「誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聴こえる、空耳アワーのお時間がやってまいりました。お相手はこちらの方です」(タモリ)
「よろしくお願いします」(安齋肇)
空耳アワーとは、かつて放送されていた深夜バラエティ「タモリ倶楽部」(テレビ朝日)の名物コーナーである。
視聴者投稿を募集・紹介するコーナー。テーマは「洋楽(というより日本語ではない楽曲全般)から、空耳(≒日本語の歌詞ではないのに、なぜか日本語に聞こえる)個所を探す」というもの。応募されてきた空耳ネタをスタッフが映像化し、空耳作品として紹介・評価を行う。ラジオ番組にも類似の企画・コーナーが複数存在するが、当コーナーは非常に長期にわたって放送されたことで、頭一つ抜けた知名度を持つ。業界内にも愛好者が多く、後述のようにしばしば著名人が投稿していたようである。
元々は1992年4月より始まった「あなたにも音楽を」という名称のコーナーで、音効によっていかに 映像イメージが笑えるものになるかを検証する…という企画だった。
しかし、第1回でスタッフが見つけたアース・ウィンド・アンド・ファイヤーの『Get Away』という曲にあった空耳の「青森県、青森県、青森県、青森県」というネタが受け、次第に歌詞とは関係のない日本語に聴こえる(≒空耳)を映像化するコーナーに脱線していった。
1992年7月3日放送回より正式に「空耳アワー」へ改題したのち、1995年8月18日放送の「第4回空耳アワード」をもって一度コーナーが終了(1度目の休止)。
約4ヶ月の休止期間を経て1996年1月5日放送回より正式に復活。以降、2020年4月11日放送回まで約23年3ヶ月もの間続いた。
2020年4月11日放送回において当面の間のコーナー休止を発表(2度目の休止)。
約半年間の休止を経て、2020年10月30日放送の「空耳アワー復活祭」で再び復活。半年ぶりに番組に登場した安齋肇は白髪交じりの口ひげを蓄えて登場し、タモリを驚かせた。
以降はコーナーではなく本編の企画として不定期に放送されており、後述の「空耳アワード」に近い構成となっている。
なお、2度の休止期間中も空耳の投稿は募集を続けており、コーナー再開を前提とした休止となっていた。
2度目の休止(2020年)中には総計約1万通に及ぶ空耳投稿が寄せられ、空耳アワーの人気の根強さを改めて示した。
2023年3月の放送をもってタモリ倶楽部の終了が発表され、それに伴い空耳の募集の終了も告知された(一部遅れて放送されている地域では空耳募集のテロップに加えて「募集は終了しました」のテロップが追加された)。
最終回直前に30分丸ごと空耳アワーの回が放送され、30年以上に及ぶ空耳アワーの歴史にピリオドを打った。ちなみにのべ4000本もの作品が作られた[1]一方、完パケしたにも関わらずオンエアされなかった作品も1500本以上あったという。
基本的には「ソラミミスト」安齋肇が参加・進行し、タモリが評価を行う。安齋が本編にもゲストとして登場する場合などで、他のゲストを交えてコーナーを行うことも多い。
安齋には結構な遅刻癖があり、収録開始が大幅に遅れることが度重なるようになったため、安齋のみ集合時間を数時間早めて伝えるようにした。それでも遅刻したことがあり、安齋抜きで収録したり、収録途中でやってきた安齋にタモリが説教してコーナーが終わったりと、このコーナーで「安齋=遅刻」というイメージが定着してしまった。
また、空耳作品に出演する「空耳俳優」にもスポットが当たることがある。低予算であるため、ほとんどは小規模の芸能プロダクションに所属するあまり有名でない俳優、制作スタッフやその関係者などで済まされる場合が多いが、よく見かける常連役者もおり、中でも野田美弘、有田久徳、及川達郎、菊川浩二らは出演作も多く、名実ともに「空耳俳優」である。ごくまれに著名人が映像に出演することもある(写真などではなく、本人が出演している)。
安齋には空耳作品への出演があるが、さすがにタモリは空耳作品には出演していない。
上記以外の賞品が気まぐれに贈呈されたことがある。2019年から動画投稿が解禁された後、動画での採用作品には、従来の賞品に加えて「空耳メガホン」が追加で贈呈されるようになっている。
評価基準は「面白いかどうか」であり、単に空耳部分の出来だけでなく、その歌詞(台詞)の声色や間合い、動画の演出、役者の芸、物語のストーリー性なども加味されている。名作・傑作とされる作品は、映像自体も秀逸である例が多い。
スタッフジャンパーはよっぽどの優秀作品でないと出ることは無く、これまでの放送で贈呈されたのはわずか55着である(2018年12月現在)。ジャンパーが出る間隔にはばらつきがあり、初期は結構出ていたものの、2000年代に入ると1年に1着出るか出ないかの頻度となり、酷い時には4年ほどの間全く出ないときがある[2](もっとも、コーナーが続けば続くほど既出ネタが増えるというハンデはあるが)。このことから、投稿者の間では『スタッフジャンパー獲得は最高の名誉』とされている。
長く賞品は3種であり、ジャンパーまではいかないけど大爆笑できたという作品に『ダブル』としてTシャツと手ぬぐいのセットを贈呈する事もあった。一方『手ぬぐいとTシャツの間の評価が開きすぎる』という声があり、2007年に耳かきが追加された経緯がある。ただしこのためにTシャツが出る頻度が激減してしまう結果を招いてしまった。過去にはTシャツ獲得者の集会が開催された事があり、本編の企画として放送された。
もっとも、実際の評価は割とタモリの気まぐれであり、大爆笑できたのに不機嫌だったために手ぬぐいになったり、酒を飲んでいてご機嫌な時にややウケな作品に「大まけにまけてこれ」といって耳かきを出すパターンもある。ジャンパーなみに大爆笑したのにハガキに「手ぬぐい希望」と書いてあったがために、手ぬぐいになってしまった作品もあった。
不定期(2000年代からは大体年1回)に放送される企画。前回アワードから当回までの期間に紹介された作品から優秀作を選抜し、タモリ・安齋の他複数のゲストの評価・検討により、大賞(グランプリ)を決定する。その大賞受賞作品の傾向として、ジャンパー獲得作より、ジャンパーは逃したものの、後に視聴者の反響が高かった作品が選ばれることが多い(いわば救済策か)。
2000年放送の第6回まではナンバリングタイトルで、2001年放送分から西暦表示(空耳アワード2001)になった。空耳アワード2004以降は2014年を除き年1回放送。またアワード以外にも空耳特番が放送されたこともある(空耳スペシャル、21世紀に残したい空耳アワー大賞、など)。空耳アワー自体が不定期化したため、2020年以降は放送されなかった。
なお「空耳アワード2001」は通常の深夜帯ではなく、プライムタイムに2時間スペシャルとして放送された。アワードとしては唯一、すでに過去のアワードにノミネート経験のある作品を含めて、過去の全作品を対象に選抜・選考を行った。
★:ジャンパー獲得作品、◆:アワード等の大賞作品、太字:大百科に個別記事あり(リダイレクト含む)。
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最終更新:2024/04/18(木) 16:00
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