厳密にはオチのある噺(落とし噺 いわゆる落語というのはこれ)だけをする人を落語家と呼び、親子や夫婦の情愛などを描いた人情噺もする人は噺家と区別される。しかし両方ひっくるめて落語家と呼ぶ事が多い。
話術が巧みな人が多く、現代では司会やパーソナリティなどをする落語家も多い。ためしてガッテンの司会をしている立川志の輔もその1人。(というか話術が巧みでないと務まらない)
入門すると見習いから始まり、前座、二つ目、真打とステップアップし真打になると自分の弟子を取れる。
師匠に弟子入りを志願し、入門を許可されると見習い弟子となる。一番下っ端で、師匠宅に住み込むか自宅から通い、師匠と家族のために家事・雑用などをする。
見習いと前座は落語家社会では一人前ではない。
師匠が所属する落語家団体に前座として登録すると前座に昇進する。師匠から前座名をもらい、寄席での修行を許可される。「開口一番」という最初の一席を演じられる場合もあるが、基本は寄席の運営進行や楽屋関係の雑用をする。まだ一人前ではないので出演料(割)は貰えない。その代わりか師匠から定額の小遣いが貰える。
寄席では出番の合間に座布団をひっくり返す(高座返し)、出演者の名前が書いてある「めくり」をめくる、誰が何の噺やネタをやったかを記録する、出囃子の太鼓の演奏をする、楽屋でお茶汲みや師匠の準備を手伝う、といった仕事も前座の役目である。ちなみに当日の寄席で働く前座のうち香盤(後述)が最も上の前座を立前座と呼び、香盤が下の前座にその日の仕事の割り振りをする。
前座から3〜5年程度修行すると二つ目に昇進する。真打の一歩手前で、ここからようやく一人前となる。労力・時間を全て自分のためにだけ使うことが許され、雑用から解放される。(これについては師匠毎にケースバイケース)
二つ目になると以下のことができるようになる。
寄席で落語を演じて割を貰えるようになり、雑用からも解放されるが、小遣いはもらえなくなるし、寄席の出番も限られていることから自分で仕事を取ってこないといけなくなるので、営業が下手だとそれこそ「スケジュール帳が真っ白」なんてことになりかねない。
二つ目から10年程度修行し、さらに落語家団体で昇進が認められると晴れて真打となる。ここまで上がってくると寄席でトリを演じられるようになり、敬称で「師匠」と呼ばれるようになる。更に自分の弟子を取れる。
真打に昇進すると特別興行が開かれ、新真打本人が芝居の主演を務め、真打披露口上を行う。披露口上がないと昇進したとは認められない。
真打昇進後、さらに新しい名前や過去の名跡を襲名する際にも同様に襲名披露口上や特別興行が行われる。
なお真打になったからと言って必ずしも売れっ子=金持ちになれるというわけではない。真打になった後莫大な借金こさえたこの人の例もあるし。
上記の身分とは別に「香盤」という序列の制度も存在する。例として前座同士の落語家の場合、先に入門した方が序列が上ということになる。ほか、落語協会や落語芸術協会の役員などは通常の真打よりもさらに上の序列になる。落語家団体のホームページの所属一覧はたいていこの香盤順に名前が載っている。真打や二つ目に昇進する時にはこの香盤の序列も考慮した上で決定され、香盤が下の者が上の者を追い抜いて昇進するには相当の実力と評価がなければ実現しない。
香盤にまつわる有名なエピソードとして、8代目林家正蔵が弟子の林家九蔵(のちの三遊亭好楽)を結婚祝いとして二つ目に昇進させようとしたところ、香盤の関係で他に10人ほどまとめて昇進させなければならなかった…、というものがある。
関西地方の上方落語の場合、身分制度が江戸落語とは違って真打昇進制度がない。戦前は存在していたが、戦中から戦後は漫才が好まれたこともあって消滅。1977年2月に一旦復活するも現在は制度としては事実上再び消滅している。
この理由について、6代目笑福亭松鶴は「その噺家が真打かどうかはお客様が決めることだから」と語っている。
このこともあってか、上方落語の場合は早くから寄席やテレビなどに出て知名度を上げ、中には入門から7年ぐらいで弟子を取るようになるのもいるとか。
真打制度はないが、表に公開されていないだけで香盤は存在する。
野球にもプロ野球とアマチュア野球があるように、落語家にもアマチュアの落語家が存在する。大学の落語研究会の会員などがその好例で、アマチュア落語家は「天狗連」と呼ばれる。
アマチュアながら貸席を借り切って自主興行を開く者もおり、中にはアマチュアからプロに転向する者もいる。
ニコニコ大百科に記事のある落語家を記載。※が名跡の前にある落語家は故人か、名乗っている落語家がいない名跡。五十音順
左は上方落語、右は江戸・東京落語
五十音順。ニコニコ大百科に記事のある人物を掲載。カッコ内は師匠の名前
掲示板
10 ななしのよっしん
2024/02/28(水) 09:34:07 ID: 6PqIczHzfU
めんどくさいからあとはずんだもんや個々人が素材集めてAIに作ってもらってる歌丸ロイド三平ロイドその他に任せな
11 ななしのよっしん
2024/05/06(月) 16:56:32 ID: TOM38ipz4q
お天道さんが牙向けたら秒でくたばる機械なんざ盲信するやつも大概だよ
12 ななしのよっしん
2024/10/23(水) 08:29:37 ID: JOQHEyPhBF
古典落語の面白さってAIに任せられない演出の繊細で機微な部分なのに、AI以下の読み上げソフト落語の何が面白いのか本気でわからない。
それを楽しんでる人を煽ってるとかじゃなくてね。
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最終更新:2025/01/15(水) 18:00
最終更新:2025/01/15(水) 18:00
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