火山 単語

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火山とは、マグマが噴出することによってできる特徴的な地形である。

概要

火山の起は地下深くにあるマグマであり、温度や成分や地下の構造によって形作られる火山の形状は変わってくる。

火山のあるところはおおざっぱにいえば地震の発生するところと一致していて、世界でも限られた地域にしか存在しない。また、火山活動は地震と並んで地球の内部の活動が顕著にみられる現でもあり、多くの人が研究している。

火山の分布

世界地図に火山の位置を示すと、溝と呼ばれるプレートの沈み込み帯に行に分布しているもの、中央嶺というプレートの広がる地域に分布するもの、それらと関係なく散在するものの(ホットスポット)3つがあるのがわかる。これらはそれぞれ異なった仕組みによりマグマが地上まで上がってきている。

プレートの沈み込み帯

沈み込んだプレートの先約100150km付近のあたりになると圧力が高くなり高温のマグマができる。そのマグマが圧力がかかっていない地表付近向かい噴出し、火山を形成する。このときマグマは垂直に上昇するので、沈み込みによる嶺から一定の距離を置いて火山が並ぶこととなる。これを火山フロントと呼んでいる。

例:日本アンデス山脈、アリューシャン列島ロッキー山脈、インドネシア

中央海嶺

地下からマントルが上昇して地殻を生成している場所で、そのときにマグマが地上までもたらされている。中央嶺が代表的だが、アフリカ大地溝帯もこれにあたり、ここでの大規模火山活動が人類の誕生にかかわったとされている。

例:各の中央嶺、アイスランドアフリカ東部の大地溝帯

ホットスポット

上部マントルから直接にマグマが上がってくる場所。プレート活動と独立に存在するため地図上では一見ランダムに見える。地球深部の物質の流れを考える上で極めて重要な場所である。なお、中央嶺と重なって存在している場所も多い。

例:ハワイガラパゴス、タヒチ、イエローストーン国立公園アメリカ

火山地形

昔は大きく分けて状火山、成層火山、溶岩ドームの三種類に分類されていたが、成因を考慮していないとなされたため現在ではその他の火山活動による地形と合わせて次のように分類されている。

複成火山:複数回の噴火活動により形成

成層火山
噴火による噴出物が過去の噴出物の上に層を作って広がり、それが固まって大きな山を形成したもの。
楯状火山
山頂または山割れ目から噴出した性の低いマグマが広がって固まって山を形成したもの。
溶岩台地
広範囲の割れ目から性の低いマグマが噴出して広範囲に広がり、固まって形成された台地。
火砕流台地
噴火によって発生した火砕流によって運ばれた物が固化してできた台地。
カルデラ
火山の噴火によりできた地下の洞、割れ目などが原因で火口周辺の地面が陥してできた地。

単成火山:一度の噴火活動により形成

マール
水蒸気爆発マグマ水蒸気爆発によって生じた火砕サージ(噴火時に火山ガスと火砕物質が高速でに広がる現)が薄く積もってできた環状の丘をもつ火口。
火山砕丘(火砕丘)
火山の噴火時に飛び散った石やなどが火口周囲に降り積もってできる円錐状の丘。形成している堆積物の種類によって軽石丘、スコリア丘などに細分される。
爆裂火口
火砕丘を伴わない火口。噴出物の少ない水蒸気爆発などで形成される。
溶岩ドーム(溶岩円頂丘)
性の高いマグマが火口から噴出後、広がることなく固化してできるお椀の丘。

そのほかの分類

海底火山
火山のうち火口が海底にあるもの。

また、活動度についてもかつては活火山、休火山、死火山に分類されてきたが、1979年死火山だと思われてきた御嶽山が火山活動を始めたことをきっかけとして、実状に合わないとして見直しがされ、現在では「活火山」と「それ以外の火山」に分けられている。

火砕流

火山噴火というと一般に溶岩が流れ出る溶岩流のイメージが強いが、火山災害で最も恐ろしいのはこちらの火砕流と言われている。

火砕流は噴火によって生じた高温のガスと火山や軽石などが混じった混合体温度は数千℃。
更にガス状であるため伝熱面積が広く、熱による被害が大きくなりやすい。論、人間も巻き込まれれば一焼死して炭と化す。
そしてガスと混合しているため、まるで崩のような驚異的な速度(速いものでは200km/h)で迫ってくるため、基本的に発生してから退避を開始しても自動車ですら逃げ切る事は出来ず、事前に遠方、又は地形などにより到達を免れる地点へ退避する以外に生き延びる手段はい。これが火砕流が最も恐ろしい火山災害と呼ばれる所以である。

発生メカニズムとして、噴火によって生じた噴煙が重力に負けて上昇出来なくなり地表に達した後に流れる「噴煙柱崩壊式(スフリエール式)」と、溶岩ドームの崩壊によって生じる「ムラピ式」の2種類が存在するが、規模としては噴煙柱崩壊式の方が圧倒的に大きい。

火砕流による人的被害として最も大規模なものとして西インドプレー火山で起きた1902年の事例がある。
この際は噴煙柱崩壊式の火砕流が麓の町サンピエールを直撃し、わずか数分で町の全てを全に破壊した。
死者は一説によれば32,000人、生存者は港湾の船舶(これもほぼ全て焼失したが、数隻が奇跡的に何を逃れた)に乗っていた人間を除けば、地下などに繋がれていた囚人など僅かに3名と伝えられている。
しかし、これでも火砕流としては「小中規模」の部類に入ると考えられている。

大規模火砕流の事例としては、およそ9万年前に発生した阿蘇山の大噴火がある。
この時の噴火では、九州中部から北部に至る地域が火砕流に飲み込まれ、対山口県にまで火砕流が到達した事が確認されている。
阿蘇山以外でも、鹿児島湾箱根山など大カルデラを持つ火山では、同じような火山噴火が繰り返し発生していたと考えられる。

また日本での事例としては40名をえる死者を出した雲仙普賢岳噴火が有名である(火砕流はムラピ式)。
この火砕流は世界で初めて映像として記録されたもの(それまでも写真などはあったが、鮮明な映像は存在しなかった)であり、それまで想定の出来事であった火砕流が実際に起こりえるものとして世界衝撃を与えた。

日本の火山

4つのプレートの衝突地点に当たる日本地震であると同時に火山大である。
しかし、その分布は偏っていて、分布図を見ると十勝岳から富士山を経て伊豆へと抜けていく南北のラインと、阿蘇山から沖縄方面へと抜けていく南北のラインの二つに集中していることがわかる。これはそれぞれ太平洋プレートフィリピンプレートの沈み込み帯に付随する火山フロントとなっている。ちなみに近畿地方四国に活火山はない。

日本の活火山は108あり、その活動度によってランクAからランクCの3つに分類されている。ここではランクAとされる火山を紹介しておこう。

言わずと知れた日本一高い山、富士山もれっきとした火山である。ランクBに分類されている。/^o^\フッジサーン
  2011年に噴火した新燃岳および2014に噴火した御嶽、2015に噴火した口永良部も富士山と同じランクBの火山である。(富士が噴火する能性も十分あり得る・・)

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