肝心な時にしか役に立たない女とは、絶体絶命の時に力を発揮しがちな存在である。
もともと、創作物に出てくる「肝心な時に役に立たない男」の対義語のうち、 「やる時はやる男」という言い方ではなく「肝心な時にしか役に立たない男」という言い方で、仮面ライダーギャレン的な火事場の底力しかない男性が言語化されるようになった2010年代末~2020年代初頭。必然的にその女性版である「肝心な時にしか役に立たない女」という言語化もタグとして派生していった(前者のやる時はやる男の女性版がタグにならなかった理由は、言わなくてもわかると思われる)。
ということで、ニコニコ動画内では実は2019年の金剛いろは、2020年のカタリナ・クラエスなどに使われている事例もあるので、後から付けられた可能性もあるのだが、おそらく初出はこのあたりの時期である。
というわけで、実際にX(旧名:Twitter)の現在閲覧できるポスト(旧名:ツイート)をすべて見た結果、以下の経緯が分かる。
以下詳細な経緯を追いたい。
X(旧名:Twitter)上で、初期5例がそれぞれ象徴的なので、特に重点的に記載する。
投稿順 | 日付 | 備考 |
---|---|---|
1 | 2017年6月2日 | |
2 | 2017年9月2日 | |
3 | 2018年6月30日 | 『メギド72』のユフィール |
4 | 2019年5月13日 | 『艦隊これくしょん艦これ』のビスマルク |
5 | 2019年5月24日 | 『アズールレーン』のアーク・ロイヤル |
つまり、はっきり言うと、2019年5月以前は、橘朔也の連想で何となく存在した単語ではあったものの、たまに使われる程度のものであった。
ところが、この5例目であるアーク・ロイヤルが全てを一変させる。2019年6月にはにはアーク・ロイヤルが肝心な時にしか役に立たない女である共通認識がなんか既に存在しており、2019年後半には既にファンの間で肝心な時にしか役に立たない女といえばアーク・ロイヤルみたいな扱いをされている(『メギド72』や『ラストピリオド』のキャラクターなど他の用例も当然ある)。
つまり、2019年後半に、アプリゲーム・ブラウザゲームのファンの間であのアーク・ロイヤルみたいなやつとして肝心な時にしか役に立たない女使われ始めていった。
そしてこれを助長させたのかさせてないのかはよくわからないが、2019年末、「独断と偏見で語るアズレンBot」にてアーク・ロイヤルが肝心な時にしか役に立たない女と称される定期ポストが始まる
おそらく、この「アーク・ロイヤルに使われていた用法」の肝心な時にしか役に立たない女がアニメ・アプリゲーム・ブラウザゲームファンに2020年に徐々に広まっていき、2020年後半ごろから、ニコニコ動画の赤字コメントラッシュのパロディで肝心な時にしか役に立たない女が使われるようになった。この対象としては、『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の梓みふゆなどであった。
そして、環境を一変させた次の要因が、2022年7月7日にニコニコ動画に投稿された『Let's Go!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』である。ここで、本当に「肝心な時にしか役に立たない女」と赤字コメントが山ほど打たれることになり、「肝心な時にしか役に立たない女」って誰やねんと動画説明を見ると当然のように陸八魔と書かれていたこともあり、Unwelcome Schoolと紐づいた女として、陸八魔アルがこの動画をきっかけに肝心な時にしか役に立たない女と扱われるようになったのである。
かくして、2022年7月19日を境に、X(旧名:Twitter)でも『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』の陸八魔アルが肝心な時にしか役に立たない女として完全に扱われるようになる
という上記経緯を経て、肝心な時にしか役に立たない女が共通言語化された結果、直後の2022年秋アニメだったこともあり、『ぼっち・ざ・ろっく!』の後藤ひとりが直ちに肝心な時にしか役に立たない女と扱われるようになる。これを助長させたのが、ニコニコ動画のタグでたまに肝心な時にしか役に立たない女がついたことかもしれない。
かくして、肝心な時にしか役に立たない女が市民権を得た結果、「肝心な時にしか役に立たない男」の記事に遅れること3年弱、ついに2023年3月25日に「肝心な時にしか役に立たない女」の記事がピクシブ百科事典にできる。
この結果、結果、後藤ひとりを境にニコニコ静画でも「肝心な時にしか役に立たない女」タグが使われる頻度が増し、ついには話題の単語にもなった(のでこの記事の初稿も作られた)ということになる。なおふわっと『ウマ娘 プリティーダービー』のアグネスデジタルが合流したのは、完全に下記のイラストがニコニコ静画、Pixivで一定の影響があったためである。
結局、より広範囲に使える残念な美人と肝心な時にしか役に立たない女の分水嶺は何かというと、平時が奇行やポンコツが過ぎて全く実力者のように見えないという点と思われる。
というか、ぶっちゃけ言うと、ふわっと使われていたタグを後藤ひとりをきっかけになんでこいつらに使っていたんなんだろうな……?と言語化しようとしている段階が現状なので、ぶっちゃけなんでこのメンツなのかは誰もよくわかってない気がする。
ということで、普段あまりにもアレすぎるうえに、なんか能力があるようにも思えないが、実は肝心な時は能力を遺憾なく発揮するを、ふわっと言語化した概念が「肝心な時にしか役に立たない女」でしか現状ない。よって、「肝心な時にしか役に立たない男」同様、言語化された後実際に使用されていくうちにより何がカテゴリーに入り何がカテゴリーに入らないかの区別を続けていくことで、より精緻な概念になるのだろう。
※ちょうどいい動画が出てき次第追加予定
掲示板
89 ななしのよっしん
2023/10/22(日) 10:14:54 ID: 2tWbB+JarW
率直にいうと「男」の記事よりも「女」の記事が先に作られてしまったのが賛否両論の原因だと思う(極端な話だけど)
この記事にも書いてあるようにpixiv百科事典で記事ができた順番は「男」の方が早かったようだし、それなのに派生先の「女」の方が盛り上がってるのは「人の褌で相撲を取る」ように見えるんじゃない?
そのうち「男」の方が無かった事にされるんじゃない?とすら自分は思ってしまった
だから橘さんを表現した「肝心な時に役に立たない」っていう称号には相応しくないのでは? って意見がまあまあ多いんだと思うよ
元ネタを蔑ろにされている気分になるんじゃないか?
ただこの記事を読んで「肝心な時にしか役に立たない女」という表現が使われ続けてきた歴史があるのは理解できたし(自分はソシャゲの類はあまりやらないので詳しくないけど)橘朔也なんか知らねーよと言われてしまえばそれまでなわけで
なのでpixiv百科事典のように「男」と「女」で記事が分かれて住み分けできてれば賛否両論は起きなかったと思う 悲しいね
90 ななしのよっしん
2023/10/22(日) 10:25:20 ID: 2tWbB+JarW
簡潔に言えば、「肝心な時にしか役に立たない男」を慣れ親しんできた層と、「肝心な時にしか役に立たない女」しか知らない層で分かれてしまってズレがあるんだろう
そこに優劣はないんだけど、両方を把握している人は少ないだろうし、元ネタである前者から不満が出るのも仕方ないと思う
悲しいね
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最終更新:2023/11/29(水) 11:00
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