界磁チョッパ制御とは鉄道車両(主に電車)の制御方式の一つである。
直流モーター搭載の鉄道車両における制御方式の一つで、1969年に東洋電機製造・日立製作所が独立に開発し、前者は阪急2800系の一部に試験車両として、後者は東急8000系に営業車両として採用された。
名称の似ている電機子チョッパ制御と混同されがちであるが、回路構成は大きく異なる。電機子チョッパ制御は直巻電動機を使用し電動機そのものの電圧制御をチョッパ装置で行うが、界磁チョッパ制御は複巻電動機の一部(分巻界磁調整器)をチョッパ装置で制御する。これによって弱め界磁制御による速度制御や減速時の回生ブレーキを作動させることができる。起動・力行時は旧来の抵抗制御・直並列組合せ制御をおこなっている。
回生ブレーキによるエネルギー効率の改善は電機子チョッパ制御と大差ない上に、界磁チョッパ制御装置が小型であるため導入コストが低く抑えられる。反面、構造が複雑で保守上の手間がかかる複巻電動機の採用が必須であり、日本国有鉄道(国鉄)は保守現場の反対が強く、本格導入には至らなかった。一方大手私鉄では、16事業者中12事業者で導入に至っている。
1990年代に入るとVVVFインバータ制御が取って代わるようになり、21世紀に入るとVVVFインバータ制御に改造されたり引退が進められるなどしており、稼働車は少なくなりつつある。
| 事業者名 | 系列・形式 | 備考 |
|---|---|---|
| 国鉄 | 591系 | 試験車。 |
| 京急 | 800形 | |
| 1500形 | ||
| 2000形 | ||
| 東急 | 8000系 | 世界初の量産界磁チョッパ制御車。 |
| 8500系 | ||
| 8090系・8590系 | ||
| 小田急 | 9000形 | |
| 8000形 | VVVFインバータ制御へ更新(一部)。 | |
| 京王 | 3000系 | 初期車は抵抗制御車。 |
| 6000系 | 初期車は抵抗制御車。 | |
| 7000系 | VVVFインバータ制御へ更新。 | |
| 西武 | 2000系 | |
| 3000系 | ||
| 東武 | 10000系 | VVVFインバータ制御車も含む。 |
| 京成 | AE車 | |
| 3400形 | ||
| 3600形 | ||
| 新京成 | 8000形 | 抵抗制御車含む。VVVFインバータ制御へ更新。 |
| 北総 | 7000形 | |
| 9000形 | 千葉ニュータウン鉄道保有。 | |
| 秩父鉄道 | 7000形 | 元東急8500系。 |
| 7500形 | 元東急8090系。 | |
| 伊豆急 | 8000系 | 元東急8000系。 |
| 岳南電車 | 7000形・8000形 | 元京王3000系。 |
| アルピコ交通 | 3000形 | 元京王3000系。 |
| 長野電鉄 | 8500系 | 元東急8500系。 |
| 富山地方鉄道 | 17480形 | 元東急8590系。 |
| 近江鉄道 | 200形 | 元西武2000系。 |
| 300形 | 元西武3000系。 | |
| 名鉄 | 1000系・1200系 | |
| 1030系 | 主電動機等は流用。 | |
| 5000系(2代目) | 主電動機等は流用。 | |
| 5700系 | モ5750・5850形(モ5650形は界磁添加励磁制御車)。 | |
| 6500系 | ||
| 近鉄 | 1200系 | |
| 1400系 | ||
| 1400系 | ||
| 2050系 | ||
| 8810系 | ||
| 9000系 | ||
| 9200系 | ||
| 阪急 | 2300系 | 建造時は界磁位相制御車。 |
| 2800系 | 長期試験のため改造。 | |
| 6300系 | 6330編成のみ(他は抵抗制御車)。 | |
| 7000系 | 大半はVVVFインバータ制御に更新。 | |
| 7300系 | 大半はVVVFインバータ制御に更新。 | |
| 阪神 | 3000系 | 建造時は抵抗制御車(7801形、3521形)。 |
| 8000系 | ||
| 南海 | 8200系 | VVVFインバータ制御に更新し6200系に編入(50番台)。 |
| 9000系 | VVVFインバータ制御に更新。 |
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最終更新:2026/10/06(火) 12:00
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