竹取物語 単語

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タケトリモノガタリ

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竹取物語とは、日本最古と言われる物語である。かぐや姫の物語などとも。

あらすじ

むかしむかし取の翁といってを取っては具を作ることを生業とする男がいた。あるとき翁がに入ると、があった。切ってみると中には三寸ほどのかわいらしいがいた。翁は妻と共にそのを育てることにした。それ以来翁はの入ったをよく見つけるようになり、持ちとなった。は三ヶほどで美しく育ったため、成人の義をして名前をつけた。「なよかぐや姫」という。

かぐや姫の美しさは世間でも噂となり、男たちは賤を問わずかぐや姫をものにしようと必死になった。その中でも特に思いの強い五人の子がいた。翁はかぐや結婚するようめるが、かぐやはこの五人に結婚の条件として無理難題を与えた。ある者は偽物を用意して見破られ、ある者は要の物を探して難に遭い、一人として難題をかなえることはできなかった。

かぐや姫の噂はにまで届いた。かぐや姫の美しさの程を知ろうと女官を遣わしてかぐや姫に対面させようとしたが、かぐや姫はそれすら拒む。そこで狩りと称して出かけてはかぐや姫び込む。かぐや姫に見られるとふと姿を消してしまう。が連れて行くことは諦める旨を伝えると、かぐや姫は再び姿を現す。それ以来二人は文通をする仲となる。

と心通じて三年ほどたったより、かぐや姫を見てはをながすようになる。八月のある日にを見てはひどく泣く。それをみて翁と妻が聞くに、かぐや姫は自分がの人であり次の満月に迎えが来て帰らなければならないと告げる。もこの事を知り、かぐや姫を帰すまいと兵士を遣わす。

いざからの迎えが訪れると、兵士は戦意を喪失し、の使いが一言唱えると固く閉ざしたはすべて開いた。かぐや姫は別れ際にの羽衣と不死のを送る。の使いが用意した穢れを祓うを食べ、地上の衣を脱ぎの衣を着ると、地上への未練も忘れてしまいに帰って行った。

かぐや姫の去った後、翁と妻は生きる気力を失い病んでしまう。かぐや姫がいないのに不死となっても仕方なしとし、駿河にあるに近い山に兵を遣わし、手紙とともに不死のを燃やした。それよりその山は富士と言うようになった。そのときの煙は今でもの中に立ち上っていると言う。

主な登場人物

かぐや姫

月の都の人。罪を犯したため穢き地上に落とされ、償いが終わったとして迎えと共に月の都へと帰っていく。

自分は不細工だから結婚なんかしても仕方ないだの、子達に難題を押しつけて意を見せろとだの、このの人じゃないから宮仕えしたくないだの、相当なわがままおまけに関わった人がことごとく不幸せになっているとんでもない魔性の女。

く20年は育てたとのことであるが、物語冒頭では三ヶで美しく育ったともある。つまり成年してから20年は…つまり行き遅r

名前の疑問

かぐやと言う名は、物語には「この子いと大きに成ぬれば、名を、三室戸部のあきたをよびて、つけさす。あきた、なよかぐや姫と、つけつ。」とあるように、地上の人によって付けられている。一方で、の遣いのうち王とおぼしき人がく「かぐや姫は、罪をつくり給へりければ、かく賤しきをのれのもとに、しばしおはつる也」とあり、さらに「いざ、かぐや姫。穢き所にいかで久しくおはせん」と呼びかけてを開いた。このことから、地上でつけられたはずの「かぐや」の名はの人も使っているようであるが、これが偶然の一致なのか、の人が便宜上かぐや姫と呼んでいるのか、はたまたは「かぐや」と名付けられるような本質を持っていたのかは不明である。

竹取の翁

かぐや姫を拾って育てたおじいさん。文献によって「さかきのみやつこ」「さるきのみやつこ」「さぬきのみやつこ」と名前が安定しないが、一般には「さぬきのみやつこ」で通用していることが多い。

事あるごとにかぐや姫結婚しろとうるさく、「子よ、あなたは妖怪変化の類の人ではあるが、ここまで大きく育てたんだから翁の言うことは聞いて欲しい。(婚を受け入れろ)」と、結構ひどいことをかぐや姫に告げたり、「(から)迎えに来る者は長いを潰してやろう。そのをつかんで引っり落としてやろう。そのをひんむいてして恥をかかせてやろう」などととんでもない事を言ったりしている。

年齢不詳、もしくは詐称かぐや姫が五人の子に婚されている時は「もう七十でいつ死ぬともわからないから結婚して安心させてくれ」と言っているが、から迎えが来ると告げられた時には、今年で五十歳になるがとてもそうは見えないほどの老け方をしている、と書かれている。さらにからの迎えには「私は20年もかぐや姫を育ててきた。あなたは片時と言うから疑わしい。人違いではないか」と言っている。で、結局お前は何歳なんだ。

石つくりの皇子

途中 編集者の御石の鉢をめに行きました。

くらもちの皇子

途中 編集者蓬莱の山に玉の枝をめに行きました。

あべの右大臣

途中 編集者は火の皮衣の入荷を待っています。

大伴の大納言

途中 編集者を仕留めに行きました。

いそのかみの中納言

途中 編集者が子を産むのを待っています。

御門。現代に言うなら天皇かぐや姫にご執心だが、まつりごとは大丈夫なのか不安なところである。

「このの人ではないから宮仕えはできない」と言われて文通を三年も続けたり、かぐや姫のいない世に不死でも仕方ないと言ったり、結構純情な人のようである。

時代考証

5人の子のうち、3人(あべの右大臣、大伴の大納言、いそのかみの中納言)は史実上の人物であり、これにより竹取物語の舞台となる時代は奈良時代初期と類推されている。また、この時代の都はである。

かぐや姫は十二単を着ている平安京というイメージで描写されることが良くあるが、時代考としてはこれは誤りとなる。十二単は平安時代中期(10世紀ごろ)より始まった装束であり、奈良時代初期(8世紀前半)には存在しない。

歴史

源氏物語1000年ごろ)では「物語の出で来始めの祖」とされており、当時から既に古い物語とされていたようではあるが、精確な成立年代も作者も不明である。

また、原本は存在せず、現在まで伝わっているのは後の世に書かれた物とされている。それも複数伝わっており、物によって細部の表現が異なるなどする。一般に竹取物語として現在読まれている物は、後の世に書かれた物もしくはそれらを合わせて編集した物となっている。

現代における竹取物語

童話として小さいころから知っている人が多い。中学校古文の授業で「いまはむかし、たけとりのおきなといふものありけり…」と暗唱した思い出のある人も少なからずいることであろう。

その知名度から、かぐやの名を戴いたものは少なくない。ニコニコ動画での使われ方については「かぐや」の項を参照のこと。

竹取物語をもととした創作や、を描いた創作も絶えない。

関連動画

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関連項目

かぐや姫
この物語役に関する記事。
かぐや
かぐや姫にちなむ項曖昧さ回避
東方永夜抄
登場人物の「蓬莱山輝夜」が竹取物語のかぐや姫モデルにしている。設定の上では「竹取物語のかぐや姫本人」であるとされており、竹取物語の出来事もほぼ事実とされている。ただし物語末はいくらか異なっており、かぐや姫輝夜)は実はには帰っておらず、従者の一人と結託して逃げ出し隠れ住んでいた。
また、実際の竹取物語の中ではいずれも見つけられなかったか偽者ごまかしに来たとされている五つの難題だが、経緯は不明ながら、本物の蓬莱の玉の枝を所持している。
かぐや姫の物語
竹取物語を原作に作成されたジブリ映画。詳しくは記事参照。
ヤマトなでなで♡かぐや姫
竹取物語を元にした楽曲。詳しくは記事参照。
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