秦兄弟(ジンきょうだい)とは、SNKの格闘ゲーム『餓狼伝説』シリーズの登場キャラクター。兄・崇雷(チョンレイ)と弟・崇秀(チョンシュウ)の双子の兄弟である。
『餓狼伝説3』の最終ボス(隠しボス)として初登場。CVは山口勝平(二役)。
中国出身の双子の兄弟。始皇帝の護衛長官であった秦王龍の子孫。幼い頃に流行り病で両親を亡くし、偉大な先祖を持つことを誇りに兄弟で助け合って生きてきたが、子供二人の生活は苦しく、近所の子供たちにはいじめられていた。
14歳になったある日、兄弟は王龍の息子である空龍と海龍の亡霊に憑依され、精神を支配されてしまう。かつては英雄だったが2200年の年月で野望に心奪われた二人の霊は「不死身の完全体」として復活を果たすため、父である王龍が記した古文書「秦の秘伝書」を手に入れようと目論み、始皇帝の遺産を探し求める山崎竜二と協力関係を結ぶ。秘伝書の一巻がかつてギース・ハワードが支配していたサウスタウンにあるとの情報を得た三人は渡米し、秘伝書を巡る格闘家達の闘いを引き起こす(『餓狼3』ストーリー)。
戦っている間は空龍と海龍に乗っ取られており、あらゆる格闘技の源流である拳法「帝王拳」を操る鬼神の如き戦闘マシンとなる。技名は仏教において仏や菩薩が持つという六神通(ろくじんつう、天眼/てんげん、天耳/てんに、神足/じんそく、他心/たしん、漏尽/ろじん、宿命/しゅくみょう)をモチーフとしている。
『3』のエンディングでは先祖の霊から解放され、秘伝書を処分し祖国へ帰っていった。ギースのエンディングでは二人の亡霊が信じた「不死身の完全体」は長い歴史が生み出した幻と語られている。しかし、続編の『リアルバウト餓狼伝説』では再び先祖の霊に支配されており、通常のプレイアブルキャラとして登場する。
『リアルバウト餓狼伝説』ではギースが三巻の秘伝書を揃えてビリー・カーンに処分させようとするが、兄弟のエンディングではその前に秘伝書を奪取する。しかし、崇雷が自ら秘伝書を破り捨て、二人は元の人格を取り戻しタン・フー・ルー(『リアルバウト餓狼伝説2』では崇秀はキム・カッファン、同作のキムのエンディングでは兄弟ともキム)の元に弟子入りし、武道家として心身を鍛える道を歩む。
パラレル設定の『THE KING OF FIGHTERS(KOF)』シリーズには参戦していないが、最新作の『KOFXIV』でストーリーに秦の秘伝書が登場し、タン・フー・ルーの弟子として崇雷がエンディングに登場するなど、本編の裏で先祖の霊から解放されタンに弟子入りする展開があったことを伺わせている。
ギース・ハワード、ヴォルフガング・クラウザーに続く『餓狼伝説』のボスキャラクターの一角なのだが、『餓狼3』では条件を満たさないと戦えない隠しボスであったため事前のプロモーションで前に出るわけにいかず、中ボスだった山崎より印象が弱くなってしまった。
専用BGMの「パンドラの箱より」はクラシック音楽のようなタイトルと曲調だが、実際は新世界楽曲雑技団のオリジナル曲である。CD「餓狼伝説 シンフォニックサウンドトラックス」に収録されている『第1番「遭遇」』のオーケストラアレンジは新世界の音楽作品の中でも人気が高い。
青い服で部分金髪の方。徐々に髪の逆立ち具合が強くなり、ベジータみたいになった。スノーボードなどのウインタースポーツが趣味で個人技のスポーツは全て得意。『RBSP』以降は色気付いてオシャレに凝っている。
空龍憑依時の性格は高慢で努力を嫌う天才肌。唯我独尊なようで弟の事は大切に思っており、『3』のラスボス戦では気を失った弟を玉座に座らせている。憑依されていることを表すものか、偶に台詞がカタカナ書きになる(弟はならない)。
赤い服でおかっぱ頭の方。京劇の女役のようなアイラインを引いている。アニメ主題歌が好きであり、当時の商業アンソロジーではよくオタク扱いをされていた。
海龍憑依時は物腰は丁寧だが慇懃無礼な性格。『RBSP』以降は子供っぽく皮肉屋の性格になった。
格闘スタイルがあらゆる拳法の源流だけあり、飛び道具の「帝王天眼拳」、無敵対空技の「帝王天耳拳」、突進技「帝王神速拳」とオーソドックスな技構成をしている。設定では兄弟ともに身長は170cmあるのだが、ドット絵ではかなり小柄でリーチが短い。
崇雷の必殺技・崇秀の超必殺技の飛び道具「帝王漏尽拳」はヒットすると相手の体力を吸収する効果があり、『RBSP』と『RB2』ではヒットすればタイムアップの後でも回復する。タイムアップの直前に撃つと相手はガードができず、ダメージは入らないが回復だけはするため、僅差で負けていても逆転できることがある。
『3』では全ての性能が高いラスボス性能であり、「帝王天眼拳」は隙が無い上に連発でき、「帝王漏尽拳」は必殺技ながら弟の超必殺技より性能が良い。飛び道具を跳ね返す「帝王他心拳」も兄だけの技。
プレイアブル化した『RB』以降は流石に調整されたが、ガードさせれば隙が無い「帝王漏尽拳」による固め、移動技の「龍転身」による表裏の揺さぶり、空振っても隙が無い神速拳の強化版「真・帝王神速拳」などの新たな武器を得た。
『3』では崇雷の前座で下位互換のような性能だったが、プレイアブル化した『RB』以降は独自の技を与えられ差別化されていった。兄より癖が強く、総合的な使い勝手はやや劣ることが多い。
発生の早い中段技の「光輪殺」や『RB2』では連続技に使える「竜灯掌」があるため接近戦寄りの戦いができる。ワープ技の「帝王神眼拳」も接近手段に有効。
潜在能力の「帝王宿命拳」は兄の超必殺技にも関わらず、兄が通常の飛び道具であるのに対し飛ばずに停滞する(威力は勝る)劣化版のような技だったが、『RB2』で優秀な飛び道具「海龍照臨」に変更された。
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最終更新:2024/03/19(火) 18:00
最終更新:2024/03/19(火) 18:00
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