福崎文吾(ふくさき ぶんご)とは、漫談家将棋棋士である。名字は「ふくさき」であり、濁らない。棋士番号135。田中魁秀九段門下。
大阪府出身で、解説もコテコテの大阪弁である。そのため、同じ大阪府出身でも高柳敏夫門下に入って関東へ移籍した田中寅彦とは対照的に、関西に残り続けたことから、地元大阪では非常に人気の高い棋士の一人である。
愛称は“ブンゴ”で、ネット上などではなぜか“ボンゴ”と呼ばれることも多かったがそれは嫌いらしく、ニコ生に出演した際に“ふくちゃん”と呼んでほしいと要望し、以降はそう呼ばれることが多くなった。
男性。1959年生まれ。本人曰くただの九段。1978年に四段に昇段してプロ棋士となる。プロ入りは18歳。谷川浩司や55年組と呼ばれた精鋭たちと同世代である。
現在まで、十段(竜王戦の前身)および王座をそれぞれ1期獲得。また、いつA級になってもおかしくないと言われたが、好不調の波が激しく、また本人自身、脂が乗れば勢いづいて圧勝するも一旦躓けばさっと覇気が失せる(現在でいうなら、山崎隆之のような)両極端な棋風だったため、最高でもB級1組止まりであった。現在は持病の糖尿もあり、長期戦で苦戦を強いられるも、第72期順位戦C級1組は久々の勝ち越しを決め、降級点を取り消す面目を見せた。しかしC級2組で降級点2点目(3点で陥落)が付いた第79期順位戦終了時にフリークラス宣言。65歳定年を迎える第83期終了時に現役引退となる。
守りだけでなく攻めも重視した四間飛車穴熊を得意としており、著書も出している。妖刀の異名を持つように、その卓越した嗅覚と終盤の寄せの鋭さに定評があった。快勝譜では、谷川浩司をして「感覚を破壊された」と言わしめたほど面妖な鬼手を連発しており、ただただ圧倒されるものがある。
福崎文吾の真骨頂は、その軽妙な漫談解説である。ニコニコ動画に投稿された動画には「漫才」とタグが付されることもある。谷川浩司をして「感覚を破壊された」と言わしめたが、おそらく笑いの感覚も破壊されたのだろう。
井上慶太との第63期名人戦(森内俊之名人対羽生善治四冠)第2局の現地大盤解説会(NHK衛星放送で全国にも生中継)では、「解説と言っても、藤井猛さんが解説してるから、もういいでしょ?」から始まって、いきなり二歩の手順を解説し、聴衆から「二歩や(笑)」とツッコませて「二歩?」とボケ倒し「1秒以内に取らせればセーフ」などコントのような返しをして井上を困らせ、見る者を笑わせていた。
更に電王戦の大盤解説では趣味のゲームや年金の話ばっかりして、15分間でたったの2手しか進められなかったりと、彼が解説するとほぼ漫談となる。逆にそんな明るいキャラを生かし、第二回電王戦でプロが負け越したお通夜ムードだった棋界で、次のNHK杯解説に呼ばれており、そんな世評などどこ吹く風とばかり、ひたすら漫談を繰り返し、当時の聞き手矢内理絵子を困惑させていた。
王座を羽生善治に奪取されたが、それ以降羽生が王座位を19連覇まで伸ばしたため、「前王座」を19連覇と称されていたが、2011年に20連覇をかけた羽生が渡辺明に敗れたため、「前王座」から「元王座」となってしまった。また、一時期なぜか並み居る九段をさしおいて「十段」を名乗っていたことがあるが、十段の段位は重すぎたのか、一年で元に戻している。
そんな今でこそおもろいオッチャンである彼であるが、若い頃はそのぼさぼさの髪型もあり、周囲には立ち寄れぬオーラを放っていたという。だが、奨励会時代から笑いのセンスは持っていたらしく、ぴりぴりしていた周囲を笑わせて将棋に集中させない盤外戦術を使っていたらしく、それも仮の姿であったということか。
ちなみに解説時には専らボケ担当で、相手に突っ込む隙すら与えず、大抵は井上のようにタジタジになるか笑うことしかできないオーディエンスとなるだけである。だが、阿部隆は彼の怒涛のボケ攻撃に対し、しっかりツッコミを返すことができるらしく、この二人の解説は関西では黄金タッグと言われているらしい(そもそも、阿部は福崎に憧れてプロ入りを目指しているわけであり、福崎自身も弟弟子であり、同郷の後輩でもある阿部を可愛がっていた)。また、浦野真彦とも仲が良く、一緒に漫才講演をしている。
近年は、棋界きってのゲーマーとしても知られるようになっており、若い頃からゲームセンター、ファミコン、そしてパソコン黎明期にもSLGを中心にやりこんでいた。特に信長の野望や日本海海戦などの戦略もの、シムシティやA列車で行こうなどといったSLGが好きなようで、50代になってもスマホゲーやPSゲームに関心を持っている。そんな本人の希望が叶ったのか棋界きってのゲーム好き若手棋士、青嶋未来らと一緒にゲーム実況番組に出演し、ひたすら自分のゲーム列伝を思い思いに語っていた(ちなみにこの生放送は「とてもよかった」が97パーセント超えという高さであり、最初から最後まで抱腹絶倒の嵐である)。
ちなみに、初めてPCを買ったとき、奥さんには「暑いからクーラーを買ってきて」といわれたが、ふと店頭に置いていたFM-7に魅入られ、衝動買いしてしまい、後でマンション中に響き渡る大喧嘩になってしまったとのこと…普通離婚事案であっても無理はない。
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最終更新:2025/04/13(日) 20:00
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