1、登山とは山に登ることである。
2、日蓮正宗および破門前の創価学会では総本山の大石寺に参詣することを登山という。
3、喫茶マウンテンに入店すること。
本稿では1について解説する。
登山と一口にいってもその形態は様々である。
その対象となる山は、近所の山にちょっと散策に行くことからチョモランマの頂上を目指すことまで幅広い。登山をする理由も、山を信仰の対象としている場合もあれば、運動やレクリエーションのため、果ては自分との戦いにいたるまで様々である。アウトドアや旅行/観光といった分類になる場合もある。
ニコニコ動画では、通常の意味で用いられる山頂を目指す登山以外に、山間部や坂を歩く動画にも用いられることが多い。
ごくまれに、名古屋市内にある某喫茶店の動画に対して用いられることもある。
メジャーな登山のスタイルは大きく分けて以上の組み合わせであると思ってもらうと分かり易いだろう。
往復とは来た道と同じ道を下山すること。同じルートを往復する方がペースをつかみやすく、また経験として一度通過しているため道迷いのリスクも低く、難易度は低い。初心者はまずこちらから始めよう。
縦走とは異なる道を登下山することである。稜線歩きや、変化に富んだ景色を楽しめる。また同じ登山口に戻るが、来た道と違う道を利用するタイプは「周回」と呼ばれ、縦走に近い要素を持つ。往復や周回登山ではマイカーを利用することも可能だが、縦走登山の場合は大抵公共交通が運行されている登下山口に限定される。
このほか、あまり一般的ではないが、ベースキャンプ(中継地点)を設置して周辺の山々を往復する「定着型」というタイプも存在する。
日帰り登山は通常は低山で実行されるが、なかには富士山で実践する人もいる。でも基本的には1000m~2000m程度の山でするものだと思っておいた方が間違いない。高い山になるにつれ、山行時間も長くなる傾向があるので、3000m級の山や奥深い山塊の中では、日帰りする人は余程の健脚者か、自衛官ぐらいのもの。
では、泊まりがけの登山は山小屋か、テントか。それが問題だ。
山小屋は山域ごとに様々な個性を持っており、北アルプスの様にテレビ、ネット完備で下界のホテル並みの山小屋から、東北や北海道に多くみられるようなほぼ何もなく食糧、寝具等全て持ち込み必須の無人小屋まで千差万別。宿泊しない人も買い物できたりする所は本当に心強い。
テントはアウトドア趣味最大の醍醐味。必要なものはすべて自分で担ぎ上げるので上級者向けだが、達成感は格別。その気になれば(平坦な場所限定だが)どんな所でも夜露を凌ぐことができる万能装備。とはいえ基本的に山では指定地以外は基本的に幕営禁止なので、指定地外でのビバークは最終手段にとどめておくように。
場所によっては道具を持って行かなくても現地の山小屋である程度の物品は買うことができる。しかし、標高の高い山への輸送は車が使えない関係上ヘリコプターや人の手で運ばざるを得ず、燃料代や人件費などもろもろの費用がかかる。そのため街で100円となっているジュースすら山で買うと400~500円という超高値に変わるのだ[1]。もちろんブルジョワなら話は別だが。
山登りを始めるにあたって、まず真っ先にそろえるべきものは、いわゆる「三種の神器」と呼ばれる「登山靴」「雨具」「ザック」である。アクティビティとして本格的に始めようという人は、まずこの3点を最優先で揃えたい。
ぶっちゃけ、高尾山とか筑波山でケーブルカーを降りてから山登りを始めるような人は、3つともなくても何とかなる。しかし、手にモノをぶら提げた状態で歩くのは転んだとき危険だし、山は平地と違って道がキレイに整地されていないので、底の柔らかいスニーカーやハイヒールだとバランスが悪いし、なにより汚れる。そして雨が降れば、気温は低いし風も吹くのであっという間に体温を奪われて低体温症、最悪の場合死ぬ。
「登山をしたい」と思うのであれば、ぜったい必要な時が(いつかは)やって来るのである。
もちろん、今列挙した3点だけでは登山は面白くないし、危険である。下に三種の神器とその他のマストアイテムを紹介する。
道具 | 説明 |
---|---|
登山靴 |
神器その1。足を挫いて動けなくなったら、それだけで遭難確定。そんなことを避けるためにも、ちゃんと自分に合った靴を真っ先に購入したい。価格はナイロン製で10,000円台から、革登山靴なら30,000円位から。ヒマラヤ仕様のものでは100,000円以上するものも。 登山靴は通常の靴とは違い、ソールやアッパーが非常に硬い。簡単なハイキングシューズだってレザーと布の合造で結構丈夫な構造になっている。アッパー全体が皮革でできた靴は更に丈夫で見た目も重厚、だが重い。靴は特に何日も履き続けるもので、個々人で合う靴は違うものなので、お店でフィッティングしてもらうことを強く勧める。 ちなみに高いものを買ったからといって手入れは普通の靴と変わらない。泥をきっちり落とし、水分を弾くクリームを隙間にしっかり塗り、定期的に状態を保全しなければ水が隙間から染みこんでくるようになるし、革はボロボロになって耐久力が下がりダメになる。つまりまた高い靴を買い直しということになる。 |
雨具 |
神器その2。テレビの天気を朝確認して、雨天ならば登らないという人は、正直コイツはいらないだろうと思いたい。 だがこういう格言がある。「山の天気は変わりやすい」「女心と山」。 低山ならともかくとして、1,000m超の山へ通い始める段階で用意をしておきたいところ。特に、日本アルプスに行くような人はゴアテックス素材のキチンとしたものを用意しよう。 価格は様々で、コンビニで数百円 (←ダメ、絶対) 安い素材のもので数千円前後から、防水と透湿を兼ね備えたゴアテックス素材製合羽は上下で30,000円前後から。 |
ザック (バックパック) |
神器その3。神器のなかでは一番優先順位が低くても構わないと思う。でも、登山用のバックパックは荷重を分散してくれるから重い荷物を長時間背負うにはやっぱりあった方がいい。 目的に応じて20-30L程度のデイパックから、100L超の巨大ザックまで様々なサイズがあり、また同じサイズでもメーカーごとに寸法が細かく違うので、色々試してみよう。また雨を防ぐザックカバーは、付属のものと別売りのものがあるので要確認。 |
地図 |
スマートフォンで地図を見る人が最近増えており、実際山での実用に耐えるものもあるが、バッテリー切れや故障、紛失に備えて必ず紙製の地図を用意しておきたい。 自分の現在位置を知るだけでなく、周辺の山々を山座同定することで一層楽しみが増す。昭文社の『山と高原地図』シリーズ、国土地理院発行の地形図などがある。 |
コンパス (方位磁針) |
悪天候・視界不良・夜間であっても方角を見失わない。万が一遭難しても単純に歩いてきた方角と真逆を辿れば道に復帰できる可能性も高まる。小さな温度計などが付属したものもある。 |
防寒着 |
季節や山域によるが、ダウンジャケットやフリースを一着。山は平地より寒いのが常なので、泊まり山行時は必須となる。登山用品ブランドの場合は大抵ジャケットを収納するスタフバッグが付いている。 |
食糧 |
山で食べるものがないということは、生命の危機にも等しい。水や清涼飲料などの液体と、カロリー源になるお菓子やお弁当、おにぎり、パンなど。各人、行程によって用意する物と量はさまざまである。 人間は一日に1.5Lの水が必要と言われる。また、登山では一日に3,000~5,000kclも消費するといわれる(日常2,000kcl程度)。それを念頭に置いた準備が必要となる。 |
照明 (懐中電灯) |
夜間、足元や行き先を照らし安全を確保するもの。心理的にも心強いし、足を踏み外して転落・滑落してしまえばタイムロスどころではない。懐中電灯・ランタンなど様々な種類があるが、ヘッドランプや身体に装着するタイプは両手が塞がらない。 標高・距離の無いよく整備された低い山であれば日帰りも余裕かもしれないが、そうでない場合は混雑や悪天候、自分や仲間の負傷や体調不良・速度・疲労によって日が暮れてしまう場合がある。また万が一の際には光で合図もできる。 |
遭難時のビーコン機器 |
うっかり遭難してしまった際のために持っておくと発見率が上がる。たとえ生存できなかったとしても延々と野ざらしだけは避けられる。 |
三種の神器を揃えてからが、果てなき物欲のレンズ沼ならぬ道具沼であがく本番なのである。
道具 | 説明 |
---|---|
調理器具 |
鍋セットは「コッヘル」、ガス台とカートリッジは「ストーブ」と呼ぶ。コッヘルはアウトドア用の携帯調理器具のことで、街で買う市販品とは違い取っ手が固定されておらずたたむ事ができる。そのためマトリョーシカのように重ねて収納できるので複数の鍋が持っていける。 山頂で温かいラーメンやコーヒーを自作できるようになるので、神器以外ではまず手に入れたい品々である。大人数ならなおさら料理が楽しいだろう。テント泊ではほぼ必需品。 |
ストック | |
テント装備 |
テント本体だけでなく、シュラフやマットまで一遍に揃える必要があるため、初期投資はかなり高い。 登山用テントは、オートキャンプ用に比べて小型で軽量、設営・撤収が素早くできるように設計されているのが特徴。その分狭いが。シュラフは軽量小型だがデリケートなダウン製と、重くて嵩張るが使いやすい化繊製のものとがある。これは好みで選ぼう。 マットは伝統的な銀マット、ウレタンが中に入ったインフレータブルマット、空気で断熱するエアーマットの3種類がある。後者になるほど小型だが耐久性は反比例する。これもお好みで。 |
カメラ |
登山用具ではないけど、山の景色や動植物を記録することができるのであった方がいいかも。携帯電話のカメラでもいいけど、カメラ切り替えが面倒だったり(ものによってはタップがしずらかったり)、より遠くへズームする方が撮りやすい。でも一眼レフを持っていくとちょっと重いんだよなあ、と思う人はコンパクトモデルのミラーレスでも可。シャッターを押すだけというのも利点の一つ。 移動中も定点撮影もしくは動画撮影するなら、GO PROなどウェアラブル、ハンズフリーの機器を使用するとよい。ただしバッテリーとの重量の相談。 |
双眼鏡 |
元の視力に関わらず遠くの世界を明瞭に補佐してくれるため世界が広がる。頂上や見晴らしが良い場所に行った時や動物・植物・自然現象の観察、異常発見など汎用性が高い。6~8倍程度でも十分に実用に耐えうる[2]が手持ちでは10倍が限度。コンパクトさを求める場合は「単眼鏡」もある。 100倍率の双眼鏡なども販売されているが、倍率が高い=高性能…ではない。 |
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最終更新:2024/11/11(月) 07:00
最終更新:2024/11/11(月) 06:00
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