脳内会議とは、参加者一名の議論の場っぽいものである。
一人のキャラが自分で考え結論を導き出す際に、その過程を読者に対してわかりやすくコミカルに、時に混沌とツッコみどころ満載で伝えるための手法である。
一人の人間がほかの人間には伝えることのできない秘密を抱えていたり、あるいは隔離されて他の人間と会話できない状態のときに、キャラクターの脳内と言う設定で、そのキャラクターの内側にある相反する主張や異なる立場を擬人化し、議論をさせるというスタイルを取ることが多い。
擬人化された主張は脳内会議を行っている人物に似せてはいるが、それぞれの主張に従って姿が変わっていることがある。例えば、子供っぽい主張であるならば身長が縮んでいたり、理性よりの主張では知的に見せるために眼鏡をかけていたり、本能よりの主張では常に感情が垂れ流しだったりする。
一応、多種多様な意見をぶつかり合わせて最終的な結論を導くため、真っ当な結論が得られているかのように見せてはいるが、結局は一人が複数のキャラを演じているに過ぎないため、当人の持つ知識と偏見からは逃れることはできない。そのため、会議内容にはおかしなバイアスがかかっていることも多く、当人から見れば素晴らしい結論であっても、読者から見れば「なんでやねん」「そうはならんやろ」とツッコみを入れたくなる結論が出てしまうこともある。
通常の脳内会議はあくまで一人の人間のさまざまな感情や立場が擬人化して行われるが、多重人格の人間だったり、悪霊など別の人格が憑依している状態では、複数の人格が会議を行って結論を出す場合もある。
一人の人間が沈思黙考している状態というのは、漫画にしろ小説にしろ動きがなくなってしまう。また、内面をそのまま描写してしまうと、思考をまとめるまでの過程を長文で延々と流し続けることになってしまう。それを漫画でやっては長文台詞の吹き出しでコマが埋まってしまうし、小説でやっても取り留めのない思考を書き連ねられて目が滑ってしまう。
一方、脳内会議では複数人によって行われる話題提起、議論の発展、最終的な結論と言う一般の会話や討論などを模したものにすることができる。セリフの掛け合いを楽しむ事も出来るし、なんなら議論のぶつけ合いという体で殴りあいまでさせる事も出来るため、激しい動きをさせることも可能である。
本来ならば動きがない沈黙の場面を、動的な場面に転換させるための手法が脳内会議であると言えるだろう。ただし、多用しすぎると現実世界より脳内世界の方が優先されて物語の進行が遅くなってしまうため、注意が必要である。
心中の葛藤を描く手法としては古くから善の心と悪の心を戦わせる「天使と悪魔(葛藤の表現)」という手法があるが、これが通常1対1の2人で行われるのに対して、脳内会議ではより主張が多様化し、大人数になることが多く、時には数十人以上が参加する大会議が開催されることもある。
脳内で開催される会議に参加するのは、多少アレンジが加えられていても、本人一人である。
これを映像やアニメにした場合、いったいどうなるか。当然ながら演じるのは同じ俳優、声優ということになる。つまり、一人の演者が複数の人格やペルソナを演じ分けて、一人芝居を続けなくてはならないのである。
同じキャラではあるが、微妙に違うというのを演じ分けるのは難しい事ではあるが、見事に達成できた時にはそこに演者の本気/声優の本気を見ることができるだろう。
掲示板
22 ななしのよっしん
2021/09/14(火) 08:54:27 ID: r3woyo+01W
天使と悪魔みたいな善悪だけの対立なら昔から
複数キャラ出るようになったのはぱにぽに?
複数キャラで実際に会議するようになったのはそれ以降
でいいのだろうか
23 ななしのよっしん
2022/07/28(木) 08:36:38 ID: DI1x8rIcm9
「エスタブライフ グレイトエスケープ」でマルテースが脳内で国会を開いてる。声は長縄まりあ。
24 ななしのよっしん
2023/04/18(火) 19:18:51 ID: ZEgw16YMV7
「自分会議に失敗しましたわ…」草
>>so42074425
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/24(水) 15:00
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