汽車のえほん 単語

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キシャノエホン

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汽車のえほん(原題:The railway series)とは、

鉄オタの牧師様が息子を自分の趣味に染めるために作ったお話映像作品「きかんしゃトーマス」の原作となった小学校低学年向けの絵本である。きかんしゃトーマスで「原作」という単が出てきた場合汽車のえほんをす。

著者は1巻から26巻までがウィルバート・オードリー牧師。27巻から(日本未出版)がその息子クリストファー・オードリー翻訳者は桑原三郎清水周裕。

挿絵画は1巻から11巻がレジナルド・ダルビー(当初、1巻はウィリアム・ミドルトン、2巻はレジナルド・ペインの挿絵で発売された)。12巻から17巻までがジョンケニー。18巻から26巻までがピーター&ガンバー・エドワーズ夫妻。27巻からがクライヴ・スポング。

なお、本項は一部「きかんしゃトーマス」の項重複する。

概要

汽車のえほんは1940年代、イギリスの牧師ウィルバート・オードリー麻疹にかかっていた息子クリストファー元気付ける為に作った機関車物語が元になっている。オードリー子は熱心な鉄ちゃん鉄道ファンで、蒸気機関車が大好きだったのだ。クリストファーはこれを喜び、もっと物語を作って欲しいと牧師にねだるようになった。

この物語を牧師の妻、マーガレットの薦めにより出版社に持ち込むと、1945年に「The Three Railway Engines3だいの機関車)」として発売されることになった。

その後続刊として、1946年に「Thomas The Tank Engines(機関車トーマス)」、1947年に「James the Red Engine赤い機関車ジェームス)」が発売された。

これがイギリス中の鉄道好きの子供たちの話題を呼び、イギリスを代表する絵本シリーズとなった。物語が進むと、物語舞台ブリテンマン島の間に存在するという設定の「ソドー島」となるなど、どんどん設定が固まっていった。

オードリー牧師は底したリアル志向であり、緻密な取材による詳細な設定で、大人鉄道ファンをも唸らせるようなストーリーを書き上げていった。

しかし、オードリー牧師は1972年に第26巻「Tramway Enginesわんぱく機関車)」の出版を持って、"井戸が干上がった"(要するにネタ切れ)ため筆を置くことに決めた。

汽車たちの物語はここで終わったかのように見えた。だけれども、汽車のえほんの人気くなった訳ではなかった。大勢の子供達が新しい汽車たちの世界を待ち続けていたのだ(森本レオに)。

映像化。そしてクリストファーの執筆。

「汽車のえほん」の人気はまだまだ続いた。1983年には幼い頃から汽車のえほんにしんできたテレビ番組制作会社の社長ブリット・オールロフト女史映像化の話を持ち込んできた。この絶好のタイミングで幼い頃より牧師から直に機関車たちの活躍を聞いていた息子クリストファーが汽車のえほんの続編を考えついたという。

オードリー牧師はこれを恵と感じ、汽車のえほんシリーズを再開することに決めた。息子クリストファーに燃え滾るの火の様な鉄道への情熱を託して。そう。クリストファーが続編を書くことになったのだ。

クリストファーストーリーを書き上げ、1983年に汽車のえほんの11年ぶりの新作「Really Useful Engines(ほんとうにやくにたつ機関車)」が発売された。

このソドー島機関車輪がもう一度動き出したのだ。しかし、クリストファー創作活動は非常に難航した。時代はとっくに蒸気機関車からディーゼル機関車となっていた。蒸気機関車とは、保存鉄道でしか巡り会えない時代になっていたのだ。

鉄道から、のんびりとした牧歌的な風景は消え失せようとしていた。それでも、クリストファー創作を続けた。HSTイギリス高速鉄道)を登場させたり、機関車博にトーマスを行かせる話を作ったり試行錯誤は続いた。

やがて、映像化作品「きかんしゃトーマス」は世界中で登りに人気となった。これがある意味では悲劇となった。「汽車のえほん」と「きかんしゃトーマス」の内容に乖離が生じていた。「きかんしゃトーマス」はまだあの頃の鉄道が牧歌的だった頃のエピソードが放送されていた。これとクリストファーの創りだした物語は…あまりにも不釣合だった。

1997年3月オードリー牧師はこの世を去った。享年85。これにより、「汽車のえほん」のすべての権利がブリット・オールロフト制作会社に買収された。クリストファーは、ソドー島機関車たちの話が書けなくなってしまった。

しかし、まだ、物語は終っていなかった。線路がある限り、車両がある限り鉄道は動き続ける。

「汽車のえほん」の権利がブリット・オールロフトから子供向け番組制作会社「HITエンターテイメント社」に買収された。HIT社は、クリストファーが続刊を出せるようにと計らってくれたのだ。

1996年に発売された、第40巻「New Little Engine」以来11年ぶりの2007年、第41巻「Thomas and Victoria」が発売された。既刊分の装丁に合わせてだ。奇しくもこれは、オードリー牧師が創作活動を引退し、クリストファー物語が書き始めるようになった年数と同じだった。

クリストファーが、また機関車たちの物語を発表できるようになったのである。

2011年7月4日には第42巻「Thomas and his Friends」が刊行された。

日本では

日本では、ポプラ社から1973年から1974年までに1巻から15巻が。1980年に16巻から26巻が発売された。よく小学校図書室とか図書館においてあるよね。

翻訳者は汽車のえほんのファンだった文学博士桑原三郎清水周裕。後の北総鉄道社長で、当時京成電鉄の顧問だった黒岩雄の助により、翻訳が行われたという。

2004年頃に一旦品切れ重版未定事実上の絶版)となるも、2005年から2006年にかけて15巻までが新装訂版として発売された。しかし、それ以降の話も日本ファンは待ちわびていた。

そのファンの熱意に応えて2010年12月10日に汽車のえほん出版65周年記念として、ミニ新装版が26巻全て出版された。

そして2020年12月には「新・汽車のえほん」として旧版と同じサイズで全26巻が出版。

2022年4月に全26巻のセットが発売された。4月にセット発売はないじゃないですか!何故、その前に(ry

───そして更に時が経ち、2023年待ちわびていた日本ファン衝撃が走る!

日本出版50周年を記念して汽車のえほんの続巻である27巻が11月28日に発売されることになった。

翻訳者は桑島三郎氏と清水周裕氏から原瑞人氏が担当となる。

ポプラ社さん、28巻以降もどうかよろしくです。

その他のエピソードなど

既刊

日本出版分

詳細は各商品記事にて解説する。

汽車のえほんシリーズ
1、3だいの機関車 2、機関車トーマス 3、赤い機関車ジェームス 4、がんばれ機関車トーマス
5、やっかいな機関車 6、みどりの機関車ヘンリー 7、機関車トビーのかつやく 8、大きな機関車ゴードン
9、青い機関車エドワード 10、4だいの小さな機関車 11、ちびっこ機関車パーシー 12、8だいの機関車
13、ダックとディーゼル機関車 14、小さなふるい機関車 15、ふたごの機関車 16、機関車トーマスのしっぱい
17、ゆうかんな機関車 18、がんばりやの機関車 19、山にのぼる機関車 20、100さいの機関車
21、大きな機関車たち 22、小さな機関車たち 23、機関車のぼうけん 24、機関車オリバー
25、きえた機関車 26、わんぱく機関車 27、ほんとうにやくにたつ機関車

日本未出版分

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日本にて既刊分の巻は、各商品記事参照のこと。

日本未発売巻

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