肥薩線 単語

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ヒサツセン

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肥薩線とは、熊本県八代市の八代から鹿児島県町の吉を経て鹿児島県霧島市隼人までを結ぶJR九州ローカル線である。

※八代〜吉間は豪雨で長期運休中。

概要

九州でも屈観光路線の1つであり、球磨川に沿って走る区間、九州山地の険しい山をえる区間、えび高原の丘陵地帯を走る区間と、非常にバラエティに富む沿線風景により鉄道ファンのみならず多くの観光客に人気がある。な経由都市熊本県人吉市など。

九州自動車道で一時は廃線の噂も囁かれたが、2000年代に入って観光路線としての大幅なテコ入れが図られ、それが成功した現在では南九州観光の1つとして定着している。
だが、2020年7月豪雨で、球磨川第一・第二橋梁が流出するなど甚大な被害を受け運休。復旧には多額の費用がかかることや、肥薩線が観光ありきの路線で地域利用が少ないこともあって運転再開は長らく不透明な状況であった。しかし地元からは復旧のが根強いこともあり、熊本県が復旧費の自治体負担分の全部と上下分離方式の維持費の大半を負担することで、上下分離方式での復旧をす方向で2023年自治体間で合意しており、復旧への筋が立ちつつある。

この路線は鹿児島本線の一部として開業した歴史があり、現在俣、川内経由の路線が開通するまでは重要な役を担っていた。海岸寄りの路線が開通して以降は「肥後」と「薩摩」を結ぶ路線として八代~鹿児島間が「肥薩線」と呼称された。その後吉隼人鹿児島日豊本線への編入を経て、同線の都隼人間の短絡ルートの開通で吉隼人間が肥薩線の一部となり、現在に至っている(このため、現在の肥薩線はその名の割に薩摩を通過していない)。

路線データ

接続する路線

開通の歴史

沿線の見どころ

八代~人吉間

通称「」。日本三大急流の1つである球磨川に沿って走る区間であり、車窓からと深いを望むことが出来る。沿線には九州最大の鍾洞「球洞」があり、急流下りと並ぶ要な観光スポットの1つとして人気を集めている。また渡〜西人吉間には線路沿いに並木があり、毎年肥薩線にの訪れを告げるべく咲き誇っている。

人吉~吉松間

「矢岳越え」と呼ばれる、ループ線とスイッチバックによって険しい九州山地を越える区間。「山線」と称される。

日本ループ線の途中にスイッチバックが存在する大畑駅、肥薩線で最も標高が高い場所に位置する矢岳スイッチバックもさることながらその名の縁起の良さが人気と、この区間だけでも多数の観光が存在している。矢岳~幸間では日本三大車窓の1つに数えられるえび高原雄大色を望むことが出来る。
ただし県を2度もまたぐこともあって利用者は少なく、2018年ダイヤ正では1日3往復のみの運転となる(うち2往復が後述の「いさぶろう」「しんぺい」)ため、ご利用は計画的に

吉松~隼人間

鹿児島県内は較的開けた農地帯を走る。途中の大隅横川駅と嘉例舎は開業以来の趣のある木造舎で、2006年の登録有形文化財に定された。

この区間は、吉都線と併せて「えび高原線」の称が付与されている。なお2018年ダイヤ正以降、保線工事を行う関係で第4水曜日日中の3往復が運休となるため注意が必要。

列車

肥薩線では多数の観光列車が運行されていたが、先述の豪雨引退もしくは他線区への転属が行われている。

かつて運行していた列車

はやとの風

はやとの風は、吉隼人鹿児島中央間で運行していた特急列車。種特急ではなく一般形気動車キハ40系であるが、当初から速達性を重視しない観光に特化した列車であることから、ぼったくり感を感じる人はほとんどいないであろう。体は光沢のある塗りであり、内装も普通列車に使用されていた車両とは思えない立なものに仕上がっている。

デビュー当初は毎日運転していたが、2018年ダイヤ正で臨時列車化。その後豪雨による長期運休を経て、2022年3月止されることになった。現在は「ふたつ星4047」に転用されている。

かわせみ やませみ

かわせみ やませみは、2017年より熊本人吉間を運行していた観光列車である。
「くまがわ」の止以来1年ぶりに同区間を走る特急列車であり、内には球磨川を眺める展望スペース、ビュッフェ、土産物を買えるサービスカウンターなどがある。

肥薩線不通により、「いさぶろう・しんぺい」を連結して鹿児島本線門司港駅博多駅間を運行していたが、2022年9月から豊肥本線に運行区間を変更することになった。

SL人吉

SL人吉は、熊本人吉を結ぶ臨時快速列車である。肥薩線開業100周年となる2009年に運行を開始した。

豊肥本線の「SLあそBOY」に使用されていた58654(8620形蒸気機関車)を使用し、専用にリニューアルされた50系を牽引する。全定席であり、定席料820円が別途必要。

肥薩線不通により、2021年から鹿児島本線鳥栖駅熊本駅を運行していたが、58654号機の老朽化がしく、肥薩線に戻らぬまま2023年度に引退することになった。

いさぶろう・しんぺい

いさぶろう・しんぺい号は、人吉~吉間の矢岳越え区間の観光列車として1996年より運行を開始した。吉行きが「いさぶろう」、人吉行きが「しんぺい」となる。

称はこの区間が建設された当時の運輸大臣"山三郎"、開業時の鉄道員総裁"後藤"に由来するもので、肥薩線で一番長い矢岳第一トンネルの両入口に掲げられている両氏の額にちなんでいる。

運行当初はキハ31形を小改造したものが使用されていたが、2004年九州新幹線開業を機にキハ40系ベースとした専用車両が用意された。体の色は古代漆をイメージした系の色となっている。

2016年3月ダイヤ正より、1往復が熊本~吉間の運行となっている(九州横断特急の肥薩線乗り入れ止、くまがわの止による措置)。

肥薩線不通により、しばらく「かわせみ やませみ」を連結して鹿児島本線門司港駅博多駅間を運行していた。2022年9月以降は「かわせみ やませみ」の豊肥本線への転属により連結は終了し、に団体列車として使用されていたが、2024年久大本線で運行開始する新たなD&S列車かんぱち・いちろく」に転用されることになり、肥薩線に戻ることはくなった。

その他

主な車両

駅一覧

太字は有人

備考
乗り換え路線
周辺
所在
八代
やつしろ
八代市の中心
JR九州鹿児島本線
肥薩おれんじ鉄道肥薩おれんじ鉄道線
○八代

松井神社
○八代神社
熊本県 八代市

だん
坂本
さかもと
坂本(現八代市)の中心
○くまワイワイパーク
日光の棚田
葉木
はき

かませ
瀬戸
せといし

かいじ

北町
吉尾
よしお
白石駅
しろいし
熊野神社
瀬鍾

きゅうせんどう
○球 球磨
球磨
一勝地
いっしょうち
球磨の中心
那良口
ならぐち

わたり
球磨川下り急流コース
西人吉
にしひとよし
人吉市
人吉
ひとよし
人吉市の中心駅弁の立ち売りで有名
くま川鉄道湯前線人吉温泉
青井神社
人吉
人吉温泉
○永
球磨川下り清流コース
JCHO人吉医療センター
熊本県球磨工業高等学校
大畑駅
おこ
ループ線の中にスイッチバック構造をもつ
舎に名刺を貼って帰ると出世するというジンクスがあり、訪れた人が貼り付けた名刺の壁を覆っている。
また、「夏目友人帳」の舞台の一つであり、ファンが設置したノートも存在する。
矢岳
やたけ
構内に蒸気機関車の展示館があり、国鉄D51形蒸気機関車が展示されている。

さき
スイッチバック構造
幸」と書くことから縁起の良いとされており、人吉と吉の入場券を購入することができる。
宮崎県 えび

よしまつ
旧吉町(旧湧町)の中心
JR九州吉都線
鹿児島県 姶良

くりの
野町(現湧町)の中心
○丸池湧
霧島アート
大隅横川駅
おおすみよこがわ
横川町(現霧島市)の中心
丸岡公園
霧島市
植村
えむ
霧島温泉
きりしまおんせん
霧島温泉
鹿児島県霧島高等学校
嘉例
かれいがわ
○新渓谷温泉
鹿児島空港
中福良
なかふくら
表木山
ひょうきやま
当山
ひなたやま
○日当山温泉
隼人
はやと
隼人町(現霧島市)の中心
JR九州日豊本線
鹿児島神宮
隼人
イオン隼人国分ショッピングセンター
鹿児島工業高等専門学校
鹿児島県隼人工業高等学校

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