藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)とは、飛鳥時代に造られた都市、藤原京にあった内部中枢施設・宮殿の跡地である。藤原京跡とは別なので注意。前者と後者では規模が約20倍は違う(そもそも藤原京の範囲に多説ある)。
藤原京(ふじわらきょう)は現在の奈良県橿原市に約1300年前に建設、天武天皇の時に造営工事が進められ、持統天皇の時に完了、飛鳥浄御原宮から宮を遷し成立した日本で初めての本格的な都市である。推定人口2万~3万人、東西約5.2km、南北約4.8kmの広大な都は中国の都城(とじょう)を参考に建設され、その中心に建てられたのが、政治の中枢機関である藤原宮であった。
約1km四方の大きさの藤原宮は天皇の御所でもあったので、今でいうと皇居と国会議事堂を合わせたような場所である。周囲は高さ5mを超える塀で囲まれ、塀の外側と内側には堀があったことから、如何に重要な場所であったかが想像できる。内部は天皇の住居である内裏、当時最大級の建物で政治や儀式の場であった大極殿、貴族や役人が集まる朝堂院より構成され、さらに官公街が立ち並んでいた。朝堂院に関しては、のちの平城京より大きかった。威容を誇った藤原宮であったが、その平城京遷都により16年間の役目を終える。
内裏や大極殿跡が残る藤原宮跡は、文化財の国指定・特別史跡に指定されている。2015年4月には日本遺産・ストーリー11「日本国創生のとき~飛鳥を翔(かけ)けた女性たち~」の構成文化財に登録された。世界遺産の登録も目指して活動中。
近くの橿原市藤原京資料室と奈良文化財研究所藤原宮跡資料室は無料。この藤原宮跡にある藤原宮跡花園も無料。3つの季節に合わせた花園ゾーンがあり、特に秋のコスモスが有名。藤原宮跡周辺も季節ごとに美しい花が咲き乱れ(↓関連動画参照)、大和三山(これも日本遺産・同上ストーリー)を望む一観光地となっている。
訪れるには近鉄の耳成(みみなし)駅及び畝傍御陵前(うねびごりょうまえ)駅、JRの畝傍駅からそれぞれ徒歩で約30分かかるが、古都の風情を楽しむつもりで歴史に思いを馳せながら、ゆっくりと歩いて藤原宮跡へ向かうのもよいだろう。
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最終更新:2025/04/16(水) 23:00
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