『祖国は我らのために』とは、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)およびロシア連邦の国歌である。
1944年にそれまで国歌であった『インターナショナル』に代わり制定され、1991年のソビエト連邦崩壊まで国歌とされた。
正確には『ソビエト連邦国歌』であり、「祖国は我らのために」は通称である。
2001年にメロディはそのままで、作詞者による新たな歌詞が付けられ、『ロシア連邦国歌(祖国は我らのために)』として制定された。
曲の素晴らしさから世界の国歌ランキングのトップ常連である。なお、制定当時の2番の歌詞は特に個人崇拝的とされ、スt…
おや?こんな夜中に新聞の集金か? 一旦セーブして行ってくる……
……待たせたな同志諸君。プラウダ30部の購読契約済ませてきた。さて、繰り返しになるが
ここでは労働者、階級の勝利が歌い上げられ、革命的大衆の階級的目覚め、そして労働者の祖国としてのソ同盟の勝利が謳われている。そしてこれがアップロードされるということは新自由主義的ブルジョワの攻勢が強まる中でニコニコ動画の階級的意義が明らかになるのである!!
圧倒的な階級的意思はニコニコ動画を出発点として我らの砦を作り上げ、労働者の楽園を作り上げるだろう。まさにその瞬間まで決して階級的意識を忘れずに前に進まねばならない。ファシスト、ブルジョワ主義者の攻勢にあっても我々は挫けず、団結して、革命的に前に進まねばならないのである。
実は『祖国は我らのために』には元となる歌がある。それが ボルシェヴィキ(ロシア社会民主労働党 多数派)党歌である。
この歌は1936年に作られたが、この年はニコライ・エジョフのNKVD長官就任、大粛清開始、スターリン憲法制定とスターリンによるソ連の独裁体制が完成したともいえる時期である。
コーラス部の歌詞に建国の父レーニンと共に書記長スターリンの名が称えられていることからも時代背景が伺えるであろう。
パールティーヤ レーニナ パールティーヤ スターリナ ムードラナ パルティヤ ボルシェヴィコフ
(レーニンの党、スターリンの党、英知なる党ボルシェヴィキ)
作曲者のアレクサンドル・アレクサンドロフ氏は他にも聖戦、聖なるレーニンの旗、ソヴィエト陸軍の歌を作曲し、赤軍合唱団アレクサンドロフ・アンサンブルを創設した人物である。軍歌作曲の天才と言っても過言ではないだろう。
1943年、スターリンは国歌であったインターナショナルを更新すべく国歌を公募したが、結局ボリシェヴィキ党歌を流用し、歌詞は新たに児童文学者セルゲイ・ミハルコフ氏の詩をベースに作ることとなった。
これに伴い国歌だったインターナショナルは代わりにソ連共産党歌になった。
第2次大戦のスターリングラード攻防戦真っ直中であったためか、歌詞の3番はナチスドイツから祖国を防衛すべしというものになっている。
ズナーミャ サヴェーツカィエ ズナーミャ ナロードナィエ プースチ オート パベードゥイ ク パベージェ ヴェジョート!
(ソビエトの旗よ、人民の旗よ 勝利から勝利へと導きたまえ!)
だが2番の歌詞にはスターリンの名が入り、これが後に問題となる。
スターリンは死去し、時代は変わっていく。
1956年に開催された第20回共産党大会において、フルシチョフ第1書記は秘密報告としてスターリン批判を開始する。
本来レーニンが禁じていたはずの個人崇拝をスターリンが黙認したことも問題とされ、この時期からあらゆる場所からスターリンの痕跡が抹消されていくことになる。
スターリンの名が入った国歌も例外ではなく、歌詞全体が抹消され20年にわたり曲の演奏のみとなった。
ブレジネフ書記長時代、アフリカ諸国の社会主義化に成功し、社会主義国の数はこの時期最大となる。アメリカとの冷戦は継続していたが、ソ連は世界を2分する強力な国家になっていた。
1977年にロシア革命60周年を迎え、ここで新たな歌詞が付けられる。今回の歌詞はセルゲイ・ミハルコフ氏本人によって作成された。
ニコニコ動画にアップロードされている動画の中では最も多いのがこのバージョンである。
戦後であるため歌詞から戦争色は消え、党と同志が目指す理想の社会を謳うものになった。また3回繰り返すコーラス部はレーニンの名のみとされた。
パールティーヤ レーニナ スィーラ ナロードナヤ ナス クタルジストヴー カムニーズマ ヴェジョート!
(レーニンの党、人民の力は共産主義を勝利へと導く!)
ソ連崩壊後、エリツィンによって『愛国歌』が国歌に定められたが、人気もなく法制化もできなかった。プーチン時代になると、現代ロシアと強大だったソ連のイメージを結びつけるべく、祖国は我らのためには国歌として復活する
社会主義的なスローガンは無くなった代わり、ソ連時代には使えなかったロシア人や、ロシアの国土を称える表現が取り入れられている。ソ連は多民族、広大な国土の連邦国家であったため、全ての人民が歌っても違和感のない歌詞にする必要があったためである。
ただし「称えよ自由なる 我等が祖国」の部分はソ連国歌がそのまま流用され、曲と共にソ連の後継国家としての印象を与えている
スラービシャ アチェーチェストヴァ ナーシェ スヴァボードナエ、 ブラーツキフ ナローダフ サユース ヴェカヴォーィ!
プレェートカミ ダーンナヤ ムードラスチ ナロードナヤ ! スラービシャ ストラナー!ムィ ガルディームシャ タボーィ!
(称えよ自由なる 我等が祖国 いざ集え 兄弟よ 先人が知恵 我等がもとに 讃えよ 汝が誇りを)
歌詞は大幅に変えられることになったが、この作詞もセルゲイ・ミハルコフ氏によって行われた。
自分の作った歌詞を何度も書き換えることになった氏の気持ちはいかがなものであったろうか。
セルゲイ・ミハルコフ氏は2003年にはプーチンから"2nd class Order For Service to Fatherland"
(第2級祖国功労賞。他にもソビエト時代にソ連邦労働英雄称号やレーニン賞を授与されている)を授与されるなど、お年を召されてからも精力的に活動を続けていたが、2009年8月27日にモスクワの病院で永眠された。享年96。
掲示板
58 ななしのよっしん
2023/07/24(月) 15:40:38 ID: XEUYSm37eQ
ところでイントロをあからさまに似せてるGo Westの話はしないのか
59 ななしのよっしん
2023/09/12(火) 08:21:49 ID: qPYhAs3a/d
「祖国は我らのために」って曲名の邦訳でもないし、歌詞の一部にそのフレーズがあるわけでもない
日本人の共産趣味が勝手に付けた曲名らしい
由来はどうやらインターネット黎明期に存在した、ソ連・ロシアの軍歌や体制讃歌を紹介する「露西亜館」というサイトで
そこのソ連国歌紹介ページに「ソビエト連邦国歌 祖国は我らのために」という管理人が適当に考えた副題が書かれていて、それが日本の共産趣味界隈で広まったようだ
60 ななしのよっしん
2023/11/09(木) 01:25:23 ID: UcFCtvFCd+
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最終更新:2024/10/09(水) 12:00
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