石ノ森萬画館(Ishinomaki Mangattan Museum)とは、“萬画家”・石ノ森章太郎の記念館である。宮城県石巻市に所在。
石巻市を流れる旧北上川にある「中瀬」という中洲にあり、宇宙船のような丸いフォルムが特徴(デザイン案は石ノ森本人によるもの)。石ノ森作品の原画や作品世界観を再現した展示、図書ライブラリーやデジタルアーカイブ、アニメーションの体験コーナーや、オリジナルアニメーションや特撮作品の上映などが行われている。また石ノ森作品に限らず、広くマンガやアニメに関連する企画展やイベントが随時開催されている。
石巻市全体としても“萬画の国”をスローガンに町おこしが進められており、JR石巻駅から萬画館への通りを中心に石ノ森キャラのモニュメントが点在する「石巻マンガロード」や、石巻駅に乗り入れるJR仙石線に2003年から走るラッピング列車「マンガッタンライナー」等を展開している。
宮城県登米郡石森町(現在の登米市中田町石森)に生まれた石ノ森章太郎は、学生時代映画を観に中瀬にある劇場「岡田劇場」に自転車で通ったことから、石巻を第2の故郷としていた。
1995年、石ノ森と当時の石巻市長との対談の中で、市長の「石巻のシャッター街ににぎわいを取り戻したい」という思いと、石ノ森の「マンガの情報発信を目的としたミュージアム」の構想が合致し、中瀬にマンガミュージアムを建てる話が浮上。翌1996年には石巻市が「石巻マンガランド基本構想」を策定、1997年には石ノ森がミュージアムのイメージ模型を作成するなど続々と構想が具体化していった。また石ノ森は、中瀬をニューヨークの中洲・マンハッタンにひっかけて「マンガッタン」と命名している。1998年に石ノ森が志半ばで死去するも、地元市民らはしっかり遺志を継ぎ萬画館は2001年に開館。『あぶさん』や『ドカベン』で知られる漫画家の水島新司が初代館長に就任した。館長職は2003年に『釣りキチ三平』の矢口高雄にバトンタッチ。
2011年に東日本大震災が発生。萬画館の建物自体はその流線型の形が津波を受け流したのもあってか致命的な被害はなかったものの、1階が浸水しガラスが割れたり瓦礫が押し寄せたりしたために閉館を余儀なくされた。被災直後は再開の目処も立たない状況だったものの、次第に「萬画館を石巻復興のシンボルに」という機運が高まり、翌2012年、震災から1年8ヶ月で再開館にこぎつけた。2013年には展示を追加しリニューアルオープン。(一社)アニメツーリズム協会が選定する『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』2018年版及び2019年版に施設枠で選ばれている。
石巻にこの萬画館があるため、また「いしのもり」と「いしのまき」の語感からか石ノ森の出身地が石巻と誤解されているフシもあるが、先述の通り生地は石巻からは約30km離れた石森町である。こちらには一般公開されている生家から程近くに「石ノ森章太郎ふるさと記念館」が存在する。こちらは2000年開館。三陸自動車道が部分開通し石巻・登米間のアクセスもよくなったこともあり、あわせて訪れるのもおすすめ。
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最終更新:2025/03/26(水) 10:00
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