどちらかを指定しなければならないが、プレイヤーが2人以下であっても残りをCOMに担当させる事が出来る為プレイ人数に関わらずゲームを進める事が可能である。またゲームの途中でプレイヤー/COMの切り替えが可能である。
キャラクターグラフィックは「ファイター」、「メイジ」、「バード」、「ナイト」の4種が用意されており、各プレイヤーが好きなキャラを選択可能。後年の作品と違ってキャラ間のステータス面での性能差は存在しないが、COMが操作する場合各キャラが順に「よわい」、「ふつう」、「つよい」、「メチャづよ」に対応しており行動パターンが変化する。
1週は日曜から土曜までの七日あり、全プレイヤーが1ターンずつ操作完了した時点で1日が経過する。
週数は1-99週まで指定可能だが、ゲーム途中で最大99週まで延長可能(ただし延長分含む)。
プレイヤーは自分の手番が回って来ると行動し、完了次第次のプレイヤーの手番に移る。基本行動はルーレットを回しての移動であり、1-6の出目と同じマスだけ移動可能。
移動の他に「アイテム」「魔法」の使用も可能で、これらの使用によってもターンが回る。なお状態異常による行動不可が継続している場合やルーレットの出目がプレイヤーの移動可能範囲を上回った場合(通常は起きない状況だがイベント・妨害アイテムで発生し得る)は自動的にパスとなり、ターンが経過する。
戦闘やフィールド上での攻撃によりHPがゼロとなると死亡し、最後に止まったドカポン城または教会に所定のターン数、安置される。安置中は一切の操作が不能となり、そのターンはパスされる。安置期間は(1+[プレイ人数]-[死亡時の順位])日。
指定週数が経過するとゲーム終了となり、国王による特別報酬を経て結果発表が行われる。[所持金+領有する村価値]の総計が最も高かった者が1位となり、以下の順位も同様にして決まる。
ゲームはまず全員がドカポン城からスタートし、そこから各地に散らばる村を解放したりアイテム・装備を入手しながら資産を獲得していく。
スタート時初期装備一式が国王から渡されているが貧弱なため村を支配しているモンスターに挑むことが出来ない。そこでプレイヤーはまず装備を整える為に武器屋へと向かう事になる。それらの購入資金として1000G渡されている他に「6のクリスタル」があるので、最短2日目で武器屋へと辿り着き本格的な装備を購入する事が出来る。
これが序盤の基本でCOMは必ずこの行動パターンをとるが、後年の作品と違い開始時から王国全ての地域へ移動可能なのでこれ以外の行動もアリとなっている。
例えば運良く宝箱で売価の高いアイテムや魔法を入手した場合は一気に他の地域にある武器屋まで移動し、そこでより強力な装備を買えば他のプレイヤーに先んじて強力なモンスターと戦える。また装備が劣っていても魔力を上げる事で攻撃魔法により敵モンスターを倒せるので、より強力な装備品の購入だけが唯一の戦略ではない。
ゲームが進むに連れ各プレイヤーのステータスにバラつきが大きくなりアイテム・魔法の価格に比して高額の資金を有する状況となり、妨害がより本格化する。このため序盤で体制を整えておかなければ苦しい戦いを強いられる。
特に素早さで差をつけられると地理的に離れていても高確率で妨害魔法を受けるので、他のプレイヤーが素早さを積極的に上げてきた場合は所持している魔法に警戒しなければならない。また魔法に比べれば直接的な被害は低いが、妨害アイテムも使い所次第で脅威となる。
どのプレイヤーも基本行動はルーレットを回しての移動となる。ルーレットの出目を完全に操作する事は出来ないため少なからず運要素が絡んでくるが、移動系アイテムを利用する事でかなりの部分をコントロールできる。
例えばあるマスに止まりたいと思った時、ルーレットの出目で直接その場所に行こうとすると丁度その出目が出るまでは周辺を右往左往する事になるが、「○のクリスタル」を一つでも所有していれば目的のマスまでピッタリの出目でなくとも、そのマスまで○マスの場所までの場所にまず到達し次ターンでクリスタルを使用すれば確実に辿り着けるので目的地に止まる成功確率が大幅に上昇する。
また「バイン」系のアイテムは一度に複数のルーレットを回してその合計の数だけ移動できるアイテムで、主に長距離移動の際の所要ターンの短縮に用いられるが、マス目がループを形成している場所ではそこで周回するルートを取る事で近場であっても辿りつく事が可能になる。プレイ中目算で経路を調べるのは大変な労力を要するため、出目が確定した後「おまかせ」を使う事で指定されたマスに到達可能か否かを自動で判別してくれる機能を備えている。
イベントは大きく分けて3種類ある。週初めイベント、フィールドイベント、ビッグモンスターイベントである。これらは全て所定の確率に従いランダムで発生する。発生確率は週数が経過するに連れ漸増していく。
週初めイベント…週替りのタイミングに発生するイベントで、「ストライキ」、「疫病」、「大干ばつ」、「大豊作」の4つの内どれか一つが起きる。
フィールドイベント…プレイヤーが任意の地形マスに止まった時に発生するイベントで、「ジャンキー」、「鍛冶屋のガッツ」、「謎の老人」、「ミッチー」、「武闘大会」、「おつかい」の6つの内どれか一つが発生する。なおイベント発生時モンスターとのエンカウントは起きない。
ビッグモンスターイベント…毎ターン始めに一定確率でビッグモンスターが起こすイベントで、妨害アイテムやフィールド魔法の使用、全プレイヤーの招集、全モンスターのHP回復、フィールドの暗闇化など様々な悪事を働いてくる。なおビッグモンスターの放つフィールド魔法は全プレイヤーが同時にターゲットとなり、素早さに関わらず必中するが「まほうのカガミ」を所持していた場合はプレイヤーが放ったものと同様に防ぐ事が出来る。
ゲームの舞台となるマップは単一のフィールドマップと6つのダンジョンマップから構成されている。
フィールドマップはドカポン王国とその周辺域からなっている。また王国各地にはダンジョンと繋がる出入口となるマスが点在しており、そこに止まったプレイヤーはそのターン終了時から各ダンジョンマップへ移行する。
ダンジョンマップは「岬の洞窟」、「溶岩洞窟」、「迷いの森」、「海底神殿」、「地下通路」、「バブルの塔」が存在する。ダンジョン内は地上のフィールドとは別マップになっている為、ダンジョン内にいるプレイヤーはフィールド上から妨害魔法のターゲットとして選択出来ない。ダンジョン内のマスではフィールド同様モンスターとのエンカウントや各種イベントが発生する。また海底神殿内では「くうきのわ」未所持で移動を行うとその度に一定ダメージを受ける。
マスの種類には大きく分けて「フィールド」、「村」、「宝箱」、「城」、「教会」、「店」、「出入口」、「集金所」、「大集金所」、「魔法陣」、「レビトの泉」がある。移動の結果止まっ た先のマスの種類に応じて異なる出来事が起きる。
フィールド…全マス中最も数が多いマスで、ここに止まった場合は通常敵とのエンカウントが発生するが、それ以外に一定確率で様々なイベントも起きる。地形は「平野」、「森」、「沼地」、「毒沼」、「砂漠」、「岩場」、「海上」のいずれかに分けられ、同一地域であっても地形によって出現モンスターが異なる。地形の違いによる戦闘への影響は特に生じないが、「毒沼」地形に関しては「ながぐつ」未所持で止まると「どく」状態に冒される(通過では感冒しない)。
村…モンスターまたはビッグモンスターによって支配されている状態とプレイヤーによって解放されている状態があり、ゲーム開始時は全ての村がモンスターによって支配されている。支配されている状態の村に止まるとモンスターとの戦闘が発生し、勝利すれば村は解放されプレイヤーの占領下に置かれる。既に解放されている村に止まると、自身の占領下にある村では村に貯まった収入を得た上で自動的に宿泊(HPと「どく」回復)し、他のプレイヤーの占領下にある村ではゴールドを支払って宿泊するか、村を襲撃して収入を奪う事が出来る。ただし失敗すればおたずね者となり、店に入れなくなる&戦闘中「こうさん」が選べなくなる。他プレイヤーに倒されると賞金が支払われる。
宝箱…赤、青、黄色、鍵付の4種類が存在し、魔法、アイテム、装備、資金のいずれかを入手可能。
城…止まるとHP及び全状態異常を回復してくれる。また、ゲームスタート地点でもあり、死亡時の復活ポイントはデフォルトではここになっている。
教会…すべての状態異常を元に戻す事が出来る。また、各プレイヤーが最後に止まった教会がそのプレイヤーにとっての復活ポイントとなる。
店…武器屋(赤)、魔法屋(黃)、アイテム屋(青)の3種類が存在し、各種の品の購入とプレイヤーの所持品の売却が行える。一部の店はダンジョン内部や、マップ上からは視認出来ない場所に構えている。
出入口…各ダンジョンに繋がっており、ここに止まるとそのターンからダンジョン内にマップが切替わる。
集金所…プレイヤーが統治する村の中から一つを選択し、そこに溜った収入を得る事が出来る。
大集金所…特殊マス。ここに止まるとプレイヤーが統治する全ての村に蓄えられている収入を一度に得る。フィールドでは南西の海上に一つしかないが、ダンジョン「海底神殿」のB1Fには三カ所固まって存在する。
魔法陣…全マップ中1箇所だけ存在する特殊マス。現時点で最下位のプレイヤーがここに止まって代償を支払うと「デビル」に変身できる。
レビトの泉…ダンジョン「岬の洞窟」の奥にある特殊マスで、投入した金額に応じて各地の教会へワープ出来る。
ゲームの性質上ダンジョンへの出入りを行わずともプレイを進める事が可能であり、またダンジョン内には村が一つも存在しないため、ダンジョン内でプレイヤー同士の激しい戦いが繰広げられる事は稀であるが、各ダンジョンが備える特別なマスを活用する事でゲームの展開を有利に進められる。
6つの内最もプレイヤーが頻繁に立ち寄る事になるのが「岬の洞窟」である。このダンジョンは序盤から進入しやすい所に位置しており、特に目ぼしいアイテムは無いが奥にある「レビトの泉」は各地の教会へワープ可能な唯一の場所であり、大陸各地へ即座に向かいたいプレイヤーはここを利用する事が多い。
「溶岩洞窟」の奥には強力な武器「たいまのつるぎ」が鍵付き宝箱に入っているが、ダンジョン内の敵レベルを考慮するとここを突破できる強さを得ている頃には最早入手メリットが薄く、また赤宝箱を利用する方が手取り早いのでプレイヤーがここに立ち寄る機会は少ない。
「迷いの森」はマレーン大陸へと繋がるダンジョンだが、レビトの泉を使った方が速い事も多いためここを通る機会は金欠時やウハウハ沼地から直接向かう場合などに限られる。
「地下通路」はドーナツ大陸と死の大陸を結ぶ二層のダンジョン。例によって死の大陸へもレビトの泉からワープ可能なため唯一の移動経路ではないが、死の大陸にあるカント教会へのワープ料金は80000Gと大変高額なので資金が底を尽きている場合は否応なくここを通って向かうしかない。またここには全武器屋中最も強力な装備を扱っている店がある。
アイテムは使用する事で効果を発揮する消費タイプのものと、持っているだけで効果がある所持タイプのものに分けられる。最大8個まで保有可能。
使い切りタイプは大半が回復系、移動系、妨害・解除系のいずれかに分類される。所持タイプは状態異常を防止するものや地形効果によるダメージを防ぐもの、ステータスを上昇させるもの等がある。
アイテム・フィールド魔法は同時に1個だけ使用可能で、使用するとプレイヤーの手番は終了となる。またモンスターと交戦中の場合と「ねむり」状態の時はアイテム・フィールド魔法を使用出来ない。
通常アイテムは青宝箱で入手したりアイテム屋で購入するほか、モンスターが一定確率でドロップする。店で購入する事の出来ない「レアアイテム」は赤宝箱や各ダンジョンに配置されている特定の鍵付き宝箱から入手可能。ビッグモンスター討伐時の追加報酬として手に入る事もある。
レアアイテムはそれ一つで形勢を大きく左右する事もある。以下はその一覧。
「パワーリング」…所持しているだけで常に攻撃力が1.5倍になる。
ダメージ計算が攻撃力に大きく依存する本作では最も重要なレアアイテムで、これを所有しているプレイヤーは他のプレイヤーに対して非常な有利を得る。それだけに戦いを挑まれ負けた場合、これを奪取される可能性が極めて高くなる。またアイテムなので降参した時も奪えるので、下位プレイヤーがこれを運よく入手したとしても上位プレイヤーに挑戦され奪取されるという事が起き易く、その場合上位プレイヤーを更に有利に立たせる事になってしまうため、パワーリングを所持しているプレイヤーは対人戦に際しては人一倍慎重を期す必要が生じる。
「しらはのヤ」…任意の村を一つ指定し、その村にビッグモンスターを移動させる。
多様な使い方が出来るアイテムで、ビッグモンスターを倒したい時や、他のプレイヤーに倒されたくない場合は特に便利。
「こがねむし」…使用すると所持金が二倍になるか、一文無しとなる。
装備を買い替えたいが手が届かない場合などに一か八かで使いたくなるアイテムだが、店で売っても売価10000Gと序盤では大変貴重な資金源となるので迷わず売りに行きたい。
「あまいしる」…他の勇者が統治する村に止まった時に使用可能で、使うとその村は自分の統治下に移る。
「ムラデロン」や「しらはのヤ」でも使い方次第で同様の効果を得る事が可能だが、これを使えば村に貯まった収入を損なう事無く統治を引き継げるので高価値、高収入の村に対して使えばかなりの利得が見込める。特にサパイン村、ワイハー村を他のプレイヤーがすでに統治している場合狙い所となる。
「ふっかつざい」…HPがゼロになった時最大HPの半分で復活する。
レアアイテム中最も入手頻度が高い。これを持っていると死亡リスクを厭わず行動出来るので持っていて損は無い。対人戦では「ミエるんです」と並びここ一番で役に立つアイテムなので複数所持しがちだが下手に持っていてもアイテム欄を圧迫するだけという事にもなるため、思い切りの良さが問われる。
魔法は大きく分けて三種類あり、アイテムと同様に使い切りタイプの「フィールド魔法」、武器に掛けて使う「武器魔法」、盾に掛けて使用する「盾魔法」が存在する。初期状態では最大で2個までしか保有出来ないが、魔力が増大するに連れて最大8個まで所持可能になる。
フィールド魔法は大きく分けて補助系、妨害系、攻撃系、特殊系の四種類があり、補助系は自分に対してのみ、妨害系は他のプレイヤーに対してのみ、攻撃系はマップ上にいる他のプレイヤーと村に配置されているモンスターおよび交戦中のモンスターに対して使用可能。
武器魔法は戦闘中攻撃側が使用できる魔法で、そのダメージは魔法の威力および防御側との魔力差に比例する。買い替えたばかりの武器は魔法が掛かっていないため、魔法屋で購入しなければ選択できない。更に使用回数には制限が課せられており、切れても掛けられた魔法そのものは消失しないが魔法屋で再度購入するか盾魔法の効果でチャージしなければ行使できない。
盾魔法は戦闘中防御側が使用できる魔法で、相手が武器魔法を使用して来た時選択していると発動する。発動時は相手の攻撃魔法を吸収し無効化するという点ではどの魔法も共通だが、その後魔法の種類に応じて様々な追加効果を生じる。使用回数に制限はないが、武器魔法と同様買い替えたばかりの盾には魔法が掛けられていないため、新たに盾を購入した場合魔法屋で購入するまでは魔法防御が選択できず相手の攻撃魔法に対して無防備な状態となる。その為盾の購入に際しては移動系アイテムを予め用意しておくなど、すぐさま魔法屋に移動して盾魔法を張る準備が欠かせない。
戦闘は同一のマス上に存在するキャラクター間で行われ、3キャラクター以上が同一のマス上にいた場合、手番側のプレイヤーが対戦相手を一名選択する。
まず伏せカードをシャッフルして「先攻」「後攻」を決める所からスタートし、先攻を取ったキャラクターから先に攻撃を行う。決着が着かなければ次に後攻側が攻撃を行い、それでも決着が着かなければ次ターンに持ち越しとなる。
攻撃側は「こうげき」「ため」「ひっさつ」「魔法攻撃」、防御側は「ぼうぎょ」「こうさん」「カウンター」「魔法防御」のそれぞれ四択(装備に魔法が掛けられていない場合は三択)からコマンドを選んで実行する。それぞれコマンドの役割は以下の通り。
攻撃側コマンド
「こうげき」…通常の攻撃。相手のすばやさが高ければ回避される事がある。
「ため」…何もしない代わり攻撃力が二倍となる(一度のみ)。
「ひっさつ」…与ダメージが「こうげき」の1.5倍になるが相手が「カウンター」を選んでいた場合自分に大ダメージ(ダメージは相手側の攻撃力を元に算出)。
「魔法攻撃」…武器に掛けられた魔法を発動する。相手が「魔法防御」を選んでいた場合吸収され、相手の防御魔法が発動する。
防御側コマンド
「ぼうぎょ」…通常の防御。
「こうさん」…戦闘を放棄し逃亡する。プレイヤーの場合ペナルティとして1ターン操作不能になり、モンスターの場合はフィールドから消滅する(村を支配しているモンスターおよびビッグモンスターは降参しない)。特定の状況下では選択不可。
「カウンター」…相手が「ひっさつ」で攻撃してきた場合相手に大ダメージだが「こうげき」に対しては被ダメージ増加。
「魔法防御」…相手が「魔法攻撃」で攻撃してきた場合吸収し盾魔法効果発動だが「こうげき」「ひっさつ」に対しては被ダメージ激増。
本作の醍醐味はまさしくこの戦闘の駆け引きにある。システムの関係上攻守で優る側が圧倒的に優位だが、「ため」をすれば攻撃力が一気に倍加されるので油断できず、また相手の繰り出す魔法攻撃に対して警戒してしまうので「魔法防御」を選択しがちだが物理攻撃に対して被ダメージの大幅な増大は避けられないため綿密な計算と相手の出方を読む勝負勘がカギとなる。
降参中は1ターン操作不能となるが復帰までの間一切の妨害行動の対象とならない。降参してから2ターンが経過すると復帰し、直前に戦闘を行ったマスから行動再開となる。降参した場所が村で、まだモンスターに支配されている状況でアイテムや魔法を使用しそのマスに留まると次ターン再戦となるので、「ゴゥトゥヘル」など先手必勝となる状況を有している場合これを利用して勝利のチャンスを増やせる。
本作の大きな特徴の一つとして、レベルアップ時に上昇ステータスの割り振りをプレイヤー各自の裁量で行えるという点がある。通常のRPGではレベルアップ時のステータス変化は固定値か、ボーナスやランダム値による若干の変動を伴うというものであるが、本作では完全にその割り振りがプレイヤーの手に委ねられている。
ステータスは「攻撃力」、「防御」、「素早さ」、「魔力」、「体力」の5種類があり、レベルが1上昇する毎に5ポイントが各プレイヤーに与えられ、その中から任意のステータスに好きなだけ割り振る事ができる。このステータスの割り振り加減がゲームバランスに大きく影響を与える要素の一つである為、各プレイヤーがどういったステータス成長を行うかが戦略のカギとなる。
「攻撃力」と「防御」は戦闘中のみ効力を発揮するステータスで、物理攻撃の基本ダメージは専らこの二つに依存する。
「素早さ」はマップ上ではフィールド魔法の命中率に影響し、戦闘中は物理攻撃の命中率に影響する。
「魔力」はマップ上ではフィールド魔法のダメージに影響し、戦闘中は魔法攻撃のダメージに影響する。またビッグモンスターによる「くらやみ」発動時の明瞭部半径およびフィールド魔法の最大所持可能数に影響(魔力10毎に+1、最大+6)する。
「体力」はプレイヤーのHPに影響を与えるステータスで、体力×10が最大HPとなる。
基本的にどのステータスも重要だが、「攻撃力」と「防御」はゲームが進むにつれ装備品に大きく依存する事になるため、特に重要となるのが「素早さ」と「魔力」と「体力」である。本作は"相手の一撃に耐えられる"体力を有しているかどうかで戦闘の形勢が大きく決まるので成る丈体力を上げておきたい所だが、ゲームの性質上体力だけを上げて魔力・素早さの向上を疎かにしていると魔法による攻撃・妨害に対してほぼ無力となるのでそれらのバランスを考慮した振分けを行うべきである。
所謂「ボス」が登場しない本作においてそれに相当する役割を果たす存在である。ゲーム開始時から登場し、プレイヤーの進行状況に合わせてランダムでいずれかの村に降臨する。ビッグモンスターを倒すとその村は解放され、次のプレイヤー行動開始前に新たなビッグモンスターがランダムで他の村に降臨する。
ビッグモンスターは基本的にプレイヤーがフィールドで遭遇するモンスターであり、候補となるモンスター達から全プレイヤーの平均レベルに応じた強さの個体がランダムで選出される(ビッグモンスターとしてしか登場しないモンスターも存在する)。ビッグモンスターは村を支配している通常モンスターと同様魔法攻撃のターゲットに指定できる。
ビッグモンスターはあらゆる面でゲームの形勢に大きな影響を及ぼす。
マップ上では毎ターン開始時に一定確率で行動し、各種フィールド魔法(必中)や妨害アイテムの使用、モンスターのHP回復や他の村へのワープ移動などをランダムに行う。
ビッグモンスターが倒されると、打倒したプレイヤーはビッグモンスターが支配していた村を領有する他に、国王から一定額の賞金を授与される。またランダムで他のプレイヤーから資金や村、アイテム・魔法が強制的に譲与される事がある。更に国王から追加でレアアイテムが授与されたり、統治下の全村から収入が自動で送金(大集金所と同様の効果)される事も。
ビッグモンスター討伐による報酬は通常の対モンスター戦闘で得られるそれに比して遥かに高額であり、出現回数が増大するに連れてその金額も右肩上がりに伸びていくため、如何にビッグモンスターを討伐しつつ他プレイヤーによる討伐を妨げるかが勝負のカギとなる。
「しらはのヤ」は使い方次第で非常に強力な効果を発揮するアイテムである。ビッグモンスターを倒すだけの力を有していた場合、特定の村に止まった上で自マスに打てば次ターンにビッグモンスターと交戦可能になり、倒せばそのまま村を統治する事が出来る。またムラデロンと違って必ず成功するので勇者の統治する村であっても確実に遂行できるのも大きなポイント。
更に他のプレイヤーがビッグモンスターを倒そうとしていた時、遠くの村に飛ばす事で賞金獲得を妨げる事が出来る。特にステータスの低い序盤でマレーン大陸や死の大地に飛ばすとプレイヤー側からはほぼ手が出せない状態に陥り、ビッグモンスターが自主的に移動するか召集を掛けてくるのを待つばかりとなる。
プレイヤーが最下位の時(ミニデビルが憑いている)ドカポン城から西の海上にある魔法陣に止まるか、アイテム「けいやくしょ」を使用すると魔法陣へワープし、そのプレイヤーは全ての所持金・アイテム・フィールド魔法・統治している村と引換えに一定期間(契約時点での経過週数×日)デビルとして活動する事が出来る。
デビルとして活動する期間中そのプレイヤーは全基本ステータスが5倍の上強力な装備一式を貸与され、常に「3バイン」を使用した状態で移動する。デビルが他の勇者によって統治されている村に止まるとその村はモンスターに支配される。また他の勇者との交戦も可能であり、デビルとの戦闘中勇者は「こうさん」が選択不可。
デビルはその性質上主に最下位プレイヤーが巻き返しを図る際の非常手段として用いられる。凶悪な性能を有しているので正面から戦っても勝てる可能性は限りなく低いため、デビルの活動期間中他の勇者は基本的に逃げるしか手はない。デビルとして活動中はまずHPがゼロとなることはないが、なった場合勇者と同様に城または教会に一定ターン安置される事になる。
なお勇者側のデビル対抗策としては凡そ次のようなものがある。
「トーレナいわ」による封鎖…最も低コストかつ確実にデビルの脅威から逃れる手段である。一本道となっているマップ上で使用すると特に有効で、デビルはアイテムを利用出来ないため一週は確実に稼ぐことが出来る。ただデビル以外の他プレイヤーが「マトック」を使用してくる危険性も考慮されなければならない。
「キエるんです」の使用…有力な手段ではあるが効果の持続期間が2~8日間とバラつきがある為それほど頼りには出来ない。複数所持していれば心強い味方となる。
移動系アイテムの活用…デビルと雖も通常地形・村以外では交戦不可のためバイン系、クリスタル系で宝箱や集金所・店を渡り歩く事で戦闘を回避できる。特にトマーリ大陸南東~ウハウハ沼地北部に掛けて非戦闘マスが密集しているのでこの近辺を往来しつつアイテム・魔法を使用すればターンを稼げる。
フィールドの連続した地域でデビルの接近を許してしまった場合は「ジャンプ」や「カエロッカナ」を利用する事で遠隔地にワープするのがお薦め。
ダンジョン内もしくは袋小路への退避…デビルもダンジョン内への進入は可能なため次善の策でしかないが、デビルが特定プレイヤーの打倒より村の支配を優先的に行っていた場合ダンジョン内に逃げ込むことで難を逃れることが期待出来る。デビルの活動中はフィールド上では殆ど身動きが取れないので各ダンジョンで経験値稼ぎに励むのも一手。
また地形的に袋小路となっている場所も逃げ場として有効である。デビルは常に3バインが掛けられた状態で移動するが、逆に小さな出目を出す事が困難(最小でも3マス)でアイテムも利用不可のため、長い一本道となっている場所で2マス以内に接近すれば次ターンの交戦は確実に避けられる。更に袋小路となっている場所で奥のマス以上の出目を出せばそこから遠ざかるを得なくなるため比較的安全を確保しやすい。アグム村に至る海路の他、ワイハー村を通って一回りする経路も終端が一方通行となっているため逃げ込むのに適している。
「コチコッチン」による打破…直接的手段。「コチコッチン」は命中さえすれば9999ダメージを与えられるので即座に排除可能。プレイヤーが素早さを上げていなければ「ギュンギュン」との併用でより確実を期せる。
「まほうのくすり」を使用した上での直接対決による打倒…力、防御、素早さを3倍するこのアイテムなら或いはデビル打倒も不可能ではないが、向こうは全ステータスが5倍の上規格外の最強装備を有しているのでそれでも勝ち目は薄い。またこのアイテムは所持金の半値で売れる貴重な資金源のため極力無駄な使用は避けたい。しかも本作はデビルを打倒してもその装備を奪取できたりはしないのでそもそも倒すメリットがほぼゼロに等しい。
先述の通り本作で最終的に資産として計上されるのは所持金および統治下にある村の総価値である。これに加えて著しい戦績を挙げた勇者に対しては国王から特別報酬が渡され、さらにレアアイテム「ドカポンオーブ」を所有したままゲーム終了を迎えたプレイヤーには所持数×経過週数×1万Gで引き取ってくれる。
これら特別報酬の金額は決して低くないが、メインはやはり村を巡る争奪戦である。村は全マップで50箇所存在し、合計で約400万Gの価値を誇る。更に解放からの経過ターン数に応じた収入を得る事が出来、価値も投資をMAXまで行う事で倍増するため、仮に全ての村が最大まで投資をされるとその総価値は800万Gを超え、得られる収入も多額に上るため、資金に余裕があれば投資は積極的に行っていきたい。
ただしアイテム「ふこうのタネ」を所持しているプレイヤーや、ビッグモンスターの行動により村価値がレベル1に下げられてしまうので注意が必要となる。特にレベル6の村はビッグモンスターの妨害を受けやすくなるので「せいすい」を買っておきたい。
村に貯まった収入はその村または集金所に止まる事で回収可能だが、他プレイヤーの襲撃によって奪取されてしまうため余り溜めすぎない内に小まめに回収したり、村レベルを上げる事で防衛する必要がある。
所持金はそのまま資産に入るので出来るだけ多く保有したままゴールしたい所だが、所持金を大きく変動させる数々のイベントが発生するため安定は望めない。
特に悪名高いのがフィールドイベントの「ジャンキー」で、これが発生するとジャンケン勝負を強いられ勝ってもメリットなし、負けか引分けでは所持金の半分を奪われるという凶悪な妨害イベントである。またビッグモンスターによる資金略奪では全プレイヤーの所持金から1/8を奪い、奪われた資金はそのままビッグモンスターを倒したプレイヤーの手に渡る。また戦闘で「こうさん」を選ぶと相手からアイテム・魔法・所持金の1/4のうちどれか一つを奪われる事になる。他にも週初めにランダムで発生するイベント「ききん」では保有する村に応じた資金の払い出しが強制的に行われたり、他プレイヤーがビッグモンスターを打倒した際所持金の1/4を強制的に支払う羽目になる事もある。
この様にゲームの性質上多額の所持金をキープし続けるのが非常に困難な状況になっているため、すかさず装備品や村へ投資する事でなるべく手元に多額の資金を持ち続けない事が要求されている。
装備品の購入はより強力なモンスターと戦う上で欠かせないが、購入金額だけ資産が減少するので無暗な買替えは差し控えるのが良い。特に辺境の武器屋で購入できる装備は強力な分かなりの高額に昇る為、通常のモンスターとの戦闘やアイテムの売却では全く手が届かず、ビッグモンスターを立て続けに倒すか高収入の村を押えてそこから一気に回収する位しかまとまった金額を確実に得る手段がない。
装備品はそのままでは資産に繰込めないので、ゲーム終了直前に売却しておくのが良い。高額装備の価格は村数箇所分の価値に匹敵するので、その半額を回収するだけでも接戦では勝負を決める事がある。
本作のゲームバランスについては賛否両論あり、後年のシリーズと比べても一度形勢が決まって来ると逆転が難しいとの評価もある。長期戦になる程その傾向が強くなるが、最大の原因はやはりフィールド上から放たれる妨害魔法にあると言えるだろう。
先述の通りフィールド魔法の命中率・ダメージは使用者とターゲットの素早さ・魔力の差に極度に依存するため、一度それらのステータスで差が開くと相手に対する魔法は当たらず命中しても被害僅少、相手から撃ち出される魔法は高確率で命中し被害甚大という状況に陥ってしまう為、追い落としが掛けられずそのまま抑え込まれてしまう結果に終わる。特に資金面でも所持可能魔法数の面でも余裕が出来てくる後半は上位プレイヤーが妨害に徹し出すと手が付けられない。その為、普通にプレイした場合本作のゲームバランスは短中期決戦寄りとなっている。長期戦、特に50週以上の長丁場となる場合はプレイスタイルを大きく変える必要性が出て来る。
またビッグモンスターについてもその強さはプレイヤーの平均Lvに依存するため、一度遅れをとったプレイヤーは討伐レースで著しく不利を強いられる事になるという点も本作がバランスを欠くと言われる所以である。しかし本作には大きな逆転要素として「赤宝箱」と「ゴゥトゥヘル」の2つが存在する。が、この2つは同時に序盤から他のプレイヤーを一気に引き離しての独走をも可能にする要素のため、各プレイヤーがその効用を最大化する為の戦略を十分に練っておく必要がある。
赤宝箱を利用した戦略は単純明快で、序盤から繰り返し赤宝箱に止まる事で強力な装備を手早く入手し、それを携えて辺境の地域に向かう事で一気にレベル上げと資産・経験値を得るというものである。「ゴゥトゥヘル」を用いた戦略も基本的には同様となる。どちらも一長一短であるが、目押しに自信があるのならば赤宝箱を利用しない手は無いと言える。ゴゥトゥヘルは5000Gあればドカポン城近辺の魔法屋ですぐ掛けられるので、所持金さえ貯まればほぼ確実に実行できる。いずれにしてもこれらの戦略をとる場合は、序盤から逸早く行っていかなければ得られるメリットが相対的に低下してしまうため、どのプレイヤーもまだ妨害を畳みかける体制が整っていない内に行うのが吉。
強装備を入手後どういった方針を取るかは大きなポイントだが、一番無難なのは岬の洞窟に向かいある程度レベル上げ行い、十分なステータスを得たらそのままレビトの泉で遠くの地域へワープする、というものである。ただしレビトの泉を利用するにはGが必要なので、もし赤宝箱でワナを踏み所持金がマイナスになっていた場合この戦略は取れない。その場合移動アイテムの購入も出来ないため、移動しつつ経験値を稼ぎながら辺境へ向かう事になる。
ゴゥトゥヘルは魔法防御を持たないモンスターを確殺出来るので、村を支配しているモンスターの内魔法防御を持たない種族を積極的に狙っていくと効率的に経験値と資産を稼げる。ただし使用後はHPが一ケタになるため、レベルが低い内は強敵に挑む事で都度回復しながら継戦出来るが、ある程度レベルが上昇するとどうしても行き詰る。「げんきだま」を複数携行する事で補っていく事が可能だが、アイテム欄が圧迫され機動性がなくなるので早い所資金を稼いで強力な装備を入手し、ゴゥトゥヘルに頼らずモンスターを倒せるようにしておきたい。
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最終更新:2024/04/24(水) 07:00
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