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減圧症とはスキューバダイビングなどの高圧下の活動で発症する疾患である。別名「潜水病」。
水中下で、呼吸により高圧の空気を吸入すると、空気中の窒素が肺を通して血液に溶け込む。この時に吸入した窒素は、通常であれば浮上する際に再び肺から排出されることになるが、浮上のスピードが速すぎる場合や、深い深度で長時間潜航を行った場合、減圧により血液内で窒素が気体化する。
血液内で気体化した窒素は、軽傷であれば関節痛、皮膚の痒み、発疹などの症状を。重症であれば気泡が大血管を閉塞し、脳梗塞や呼吸困難など命に係わる症状をもらたす。
ダイビング以外では、旅客機の圧調整異常時。戦闘機乗りの急激な上昇降下。宇宙飛行士の船外作業による減圧などが原因となることもある。
有効な治療法は高気圧酸素療法のみである。
高気圧酸素療法とは、高気圧化の密室に純酸素を充満させ、そこに減圧症患者を入れる方法である。気体は高気圧化で液体に溶け込みやすくなる性質を持つことから、この治療により酸素を血液内に溶け込ませ窒素を肺から排出させることができる。また酸素は窒素よりも肺から排出されやすいことから、治療後に酸素が気体に戻り血管閉塞を起こす心配もない。
しかし高価な医療機器の為、小さい病院にはほとんど普及しておらず、日本でこの治療が受けられる施設は120施設あまりとなっている。
この治療法以外には、緊急処置として常圧下での純酸素吸引も行われるが、こちらは完治には至らない。
予後は早期治療により良好であるが、治療後は飛行機など圧変化の激しい乗り物には、しばらく乗らない方がよいとされる。
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最終更新:2025/03/29(土) 08:00
最終更新:2025/03/29(土) 07:00
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