甲殻機神ヤドカリくんとは、かつて月刊コロコロコミックで連載されていた漫画である。
作者は『バーコードファイター』や後に『電撃!ピカチュウ』を連載する小野敏洋。雑誌掲載時は全7話だったが、単行本化の際に加筆修正と再構成が行われ全6話になった(後述)。
元々本作は小野の先輩(ロバくん)がアニメ化やゲーム化を狙って作った企画が基になっており、児童誌版攻殻機動隊のようなSFチックな世界観を特徴としている。
ストーリーとしてはサメ型人間に出会った殻田巧(コオ)と幼馴染みのフッコという女の子にエビス丸というロボットから進化したメカ生命体のヤドカリくんらが織り成す非日常な日常ファンタジーを描く。
タイトルに反して実はヤドカリくんの活躍は少なく、中心となるのはコオの方。しかし、終盤になると実はヤドカリくんが神と生命を司る存在であったことが明らかとなり、全人類の存亡をかけた展開に突入する。
当時の読者からは高い評価を得ていて、後年復刊ドットコムによってプロトタイプ読み切りを追加収録した復刻版も発刊されるほどだが、肝心の連載時は今ひとつの人気だったらしく、7回での打ち切りの憂き目に遭った。小野らは本作の為にかなりの設定を作り込んでいたらしく、中にはヤドカリくんの妹といった未登場に終わったキャラクターや未消化に終わった設定もあり、打ち切り決定は非常に精神的ダメージが大きかった事が復刻版のあとがき漫画より伺える。
先に述べた通り、本作は単行本化の際に再構成が行われ、若干話が短縮されている、と言うより同一のストーリーながらほぼ別物と言えるほどの改変が行われている。
コロコロコミック掲載版ではまずタイトルが違っており、『貝造戦士ヤドカリくん』だった。また、貝造戦士は切れ目の無い一本の大きなストーリーのようになっていたが、甲殻機神ではおおよそ1話ごとにオチが付くようになっている。また、甲殻機神での4話目は雑誌にないほぼ完全なオリジナルの展開になっている。
この他にも、最終回は貝造戦士では15年後だが、甲殻機神は20年後となっている、第1話の導入部分が全く異なる、別の話の展開を再構成時に入れ替え、削除シーンをオマケページに流用などの大幅な改定があり、実質的に『ヤドカリくん』を名乗る作品は本作のプロトタイプで第22回藤子不二雄賞入選作品の「ヤドカリくん」、月刊コロコロコミック1995年4月号~10月号に掲載された「貝造戦士ヤドカリくん」、てんとう虫コミックススペシャルレーベルで刊行され、後年これを底本とした復刻版が発刊された「甲殻機神ヤドカリくん」の3つが存在する、と言える。
この内、藤子不二雄賞入選作品版と甲殻機神版は復刻版で容易に読めるが、貝造戦士については当時のコロコロコミックでしか読めないため、掲載誌を入手するか、国立国会図書館へ遠隔複写を依頼するか等の方法を用いる必要がある。
1996年に「てんとう虫コミックススペシャル」レーベルより発売された単行本。おそらく既に中古品しか存在しないと思われる。
2006年に復刊ドットコムでの要望を経て発売された復刻版。オンデマンド販売のペーパーバック書籍で、注文されると書籍が作成されて届けられる。上記の通り、「てんとう虫コミックススペシャル」版には収録されていなかったプロトタイプ作品「ヤドカリくん」が収録されている。
掲示板
8 ななしのよっしん
2020/07/26(日) 17:48:50 ID: Ab272XgVqU
9 ななしのよっしん
2020/07/28(火) 04:56:03 ID: UjYiN7MiX5
10 ななしのよっしん
2023/10/15(日) 22:38:52 ID: oiVe/NVzlC
オレも雑誌版の最終回の方が好きだったな
たしか流れは先生になったフッコがコオの子供妊娠中で子供たちにかこまれてる→コオ達がヤドカリ君を出迎える施設建設中→ヤドカリくんがその様子をモニターで見てクスッと言って終わりだったかな
コミックス版が全然違って愕然としたな
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最終更新:2025/03/28(金) 06:00
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