流氷とは、海上を漂っている氷のうち、海岸に定着したもの以外を指す。
日本では主に網走・紋別などのオホーツク海沿岸で見ることができる。オホーツク海は四方をユーラシア大陸・千島列島・樺太・北海道に囲まれ太平洋や日本海などと海水が混じりにくい地理条件であることや、アムール川から流れ込んできた水により塩分濃度が低くなること、シベリア高気圧という厳しい寒気団の影響を受けることなどから、流氷が生成されやすい条件が揃っている。そのため、オホーツク海沿岸の北海道は北半球では最も低緯度で流氷がたどり着く場所といわれる。
沿岸から流氷が確認できた最初の日を「流氷初日」という。気象条件によって若干前後するものの、1月中~下旬のことが多い。早い年度だと前年12月に流氷初日を迎えることもあれば、2月に入ってようやく流氷の確認ができる年度もある。
その後、流氷は徐々に沿岸に向けて南下し、最終的には接岸するようになる。沿岸に接岸し、船舶が航行できなくなった最初の日を「接岸初日」という。例年1月下旬~2月中旬頃に接岸することが多いようである。
流氷の最盛期が終わると、流氷は徐々に沿岸から離れていく。その結果、沿岸から見渡せる海域に占める流氷の割合が5割以下となり、船舶の航行が可能になると「海開け」が宣言される。その後更に流氷が遠ざかり、最終的には沿岸から流氷が観測できなくなる。沿岸から流氷が観測された最後の日を「流氷終日」という。流氷終日は3月下旬~4月中旬頃のことが多い。
流氷のシーズン中は網走・紋別などで砕氷船が運航されるほか、JR石北本線ではリゾート列車による「流氷特急オホーツクの風」が、JR釧網本線では「流氷ノロッコ号」が運行される。
当たり前と言えば当たり前だが、漁に出る者にとっては船を出すことが出来なくなる厄介者である。
シーズン中、流氷の上を歩いている人を見ることがあるが、その多くは専門の知識を身につけたガイドが引率し、特殊なスーツを着ているツアー客などである。こうした装備なしで単独で流氷の上を歩くのは大変危険なので絶対に避けなければならない。海へ転落するとほぼ死亡確定である。
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最終更新:2025/03/28(金) 10:00
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