神宮寺三郎単語

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神宮寺三郎とは、「探偵 神宮寺三郎シリーズ」と総称されるゲームシリーズ主人公であり、日本アドベンチャーゲーム歴史を生き抜いてきた探偵である。

概要

シリーズ作品は2012年9月時点で、ゲーム機版で16作、携帯アプリ版で計24作の合計40作。プラットフォームを変え、作を変え、制作会社も変えながら現在まで続いている。地味ジャンルである探偵アドベンチャーゲームで、これほど長く続いているシリーズは他に例がない。

データイースト

神宮寺三郎が最初に登場した記念すべきゲームは、1987年ファミコンディスクシステムの『新宿中央公園殺人事件』。子供向けのファミコンというメディアでありながら、ホステスが殺された事件を捜するというリアルな設定を作り出し、1作にして、神宮寺三郎シリーズの特徴を一気に確立することになる。制作元は個性的なゲームメーカーとしてされた「データイースト」、通称デコ

キャラクターデザインは、のちに人気絵師となる寺田。以降、『横浜港連続殺人事件』『危険な二人』、ザッピングシステム実装神宮寺テイストを満喫できる小傑作時の過ぎゆくままに』までがファミコンで作られた後、5作の『未完のルポ』が、当時「次世代機」といわれたプレイステーションセガサターンマルチラットフォームで発売されることになる。

そして6作1998年発表の『の終りに』(PS/SS)は、優れたシナリオと渋すぎる雰囲気を持つ作品となった。現在でも各アンケートでは、この作品をシリーズ最高傑作とする意見が多い。翌1999年の『火が消えぬ間に』(PS)も『の終りに』の路線を忠実に受け継ぎ、前作に劣らぬ傑作として支持者が多い。また同年にはファミコンの4タイトルを1本にまとめた『アーリーコレクション』(PS)も発売された。

ワークジャム

その後データイースト倒産し、「神宮寺三郎」のライセンスは『クロス探偵物語』で知られるアドベンチャーソフトハウスワークジャムに移動した。この時「神宮寺三郎」の開発チームもほぼそのままワークジャムに移籍している。[1]

2002年ワークジャムより満を持して発表された8作Innocent Black』(PS2はしかし、シナリオ面で多くの賛否を生む問題作となった。さらに2年後、完結編となる『Kind of Blue』(PS2)が発表され、その内容は高い評価を得たものの、古典的な探偵アドベンチャーが据え置きゲーム機で採算が取れる時代は、とうに過ぎ去っていた。

以降、神宮寺三郎シリーズニンテンドーDSPSPなどの携帯ゲーム機携帯アプリの二面作戦で短編のアプリを出す戦略を取るようになり、ファミコンPSPS2時代の作品については、Wiiバーチャルコンソールゲームアーカイブスで配信された。

アークシステムワークス

2017年2月アークシステムワークスは、2016年末にエクスプライズ(株)から神宮寺三郎シリーズを含む、ワークジャム関連のタイトルに関する権利を譲り受けたことを発表している。[2]

シリーズの登場人物

神宮寺三郎
主人公。32歳。神宮寺コンツェルンの御曹司(三男)で、ボクシングで鳴らした強くてカッコいいタフガイ。好きなカミュミニクーパー。実にファミコン時代っぽい、中二病的な「大人」の設定だが、彼が一味違うのは、今に至るまで、新宿の片隅に小さなオフィスを構え、地味探偵稼業をずーっと続けていることだろう。名の人間の悲劇をひたすら追い続ける彼の背中には、単なるスペックえた渋さと哀愁が漂っている。
神宮寺といえば推理のきっかけとして出てくる煙草。しかし嫌煙の波におされ、彼が用のマルボロを吸えるシーンは年々減りつつある。
洋子
単なる事務員でありながら、美人で控えめで賢くていざという時は気丈。完璧探偵助手として多くの少年の憧れとなってきた才媛、それが洋子さんである。御年は永遠の26歳。留学経験アリ
しかし、彼女こそが波乱万丈のシリーズ歴史を体現する存在といえる。つまり、作品によって全く容姿が違うのである。これほどグラフィックが一定しないシリーズヒロインというのも、滅多にいないのではないだろうか。寺田也自身も描くのが最も難しいのが彼女っている。しかしどんな顔をしていようとも、洋子さんの入れてくれるコーヒーは絶品である(はず)。上神宮寺とはどう見ても心が通じ合っているのだが、いっこうに進展しないというのが、このシリーズの一種のお約束になっている。
熊野参造
警視庁新宿署に勤務するベテラン警部。56歳。見事な口ヒゲトレードマーク神宮寺とは心を許し合う友であり、熊野が絡むことによって、ささいな出来事が犯罪事件に広がってゆく展開が多い。よき庭人でありよき職業人であるが、世代間の齬にいつも悩んでいる。

謎の事件簿

本編とは独立した、ショートミステリーアドベンチャーモードアドベンチャーというより、クイズというべきか。

5作の『未完のルポ』で初めて登場し、以後、定番のおまけとしてほぼ必ず収録され、単なるおまけをえた存在感を見せている。基本的にギャグテイストで、いい加減な展開と人を食ったトリックが特徴。中でも洋子の変貌は凄まじく、鋼のボディを持つメカ洋子になって暴走していたりする。

関連動画

開発会社・アークシステムワークスの公式動画&チャンネル

各作品のプレイ動画

FC

PS・SS

PS2

GBA・DS・PSP

その他

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *寝るひまもなかったセガ在籍時代、それでもやりたかった『探偵 神宮寺三郎』のサウンド制作──濱田誠一×安藤武博 対談【サウンドコンポーザーに訊く!/連載第3回・後編】exit
  2. *「探偵 神宮寺三郎シリーズ」始めとするワークジャム制作タイトル事業権利の譲受に関してのお知らせexit 2017.2.6
  3. *若き神宮寺三郎を描く『ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ』が12月13日発売へ。声優には中村悠一、藤村歩、小林愛香を起用exit2018.9
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