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ニコニコ大百科 : 医学記事 ※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。 |
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この記事は第90回今週のオススメ記事に選ばれました! よりニコニコできるような記事に編集していきましょう。 |
献血とは、ひとかけらの善意の積み重なりである。
大きな外科手術や、血液製剤の作成には人間の新鮮な血液が欠かせない。
人工的に血液を作ることが未だに不可能だからである。
そのため、健康な人から血液の無償提供が欠かせない。
献血は主に全血(400ml献血・200ml献血)・成分献血(血小板・血漿)の4つの種類がある。
献血によりまかなわれた血液は輸血、または血漿分画製剤の製造に使われる。
血液には使用期限が設けられている。
なお、日本では売血・安全上の問題から日本赤十字社のみ献血事業を行うことが出来る。
大規模な集客施設の中には「献血ルーム」が設けられている施設も、また移動採血車による献血も実施されているので、興味のある方は一度行かれて見る事をお勧めする。
健康の人なら、献血による身体への影響はほとんど無いが、体調を崩していたり健康状態のよくないときに
献血をすると健康を損ねる場合もある。献血者の健康を守るために様々な基準を設けている。
■献血方法別の採血基準
成分献血 | 全血献血 | |||
血漿成分献血 | 血小板成分献血 | 200ml献血 | 400ml献血 | |
1回献血 | 600ml以下(循環血液量の12%以下) | 200ml | 400ml | |
年齢 | 18歳~69歳※ | 16歳~69歳※ | ||
体重 | 男性45kg以上・女性40kg以上 | 男女とも50kg以上 | ||
最高血圧 | 90mmHg以上180mmHg未満 | |||
最低血圧 | 50mmHg以上110mmHg未満 | |||
脈拍 | 40回/分以上100回/分以下 | |||
体温 | 37.5℃以下 | |||
血色素量 |
12.0g/dl以上 |
|||
血小板数 | ―――― | 15万/μl以上、 60万/μl以下 |
―――― | ―――― |
年間献血回数 | 血小板成分献血1回を2回分に換算して 血漿成分献血と合計で24回以内 |
男性6回以内 女性4回以内 |
男性3回以内 女性2回以内 |
|
年間総献血量 | ―――― | ―――― |
200ml献血と400ml献血 |
※65歳以上の献血については献血される方の健康を考え、60~64歳のあいだに献血経験がある方に限ります
■血漿成分献血の体重別献血量の目安
体 重 | 献血量 |
40kg~45kg未満 | 300ml(女性のみ) |
45kg~50kg未満 | 300ml~350ml |
50kg~55kg未満 | 400ml |
55kg~60kg未満 | 400ml~450ml |
60kg~65kg未満 | 400ml~500ml |
65kg~70kg未満 | 400ml~550ml |
70kg以上 | 400ml~600ml |
■献血の間隔
次回の献血今回の献血 | 血漿成分献血 | 血小板成分献血※ | 200ml献血 | 400ml献血 |
血漿成分献血 | 男女とも2週間後の同じ曜日から 献血できます |
男女とも4週間後の同じ 曜日から献血できます |
男女とも8週間後の同じ 曜日から献血できます |
|
血小板成分献血 | ||||
400ml献血 | 男性は12週間後・ 女性は16週間後の 同じ曜日から献血できます |
|||
200ml献血 |
※血漿を含まない場合には、1週間後に血小板成分献血が可能になります。
ただし4週間に4回実施した場合には次回まで4週間以上あけてください。
■献血後のご注意
献血の後、ごく稀に急な血圧変化により貧血状態になる場合があるので、トイレや階段・戸外での歩行等には
特に注意してください。気分が悪くなったり、針を刺した場所に痛み、しびれ等が残る場合には、すぐに職員
(あるいは献血センター)にお知らせください。適切な対応をいたします。
献血のサービスとして、休憩の時にお菓子や飲み物(センターによってはドーナツ、ハンバーガーなども)提供される。
「持ち帰らないでください」と張り紙がされているが、血液は高く結構儲けているので、止められはしない。
献血後センターによっては、ボールペンや絆創膏
などの粗品が贈られることが多い。
問診は献血される方の健康を守るために、そして血液を必要としている患者さんをウィルスなどの感染から守るために実施しています。問診票に記入していただいた内容と血圧、血液比重の結果に基づいて、体調が優れない、以前に特定の疾患にかかった、患者さんにとって望ましくない要因を持っている方などは献血をご遠慮いただく場合があります。
プライバシーは厳守されますので、自身のため、患者さんのために正しい申告をお願いします。
■問診票の内容
私は以上の質問を理解し、正しく答えました。
「献血の同意説明書」の以下の内容について理解し、献血に同意しますか。(はい/いいえ)
1.献血に伴う副作用について
2.個人情報の取り扱いについて
3.血液の検査等について
4.血液の有効利用について(はい/いいえ)
署 名 |
■問診票の内容
成分献血の場合、もう一枚問診票の記入が必要となります。
過去1年以内に心電図検査を受けている場合はその年月日をご記入ください
(心電図検査を受けた日 年 月 日)
献血ありがとうございます |
|
||||
9 9 - 9 9 9 9 9 9 9 9 | ←献血者コード | ||||
ケンケツ | ←献血者カナ氏名(姓) | ||||
タロウ | ←献血者カナ氏名(名) | ||||
献血回数 : 100回 AB+ | ←献液型ABO式、Rh式 | ||||
H17.05.01 | 400ml | □□□□3 | ←直近3回分の献血履歴 (左から献血年月日、 献血方法、 採血センター名、 本人確認区分) |
||
H18.01.01 | 400ml | △△△△2 | |||
H18.10.01 | 血小板 | ○○○○1 | |||
【献血別方法の次回献血可能日】 | |||||
200ml | H18.10.15 | ←献血方法別の 次回献血可能日 |
|||
400ml | H18.10.15 | ||||
血漿 | H18.10.15 | ||||
血小板 | H18.10.15 | ||||
表彰・顕彰 : 99 金色 | /H18.10.01 | ←献血表彰・顕彰の記録 | |||
○○県赤十字血液センター | ←最新献血センター名 | ||||
9 9 9 - 9 9 9 - 9 9 9 9 | ←最新献血センターの 電話番号 |
||||
■次回献血の際は、このカードを必ずご持参ください。 | |||||
■献血のお問い合わせ等は、上記の赤十字血液センターへお寄せください |
献血をすると7項目の生化学検査成績を献血者全員を対象に通知される。
また、成分献血・400ml献血をした場合8項目の血球計数検査成績についても併せて通知される。
これらの検査成績は通知を希望した人を対象とし、献血後おおむね2週間程度で親展にて通知される。
受付時にB・C型肝炎検査、梅毒検査、HTLV-1抗体検査の結果通知を希望し異常を認めた場合、献血後1ヶ月以内に親展にて通知される。
検査項目 | 検査法 | 単位 | 標準値 | 説明 |
ALT (GPT) |
UV method | UI/l | 5~45 | 肝臓にも多く含まれている酵素です。肝細胞が破壊されると血液中に流れ出すので、急性肝炎でもっとも強く上昇し、慢性肝炎や脂肪肝(肥満)などでも上昇します。激しい運動の後に一過性の上昇がみられることがあります。 |
AST (GOT) |
UV method | IU/l | 11~37 | 心筋や肝臓に多く含まれ、骨格筋、腎臓、血球にも認められる酵素です。心筋梗塞や急性肝炎、アルコール性肝障害などで上昇します。その他運動の後に一過性の上昇がみられることがあります。 |
γ-GTP |
Rate Assay | IU/l | 10~65 | 肝、胆道、膵、腎などに多く含まれる酵素です。上昇する疾患は閉鎖性黄疸、肝炎、アルコール性肝障害などです。病気がなくても長期飲酒者では上昇することが多く、1ヶ月位禁酒するとある程度正常化します。 |
総蛋白 TP |
Biuret method | g/dl | 6.5~8.2 | 血清中には80種類以上の蛋白が含まれ、種々の機能を持ち、生命維持に大きな役割を果たします。その総量を総蛋白として測定しています。 |
アルブミン ALB |
BCG method | g/dl | 3.5~4.5 | 血清蛋白の50%を占めるアルブミンは、病気などで栄養が悪くなると減少するため、健康診断のスクリーニングとして大きな意味があります。 |
アルブミン対グロブリン比 A/G |
--- |
--- |
0.9~1.5 |
血清蛋白はアルブミン(A)とグロブリン(G)に分けられ、その比率は健康な人では一定の範囲にありますが、病気によってはその比率が変化(主として減少)していきます。 |
コレステロール CHOL |
Enzyme method | mg/dl | 110~250 | 血清脂質の一つで一般的に脂肪の多い食事を続けていると上昇します。また肝臓などで作られ、肝、胆道、腎、甲状腺の病気でその値が上下することがあります。血清コレステロールが多くなると動脈硬化を起こしやすいとされます。 |
検査項目 | 単位 | 標準値 | 説明 | |
赤血球数 (RBC) |
×104/μl | 男性: 425~570 女性: 375~500 |
赤血球は血液の主な細胞成分で、酵素を肺から各組織へ運ぶ働きを持っています。 | 貧血の有無を知る目安となります。 |
ヘモグロビン量 (Hb) |
g/dl | 男性: 13.3~17.4 女性: 11.2~14.9 |
血液の赤い色は赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)によるもので、赤血球の働きの中心となっています。 | |
ヘマトクリット値 (Ht) |
% | 男性: 39.0~50.4 女性: 34.0~44.0 |
ヘマトクリット値は、一定の血液量に対する赤血球の割合(容積)をパーセントで表したものです。 | |
平均赤血球容積 (MCV) |
fl | 80.0~100.0 | 赤血球1個の平均的容量、すなわち赤血球の大きさの指標となるもので、赤血球数とヘマトクリット値から算出したものです。 | 貧血の場合、その種類の判定の目安となります。 |
平均赤血球ヘモグロビン量 (MCH) |
pg | 26.0~34.0 | 赤血球1個に含まれるヘモグロビン量を平均的に表したもので、赤血球数とヘモグロビン量から算出したものです。 | |
平均赤血球ヘモグロビン濃度 (MCHC) |
% | 32.0~36.0 | 赤血球の一定容量に対するヘモグロビン量の比をパーセントで表したもので、ヘモグロビン量とヘマトクリット値から算出したものです。 | |
白血球数 (WBC) |
×102/μl | 35~100 | 白血球は最近などを貪食し、免疫情報を伝達し、さらに免疫能を発現して生体防御にかかわっています。細菌感染症があると一般に白血球数は増加しますが、ウイルス感染症の場合はかえって減少することがあります。 | |
血小板数 (PLT) |
×104/μl | 14.0~38.0 | 血小板は出血を止めるための重要な働きを持ち、この値が極端に減少すると出血を起こしやすくなります。 |
種類 | 保存温度 | 有効期間 | 用途 |
赤血球製剤 | 2~6℃ | 採血後21日間 | 出血及び赤血球が不足する状態、またはその機能低下 による酸素欠乏のある場合に使用されます。 |
血漿製剤 | -20℃以下 | 採血後1年間 | 複数の血液凝固因子の欠乏による出血ないし 出血傾向のある場合に使用されます。 |
血小板製剤 | 20~24℃ | 採血後72時間以内 | 血小板数の減少またはその機能低下による出血ないし 出血傾向のある場合に使用されます。 |
全血製剤 | 2~6℃ | 採血後21日間 | 大量出血などすべて成分が不足する状態で、 赤血球と血漿の同時補給を要する場合に使用されます。 |
種類 | 販売名 | 略号 | 規格・単位 | 保存温度 | 有効期間 | 用途 |
ア ル ブ ミ ン 製 剤 |
赤十字アルブミン20 (人血清アルブミン) |
ALB |
20%20ml 1瓶 | 室温 禁 凍結 |
2年間 |
大量出血時のショック状態や 火傷・肝臓病・腎臓病などの 治療に使われます。 |
20%50ml 1瓶 | ||||||
赤十字アルブミン25 (人血清アルブミン) |
25%50ml 1瓶 | |||||
第 Ⅷ 因 子 製 剤 |
クロスエイトM250 (乾燥濃縮血液凝固 因子Ⅷ因子) |
FⅧ |
250単位 1瓶 (溶解液付) |
10℃以下 禁 凍結 |
2年間 |
血友病など血液凝固因子 を補充する必要がある時に 使われます。 |
クロスエイトM500 (乾燥濃縮血液凝固 因子Ⅷ因子) |
500単位 1瓶 (溶解液付) |
|||||
クロスエイトM1000 (乾燥濃縮血液凝固 因子Ⅷ因子) |
1000単位 1瓶 (溶解液付) |
|||||
免 疫 グ ロ ブ リ ン 製 剤 |
日赤ポリグロビンN注5% (pH4処理酸性 人免疫グロブリン) |
IVIG |
500mg 10ml 1瓶 |
10℃以下 禁 凍結 |
2年間 |
血漿中の抗体 (免疫グロブリン)を 分離精製した製剤です。 抗生物質などが効かない 感染症の患者さんに 使用されます。 |
2.5g 50ml 1瓶 |
||||||
5g 100ml 1瓶 |
||||||
抗HBs人免疫 グロブリン「日赤」 (抗HBs人免疫 グロブリン) |
HBIG |
200単位 1ml 1瓶 |
B型肝炎ウィルスと特異的に 反応する免疫グロブリンを 分離精製した製剤です。 B型肝炎ウィルスに関わる ものに使用されます。 |
|||
1000単位 5ml 1瓶 |
献血された血液は、血液センターに運ばれ血液型検査や感染症予防のための抗原・抗体検査、生化学検査などを行います。
核酸増幅検査(NAT)を実施するため、NAT用検体はその日のうちに空路や陸路を使って全国四カ所(日本赤十字社血漿分画センター/北海道・東京都南十字血液センター/東京都・日本赤十字血液管理センター/京都府・九州血液管理センター/福岡県)のNAT施設に運ばれます(血液センター)。
NAT施設では24時間365日体制で検体を受け入れ、血清学的検査に合格した血液についてNATを実施しています。
各種監査項目 | |
血液型検査 | ABO血液型検査 Rh血液型検査 不規則型抗体検査 HLA検査 |
抗原・抗体反応 | 梅毒血清学的検査 B型肝炎ウイルス検査 (HBs抗原 HBs抗体 HBc抗体) C型肝炎ウイルス検査 (HCV抗体) エイズウイルス検査 (HIV-1、2抗体) HTLV-1抗体検査 ヒトパルボウイルスB19検査 |
生化学検査 | |
血球数検査 | 成分献血・400ml献血者対象 |
核酸増幅検査 | B型肝炎ウイルス検査 C型肝炎ウイルス検査 エイズウイルス検査 |
B型肝炎ウイルス(HBV)やC型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)等の抗原・抗体反応を主体とする血清学的検査では、観戦した後に体内の反応として抗原もしくは賛成される抗体が検出される最低量に達するまでの期間(ウインドウ・ピリオド)に献血された血液による受血者への感染の危険性を完全には排除できないので、ウイルスの核酸(DNAやRNA)を約1億倍まで増幅してウイルスの有無を検知する検査。
原料血漿は、血漿分画製剤製剤の材料となるもので、6ヶ月間冷凍保管されます。
血漿分画製剤は原料血漿を数千人分プールして製造されるため、各種ウイルスの抗原・抗体検査、NATに合格したものを使用します。
しかし、献血した後に献血者や医療機関からウイルス感染等に関する情報が寄せられることがあります。
そのため6ヶ月間貯留保管を行い、感染等に関する情報のある原料血漿を排除し安全性を高めています。
検体は、輸血後感染症等の輸血副作用における原因調査が出来るように、また献血者から献血後にウイルス感染等に関する情報が寄せられた場合その献血血液について遡及調査が出来るように平成8年9月から全献血者の血液の1部を冷凍保管しています。
6mlの保管検体は、献血を受け入れた血液センターで1年間保管した後に血液管理センターまたは血漿分画センターに送られ、-30℃で10年間冷凍保管されます。
必要なときに該当する検体をすぐさま取り出せる様、コンピュータ管理されています。
検体の保管は日本赤十字社血漿分画センター、日本赤十字血液管理センター、九州血液管理センターで保管されています。
日本赤十字社血液管理センターでは原料血漿の最大保管能力は30万L、検体の最大保管能力は3000万本で5-6階相当の高さ(31m)となっている。
掲示板
591 ななしのよっしん
2025/01/18(土) 14:00:02 ID: YaslolX6uM
またか
https://
592 ななしのよっしん
2025/02/09(日) 20:01:21 ID: aWdGnpRgCd
大学生の時に友人4人で献血車に向かったけど自分以外がジビエ料理食ってたために献血できたのは自分だけで、なのに4人分の景品持ってっていいよって言われたのは色々印象深くて未だに覚えてる
593 ななしのよっしん
2025/03/06(木) 02:50:03 ID: akZRQLrh1c
希少な血液で新生児200万人救う、「黄金の腕を持つ男性」が死去 豪
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ハリソンさんは14歳の時、肺の手術後に何度も輸血を受けたことをきっかけに、18歳から血しょう成分の献血を開始。献血可能年齢の上限と定められた81歳になるまで、隔週で通算1100回以上の献血を繰り返した。
ハリソンさんの血液に含まれていた特殊な抗体は、Rh血液型不適合妊娠で新生児に溶血疾患などが起きるのを防ぐための製剤に使われた。
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最終更新:2025/04/11(金) 01:00
最終更新:2025/04/11(金) 01:00
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