空白恐怖症とは、スケジュールに空きがあると不安になるなどの症状である。
実際には空白恐怖症という正式な病名は無い。空白恐怖症という言葉は「第3回大辞泉が選ぶ新語大賞2018」の大賞として選ばれた言葉で、デジタル大辞泉によると「スケジュールに空白が多く、予定が記入されていないことに不安を感じること。そういう気持ちになることを病気の症状になぞらえた言葉」とされている。
正式な病名ではないのに、自分もそうかもしれないなどと感じてしまうのは、実際にワーカホリック等で忙しくしていないと不安な人もいるが、バーナム効果のように「誰にでも心当たりがありそうな言葉」にヒットしている可能性もある。コロナ禍で巣ごもりする時間が伸びたことで、漠然とした不安を感じる人も増えたのだろう。
予定が入っていないことで、何もすることがないという状態を不安に感じてしまうことは誰にでもありうる。余暇を楽しむにしても「〇〇をやろう!」と思い立つことが先にくることが多いため、さもありなん、といったところか。
筆者は陰キャなので全くそのような経験はないが、LINEの友達の人数を気にするようなタイプのリア充にとっては、友達との予定がないという状況は「自分は人気がないのではないか」「自分は必要ないのではないか」という漠然とした不安を持ちうるらしい。
また、ワーカホリックな人には、いくつもの仕事を精力的に行い、競争心や敵意性が強く他人からの承認欲求が強いタイプの人[1]がいる。このタイプの人はリア充とは違い、仕事のスケジュールが一杯でないと評価が下がるのではないかという恐怖感を持つという。
「何かしていないと時間を無駄にしているように感じる」「ダラダラしていてはダメな人間になってしまうのではないか」「SNS等で見るとほかの人たちが充実して見えるのに自分は・・・」と思い込んでしまうのは心の健康によろしくない。なにもしない時間は心と体を休めてくれるし、時には思いっきりダラダラしたってかまわない。SNSだって充実した瞬間を切り取ったものしかアップされていないのだから、別にいつもその人がキラキラしているわけでもない。忙しくするだけでなく、空いた時間をのんべんだらりと過ごすことも心の休憩には必要でもある。深く悩まず、一人の時間をのんびり楽しむこともよいだろう。
一人の時間を楽しむ、ということは、個人的な充実感を伴う活動をするということでもある。それは人によって違い、お気に入りのカフェでお茶を飲む、どこか静かな場所で読書をする、あるいは仕事や資格に関しての勉強でもいい。映画を見てみる、音楽を聴いてみる、散歩をしてみる、ゲームをしてみる等、現代には様々な楽しみが溢れている。気に入るものがきっと見つかる。それまでは空白の時間を「趣味探しの時間」に使ってみてもいいだろう。
それでも不安になるようなら、スケジュールに「映画鑑賞」「音楽鑑賞」「読書」等の一人で楽しめる余暇の使い方を記入してみればいかがだろうか。自分だけの時間を充実させることで人生を豊かにすることができる。忙しいのもほどほどに。
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最終更新:2025/12/09(火) 23:00
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