涼元悠一とは (スズモトユウイチとは) [単語記事]

涼元悠一とは、シナリオライター、小説家。現在はアクアプラス（Leaf）に所属している。

概要

1969年生まれ。男性。静岡県清水市出身。大阪市在住。

計算しつくされた緻密なシナリオ構築と大胆な演出に定評がある。

1991年『我が青春の北西壁』で第16回コバルト・ノベル大賞に入選し、『あいつはダンディー・ライオン』でコバルト文庫からデビューするも、コバルト文庫での作品発表はこれ１冊のみ。

７年後の1998年、『青猫の街』で第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し復活するも、またしてもそれ１冊のみで受賞後は沈黙する。ちなみに『青猫の街』はインターネットを題材にとったハードボイルド・サスペンスで、全編横書きの小説だった。

その後、『Kanon』をプレイし大いに感銘を受けたことがきっかけでビジュアルアーツに入社、Keyに所属する。久弥直樹に憧れていたが、しかし涼元が入社した時は久弥は既に退職していた。

『AIR』でシナリオアシスタントとSUMMER編を担当（藤井知貴が初稿を書き涼元がブラッシュアップをした）。他、ビジュアルアーツ系のいくつかのブランドでシナリオアシスタントを務める（『継母調教』『桜の木下で』『SNOW』『初夜献上』『おしかけプリンセス』にも参加している）。

『CLANNAD』では一ノ瀬ことみ、宮沢有紀寧、相楽美佐枝などを担当する予定だったのだが、生来の遅筆とスランプにより、結局一ノ瀬ことみシナリオのみを担当するに留まる。ことみのシナリオはユーザーの人気ランキングのトップを得る高い評価を受けたが、特に涼元から麻枝、魁へとシナリオ担当をたらい回しにされた宮沢有紀寧は割を食い、企画段階では重要なキャラクターとなる予定だったのだが麻枝の想定とは異なるものとなった。しかし麻枝は次の作品は涼元の企画となると発言していた。

余談であるが、麻枝は同作制作での強烈なストレスを殺伐ラジオなどで語っているが、このままでは作品完成まで後6年かかるという試算を聞かされて、会社の屋上から給料をバラ撒いたり、会社に反抗して自分のタイムカードを押さず自身の給料を減らすなどの奇妙な行動をとっていた。また度々名指しではないが他のシナリオライターの行為に言及し不満を表していた。

その後、涼元は短編小説として発表予定だった『planetarian ～ちいさなほしのゆめ～』をキネティックノベルとして発表（詳細は『planetarian』の項を参照）、高い評価を受けるが、次作の制作中に再びスランプに陥り、半年間で10数日、月に約2日しか出社しなくなるという状態に陥り、結局2005年 9月ビジュアルアーツを退職した。

年内は退職したことは伏せられていたが、2006年の1月1日の早朝、本人のHPに「会社クビになっちゃいましたー。てへっ。」などのコメントが掲載され、その数時間後、このことで自分への問い合わせが殺到したとのことで、麻枝はmixi上で、これに不快を表明する意図と思われるコメントを全体公開で発したが、結果それから僅か数時間後に、麻枝はmixiを退会する事態となって、当時インターネット上ではまるで沸騰したかのように祭りとなりファンの間では根拠のない憶測が飛び交った。

ちなみにビジュアルアーツとは良好な関係を続けている。

「あんさん、クビになったぐらいで、ビジュアルアーツとの付き合い終わった思たらあきまへんで～？　ソフ倫が許しても、この馬場隆博、地獄の底まで追いかけるっちゅーこっちゃあ！」

公式 HPより引用。

涼元は退職後１年間沈黙したのち、アクアプラス（Leaf）へ移籍。『WHITE ALBUM -綴られる冬の想い出-』に参加。 2011年 1月に発表された新作『ジャスミン（仮）』の企画を手がけていたが、同作は「終わらない夏、あります。」というキャッチコピーと麦わら帽子をかぶった少女が描かれたイメージビジュアルが公開されたのみで、2015年に開発中止が発表された。同時に涼元は『うたわれるもの偽りの仮面』とその続編の制作に参加したことを発表した。『うたわれるもの二人の白皇』にも参加している。

小説家としては、2006年に『ナハトイェーガー～菩提樹荘の闇狩姫～』をGA文庫から発売、二度目の復活を果たす。2008年には『planetarian』のサイドストーリー集をVA文庫から発売した。他に、『ノベルゲームのシナリオ作成技法』なんて本を出していたりもする。

近年は『うたわれるもの斬』でシナリオを担当した。

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