社会死

社会死とは、誰が見ても明らかに死んでいる状態のことである。社会的に死ぬことではない。

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概要

通常、死は医師が以下の3つを確認して宣告をする。

• 呼吸の停止 - 肺の機能が止まっていること
• 心拍の停止 - 心臓の機能が止まっていること
• 瞳孔の散大 - 脳の機能が止まっていること

なので、救急隊員は基本的には死んでいる可能性が高い場合であっても、原則として病院へ搬送しなければならない。

しかしながら、「社会通念上、誰が見ても死んでいることが明らか」な場合は、この救急搬送は不要である。この状態のことを社会死と呼ぶ。例えば、以下のような状態が該当する。

• 首と胴体が切断されている
• 胴体が真っ二つになっている
• 腐敗が進んでいる、ミイラ化、もしくは白骨化している
• 呼吸の停止・心拍の停止・瞳孔の散大に加え、死後硬直など、死体固有の現象が確認できる

この場合、病院へ搬送する必要性はなく、直ちに警察に引き渡してかまわない。ただし、生存の可能性が疑われる場合や、搬送すべきと判断した場合は搬送する必要があるし、判断に迷った場合は医師による助言を受けるべきとされている。

誰が提唱していつから使用されるようになった言葉であるのかははっきりしないが、消防や救急に関する雑誌『月刊消防』の1986年3月号に以下の文章が掲載されており、少なくともこの時点までには存在していた言葉であることがわかる。

どなたが見ても死んでいると判断できる状態、首や腹から切断されているときは"社会死"とされるから、吻合しても無理である。（吻合-ぴったりと合わせること）

関連リンク

• 救急隊の判断で傷病者を不搬送とするプロトコール - 湘南地区メディカルコントロール協議会

関連項目

• 死亡