濃塩酸と濃硝酸を3:1の体積比で混合してできる橙赤色の液体である。
酸化力が非常に強く、通常の酸には溶けない白金や金などの貴金属も溶解できるが、銀は溶けない(いわゆる不動態というやつ)。また、内燃機関のプラグなどに用いられるイリジウムも、こちらは耐酸性があまりにも最強すぎるために溶けない。
名前の由来は、中世の錬金術師たちが、王水があらゆる金属を溶かすのを見て「っベーこれマジパネェ。こいつこそキングじゃね?」と言ったからだとかなんとか。
第二次大戦当時、デンマーク在住の化学者であるゲオルグ・ド・ヘヴェシーは、マックス・フォン・ラウエ(反ナチズムの姿勢を明確にしていた)とジェイムス・フランク(ユダヤ人)のノーベル賞の金メダルを預かっていたのだが、よりにもよってそこにナチスが侵攻するという状況となった。
この時ヘヴェシーも避難のためデンマークを離れるのだが、メダルそのものを持って行くことはできなかった。
しかし預かっていたメダル――ナチスにとっては目の敵というべき存在に贈られたメダルである――をそのままにしておいたらどういう扱いをされるか分かった物ではない。
そこで彼は、金メダルを隠すため、両方とも王水で溶かし自分の研究室に保管するという手段を取った。
幸いにしてそのメダルを溶かした王水は難を逃れており、戦後、そこから抽出された金を用いて、ラウエとフランクには改めてメダルが贈呈されている。
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最終更新:2024/04/20(土) 10:00
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