百器徒然袋とは (ヒャッキツレヅレブクロとは) [単語記事]

そうだ！僕が仕切るぞ

神の裁きだッ！

百器徒然袋とは、百鬼夜行シリーズの中編集である京極夏彦の小説である。鳥山石燕著の同名画集が題材。
「百器徒然袋――雨」が1999年、「百器徒然袋――風」が2004年刊行。

概要

百鬼夜行シリーズの探偵にして神の榎木津礼二郎が主人公のシリーズ。長編の主人公である中禅寺秋彦は解説と美味しいところを持っていく役に徹している。
本編と激しいギャップがあるコメディタッチなシリーズ。長編と共通する登場人物たちが過去の事件について言及することもあり、そちらも読んでいると楽しめる。

一連の物語の語り手は「僕」だが、彼の本名は各書のラストで初めて呼ばれるので当記事では記述しない。

「そうだ！僕だ。お待ちかねの榎木津礼二郎だ！」

鳴釜薔薇十字探偵の憂鬱
- 「僕」の従兄妹が奉公先の資産家宅で強姦され、妊娠してしまう。訴えることも出来ず困っていたところ、知り合いから探偵・榎木津礼二郎を紹介される。だが彼が言うにその探偵は一風変っており…
瓶長薔薇十字探偵の鬱憤
- 「僕」は鳴釜事件の礼を言いに探偵に会いに行くが、榎木津は「カメ」を探していると歌い言い…
山颪薔薇十字探偵の憤慨
- 「僕」が中禅寺のもとに行くと、彼は知り合いの僧侶からとある寺の異変について相談を受けていた。その頃榎木津は「トゲトゲ」を見たいと暴れており…

「待たせたな！僕だ。うはははは。」

五徳猫薔薇十字探偵の慨然
- 招き猫の上げる手について揉めた「僕」と友人は招き猫発祥の寺に行くが、そこで出会った少女から「榎木津」という名を聞く。ついうっかりその名に反応してしまった「僕」は探偵事務所の人間として依頼を受けてしまい…
雲外鏡薔薇十字探偵の然疑
- 何故か連れ去られ拘束された「僕」は、その状況から救ってくれた謎の男を殺したことにされてしまう。そこに現れる霊感探偵と名乗る怪しい男。危機は徐々に榎木津に向かい…
面霊気薔薇十字探偵の疑惑
- 「僕」の友人宅に泥棒が入るが、逆に妙な面の入った箱を入手。このままでは泥棒にされてしまう。その頃探偵助手の益田龍一は浮気調査でミスをし、泥棒扱いされてしまう。ん？どちらも泥棒…