細川国慶とは (ホソカワクニヨシとは) [単語記事]

細川国慶とは、細川晴国討滅後、細川氏綱の登場まで細川高国陣営をまとめた人物である。

概要

細川国慶は代々土佐守護代を務めた細川遠州家の分家、細川玄蕃頭家の三代目当主である（どちらの家も細川と上野の両方の苗字を持つが、ここでは細川に統一する）。彼の祖父である細川元治は典厩家の細川政賢を退け細川高国を家督につけた張本人であり、以降一家そろって高国派として行動することとなった。細川国慶だけでなく、彼の庶弟細川左馬助、本家である細川遠州家の細川高益らとのプチ同族連合が高国派として機能し、以降も細川国慶の支えとなっていく。

若くして父・細川元全をなくした彼は、おそらく祖父・細川元治の庇護を受けていたようである。彼の足跡は細川晴国が高国亡き後その旧勢力をまとめた際に、彼と行動を共にしていた時点から見出すことができる。そして彼の活動が積極的になるのが細川高国、細川晴国が亡くなった後その勢力をまとめたことである。やがて細川尹賢の息子である細川氏綱と合流し、畠山稙長らと協力して、彼の擁立を計画する。
しかしこの計画は失敗し、さらに畠山稙長が木沢長政の反乱から細川晴元派に鞍替えしてしまったため、細川氏綱の挙兵は単身になってしまったのだ。

1546年には細川氏綱、細川国慶は遊佐長教の支援の下摂津・河内で三好長慶と交戦。その間細川国慶は別動隊として単身で京都を制圧、1年に満たなかったものの支配を行ったのだ。この京都支配はほとんどが軍事用途確保にとどまったものの、今村慶満、津田経長、小泉秀清といった都市支配のノウハウを持っていた彼の内衆たちによって安定した支配体制を構築したのである。