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腎臓とは、多くの生物に存在する臓器の一つである。
簡単に言うと、おしっこを作っている臓器。
生物の臓器は機械のパーツとは違い、その多くは単一の機能ではなく、複雑に関わりあった複数の機能を果たしている。腎臓も例外ではない。
しかしその主要な機能は、血液中にある余分・過剰な成分、老廃物、毒物、その他の「体に不要なもの、有害なもの」を血液からろ過して体外に排出することである。この機能によって生物は血液中の成分を、生存に適した一定の量・濃度に保って生きている。人間では「尿」として排出するため、ひどく単純化すると「おしっこを作る臓器」と要約できる。
そのほかにも赤血球を作るとかホルモンを介していろいろと機能を果たしているが、詳細は割愛。これ以後の段落に関してもそうだが、もっと詳しく知りたいならWikipediaとか腎臓なんでもなんでも相談所とか腎臓病なんでもサイトを見てみよう。
ちなみに尿を作る臓器であって尿を溜める臓器ではない。尿を溜めるのは膀胱なので間違えないように注意しよう。
人間では普通、背中側。左右の一番両わきに一つずつ、計二つあるよ。高さは肋骨の一番下かそれよりすぐ下くらい。大きさはにぎりこぶしくらい。形は豆粒みたい。
胸にある心臓や肺と違って、場所的に肋骨で完全には守られてないから、打ったりすると危険なんだ。ボクシングではここを攻撃すると反則になるよ。
「おしっこを作れなくなるとどうなるか」を考えるとわかりやすい。大したことなさそうに聞こえるかもしれないが、実際はやばい。
「不要なもの、有害なもの」を体から出せなくなるので、生きているだけでそういったものがどんどん体に溜まっていく。余分な水分も出せなくなるので、血の量が水分のせいで多くなりすぎ、血を送り出すポンプである心臓にも無理がかかる。
2つの腎臓がどちらも悪くなりすぎた場合は、そのままでは生きていけないので、科学の力に腎臓の代わりをしてもらう治療法、人工透析を始めなくてはならない。腎移植を受けるという手もあるけれど、当然「生きている誰か」か、「亡くなったばかりの誰か」からもらわなくてはならないので、ホイホイとできるものではない。
日本では、腎臓を悪くする一番重要な原因は糖尿病。人工透析が必要になる原因のうち、日本で一番多いものは糖尿病である。
高血圧も原因になる。
「糖尿病や高血圧みたいなメタボなピザデブの病気が原因?なら、健康的な生活をしている俺様には関係ないな」と思った人は考えが甘い。他にもいろんな病気が原因となるし、病気以外でも怪我・薬の副作用・環境汚染と、腎臓が悪くなる原因は本当にいろいろある。そもそも、健康的な生活をしている人でもかかってしまうタイプの糖尿病や高血圧だってある。
また、根本的な原因がよくわかっていない「糸球体腎炎」という病気は、人工透析の原因として糖尿病の次を占めるほど多い。
つまり、これを読んでいるディスプレイの向こうの健康な君も、将来腎臓を悪くするかもしれない。健康診断のときの尿検査はまじめに受けよう。
意外なところでは食中毒も関係する。O-157などの腸管出血性大腸菌での食中毒が特に重症になって死を招く原因は、これらの菌が出す毒素が腎臓を非常に強く攻撃し、ひどい時には完全に腎臓をダウンさせてしまうから。
うん……。
牛、豚、羊、鶏などの腎臓は食用になる。牛の腎臓はブドウの房みたいな、豚の腎臓は人に似て豆粒みたいな形をしている。
味は、レバーに似た内臓系の臭みやアンモニア臭などのクセがある。そのためか日本ではあまり一般的な食材ではない。ただし様々な条件(成体の腎臓か仔の腎臓か、十分な下処理をしたか、新鮮なものか、他の肉と混ぜたか、味付けの方向性)によって、クセにも程度の差はあり、ほとんど気にならないほどに抑えられていることも。
国によっては盛んに食べられるそうで、イギリス料理では牛の腎臓を使ったミートパイであるキドニーパイが有名であるし、フランス料理でも牛の腎臓はロニョンと称して割と有名な食材とされる。
日本でもホルモン系を重視した焼肉屋や焼き鳥屋、シェフが臭みの処理に自信があるフレンチレストランなどで、メニューに載っていることがある。
ちなみに腎臓そのものではないが「腎臓の周囲の脂肪」は質がよいらしく、牛の同部分の脂は日本の食肉業界用語で「ケンネ脂」と呼ばれ、すき焼きなどの料理に使う上質な食用脂とされる。
古い和名では「むらと」、「あふみ」などと呼ぶ。
「むらと」の方の語源は不明。血から不要物をろ過するための臓器なので血管が多数集まった構造をしており、血管が「むらがって」いるから?という考察もあるが、血管が群がっているというのは顕微鏡レベルの微細構造の話であって、死体を腑分けしたレベルでは他の内臓と比べて特に血管だらけに見えるわけでもないはずだ。
「あふみ」は、腎臓が体の左右に対になって存在するので、対になるもの、左右にあるもの、互いに対応するもの、という意味から来ているとされる。合ふみ・応み・鐙(あぶみ)とも通じる。
腎臓は中医学における「五臓六腑」の「五臓」の一つでもある。五行(木火土金水)のうち水を司るとされ、水分代謝や排泄の役割があるという点では現代医学とも一致する。ただし「腎蔵精」と記され、精を蓄え、身体的成長・発育・生殖も司る臓器とされていた。この点は解剖学的事実とはやや異なる。「腎虚」「腎水」等という言葉に性的な意味があるのはここから来ている。
古代のヘブライ人は腎臓は心臓と並んで感情や心を司ると考えていたようであり、旧約聖書ではYHVHが人間の心を試すことを表現するときに、「心臓と腎臓を探る」と表現している箇所がある。
ユダヤ教の聖典註解書であるタルムードやミドラーシュでは、腎臓は心臓に助言し、心臓がそれを元に心の作用をなしているという記載がある。左右のうち片方は善い助言、片方は邪な助言をしているとも。
また、腎臓のまわりの脂肪は他の脂肪と違う特別なものとされていたようで、旧約聖書において神へのささげものとして「羊の腎臓のまわりの脂」が言及されている部分もある。上記の「ケンネ脂」の上質さを古代ヘブライ人も気が付いていたという事か。
いわゆる
以下の動画は、「CKD啓発動画研究会」という会が作成してアップロードしている、CKD(慢性腎臓病)の啓発動画である。この会は大学病院の透析部教授をはじめとした、いろんな病院の偉いお医者先生が幹事を務める、プロの関わるガチな会である。
しかしそれでも再生数、コメント数、マイリス数全てにおいて上記のアイマス動画に大差をつけられているのが涙を誘う。まあ当たり前か。かわいい女の子が人をひきつける力は偉大なのである。
掲示板
15 ななしのよっしん
2023/05/16(火) 16:23:00 ID: b0McETS1ck
16 ななしのよっしん
2023/08/17(木) 23:33:33 ID: 4PKqRHqDiE
ブタの腎臓を人間に移植“1か月以上 正常に機能”米研究チーム
https://
17 ななしのよっしん
2024/02/27(火) 21:25:47 ID: hw3bktfnY0
タンパク質は体の基本!
と思いきや、加減しないと腎臓に負担がかかるので困る
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/11(水) 06:00
最終更新:2024/12/11(水) 06:00
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