藤本タツキとは、日本の漫画家である。代表作は『ファイアパンチ』『チェンソーマン』。
高校生の頃に「長門は俺」名義で活動を開始。新都社などのWeb媒体で漫画を公開していた。2011年12月(17歳)、『庭には二羽ニワトリがいた。』が月例漫画賞の最終候補に残った。それをきっかけに林士平(りん しへい)氏が担当編集に付いた。また、『ムリゲー』(「長門は俺」名義)でジャンプ次世代漫画賞佳作を受賞。
予備校が近くに無かったため、おじいちゃんおばあちゃんが通う絵画教室で油絵を学び、東北芸術工科大学美術家洋画コースにAO入試で入学。在籍時には油絵では絵が上手くならないと思い、図書館にこもってクロッキーを描いていたという。また、当時はバイトをしておらず、数々の読切を投稿して賞金を生活費の足しにしていたという。その後、『ファイアパンチ』連載準備のため上京した。
2016年4月18日、少年ジャンプ+にて『ファイアパンチ』を連載開始。ジャンプSQ.の連載会議には2回落ちたものの、ジャンプ+に掲載された第1話はSNS等で大きな話題となり、少年ジャンプ+初期の読者数増加に貢献した。2018年1月1日連載終了。全8巻。
その後、担当の林編集がジャンプSQ.編集部から週刊少年ジャンプ編集部に異動したのに伴い、週刊少年ジャンプでの連載の準備を始める。その間の期間に読切『妹の姉』(ジャンプSQ.2018年6月号掲載)などを発表。週刊少年ジャンプ2019年1号から『チェンソーマン』を連載開始。2020年12月14日発売の2021年2号で連載終了。全11巻。それと同時にアニメ化(制作:MAPPA)と少年ジャンプ+での第二部掲載が発表された。
2021年4月、新作読切のためアシスタントを募集し、7月19日、少年ジャンプ+に読切『ルックバック』を掲載。9月3日に『ルックバック』、10月4日に短編集『17-21』、11月4日に短編集『22-26』と単行本を3ヶ月連続刊行。11月4日には初のノベライズとなる『チェンソーマン バディ・ストーリーズ』(小説・菱川さかく)が発売された。このころ、MILLION TAGの特別審査員や「ジャンプの漫画学校」の講師を務めた。
2021年10月22日、新作読切のためにアシスタント募集を開始。22年3月末に掲載告知。4月11日、少年ジャンプ+に読切『さよなら絵梨』を掲載。2022年7月4日に藤本タツキ原作遠田おと作画『フツーに聞いてくれ』を掲載予定。
『チェンソーマン』第二部は2022年7月13日(水)よりジャンプ+にて連載。
まずテーマを決め、キャラとストーリーに落とし込むという順序で漫画を制作しているという。作業環境はCLIP STUDIO PAINT、WACOMの液晶タブレット。中学生の頃に板タブレットを購入し、『佐々木くんが銃弾止めた』の賞金で液晶タブレットに移行したという。
作品の内容に関しては、映画的な構図や、予測不可能なストーリー展開が特徴として挙げられることが多い。また、『ファイアパンチ』『チェンソーマン』等の作品では人体損傷や出血などのグロテスクな描写が目立つが、それに関してはインタビューで次のように述べている。
でもグロ描写も、グロければいい、ただグロ描写を描きたいと思っているわけではなくて、意識してやっているものなんです。僕はきれいな部分とか、優しいものを描くなら残酷な部分を描かないといけないと思っていて。そのほうが優しい部分に触れたときに、映えるじゃないですか。
また、他作者の映画やマンガのオマージュが多く、インタビュー等で影響元を明言することも多い(例:五十嵐大介『魔女』、弐瓶勉『ABARA』など)。『ファイアパンチ』でクリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』をオマージュした場面は、「映画秘宝」2020年10月号のノーラン特集に掲載された。
インタビュー等で影響を受けたものとして語られる作品は、映画や漫画のみならず小説・音楽など多岐にわたる。基本的に情報は映画と漫画から入手し、他にはYahoo!ニュース等のトップニュースを読むくらいで、ゲームはしないという。
週刊少年ジャンプ2020年15号巻末の「藤本先生の好きな映画監督ベスト3!」では、1位にイーサン・コーエン、2位に宮崎駿、3位にデイビッド・フィンチャーを挙げている。
女性キャラクターのアクの強さが取り上げられることも多く、それに絡めて自らの嗜好を語ったインタビューも複数存在する。
ジャンプSQ.2017年7月号に掲載された沙村広明との「理想の女性(ヒロイン)像」についての対談では、「僕はMなんですよ」「高圧的で理不尽な女性が好きです」「女性には男性より高い位置にいてほしい」と語ったほか、次のようなエピソードを紹介した。
大学の頃に意地悪してくる女の子がいたんですが、ある日学校で僕の自転車がひっくり返っていたんですね。なんだろうと思っていたら、その女の子が「お前の自転車をひっくり返してやったぞハハハ!」って言ってきて。俺はなんて幸せもんだと思いました。
また、「日刊藤本タツキ」第4号では「僕の好みはマキマみたいな、年上でイジメてくる人です。」と語っている。
によれば、『チェンソーマン』連載時のアシスタントは瓜生愛美、遠山花近、西田荘、杉山、有本茜、龍幸伸、長月巡、佐々木宣人、伊藤(敬称略)。
』のオマージュである。榎本氏は自身のTwitter上でこれらに反応した。
。他にも、榎本氏が参加するイベントに応援メッセージ&イラストを贈った
藤本は、その後榎本からサイン色紙とハチの巣を貰った
。
)と述べた。
で『チェンソーマン』に触れている。
)と岩井氏のツイート(リンク
)によれば、北川氏が友人の岩井氏に『呪術廻戦』とともに『チェンソーマン』を薦められて読んだところ、心にヒットしたことを理由として述べている。
)。ファイアパンチとチェンソーマンが好きな小学3年生で、藤本タツキの妹。授業でツイッターのアカウントを作ったらしい。
おいしかったものをオススメすることが多く、その他にも身の回りの出来事をとりとめなく報告してくれる。ツイート内容には所々ツッコミどころはあるものの、何とものほほんとしたアカウントである。藤本タツキ先生のことは「お兄ちゃん」と呼んでいるようだ。
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https://twitter.com/nagayama_koharu/status/1282656033932894208
一見して本人のアカウントだと気づきにくいため、無関係な第三者が運用するアカウントだと勘違いされることがしばしば。『ファイアパンチ』連載直前には、担当の林編集でさえも「身内を騙る危険なアカウント」と勘違いしたほどである。
林 : 「藤本くんに早くもヤバいファンがいる、訴えなきゃ」※「ながやま こはる」のこと
藤本:「(あーどうしよう)それ僕です」
林 : 「何で?どうして?何のために?」(狼狽し、藤本先生を畏れるような顔で)
アカウント自体は2012年9月、すなわち連載デビュー作『ファイアパンチ』開始の約3年半前から存在している。ダ・ヴィンチ2021年4月号のインタビューによれば、「『タルパ』を作り客観性を持ちたかったのだが諦めた」のが運用開始のきっかけだという。
普段は「妹」という体を取ってはいるものの、漫画家・藤本タツキのアカウントとしての役割も兼ねているようである。『チェンソーマン』第1話
や『佐々木くんが銃弾止めた』
掲載するなど作品の広報を行うこともあれば、作品の細かい情報(訳し忘れ、巻末コメントのミスなど)や、自身の作品のオマージュ元の情報
などのツイートもある。『予言のナユタ』のナユタの画像を(自画像として)挙げるなど、ときどきイラストを投稿することもある。
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https://twitter.com/nagayama_koharu/status/829176081898835968
WJ2019年26号『チェンソーマン』23話センターカラー裏「チェンソーマン大ずかん」では、当アカウントを「お得情報いっぱいの作者妹Twitter」として紹介している。チェンソーマン公式(@CHAINSAWMAN_PR
)は真っ先に当アカウントをフォローしている。
さくらももこ作の『ちびまる子ちゃん』に同名のキャラクター
が登場するが、関連性は不明。
pixivにも「長山小春
」アカウントが存在し、そちらでは日本吾勉強中のフィリピン人と名乗っている。
ちなみに、「長門は俺」時代のTwitterのアイコンは小池徹平の顔写真だった。
2022年11月、年齢制限違反のためにアカウントが凍結されるというアクシデントが発生する。
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https://twitter.com/SHIHEILIN/status/1590854706804719616
その後、「藤本タツキ」名義のアカウントが新たに開設されたことが林編集によって発表された。
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https://twitter.com/SHIHEILIN/status/1591226923753312256
強烈な本人アピール、作品の裏話ツイート、アニメ実況など話題を振りまいていたのだが、
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https://twitter.com/SHIHEILIN/status/1592782918891765761
「ながやま こはる」アカウントが無事復活したことにより、当初の予定通り「藤本タツキ」アカウントは削除されることとなった。
| 作品名 | 形式 | 備考 |
庭には二羽ニワトリがいた [1]
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読切 | Supreme Comic 大賞 第22回最終候補作。結果発表ページ(アーカイブ)![]() 2019/08/08ジャンプ+に再掲載 『17-21』収録 |
| 復讐の剣 | 読切 | Supreme Comic 大賞 season II 第4回最終候補作。 未公開作。NIM[2] 名義。結果発表ページ(アーカイブ)
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| 正義の見方 | 読切 | Supreme Comic 大賞 season II 第10回最終候補作。 未公開作。藤本たつき名義。結果発表ページ(アーカイブ)
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| かみひこうき | 読切 | 第3回クラウン新人漫画賞編集部特別賞。結果発表ページ![]() 未公開作。 |
佐々木くんが銃弾止めた [1]
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読切 | 第5回クラウン新人漫画賞編集部特別賞。結果発表ページ![]() なお、受賞時の題名は『佐々木くんが銃弾をとめた』だった。 『17-21』収録 |
恋は盲目 [1]
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読切 | 第9回クラウン新人漫画賞佳作。結果発表ページ 「ジャンプSQ.19」Vol.13掲載。雑誌デビュー作。『17-21』収録 |
シカク [1]
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読切 | 「ジャンプSQ.19」Vol.14掲載。 再掲載時のタイトルは『シカク-ShiKaKu-』。 『17-21』収録 |
予言のナユタ [1]
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読切 | 「ジャンプSQ.」2015年8月号掲載。 ボイスコミック化(前編 ・後編 )『22-26』収録 |
| 人魚ラプソディ | 読切 | 「ジャンプSQ.19」Vol.17掲載。 『22-26』収録 |
| ファイアパンチ | 連載 | 少年ジャンプ+、16/04/18~18/01/01連載。 全83話、全8巻。第1話
|
目が覚めたら女の子になっていた病 [1]
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読切 | 少年ジャンプ+に掲載。元はWEBに掲載された漫画。 『22-26』収録 |
| 妹の姉 | 読切 | ジャンプSQ.2018年6月号掲載(バックナンバー )19/05/02、19/08/08にジャンプ+に再掲載 『22-26』収録 |
| チェンソーマン(第一部) | 連載 | 週刊少年ジャンプ2019年1号~2021年2号連載。 全97話、全11巻。 MAPPA制作によるアニメ化が決定。 |
ルックバック
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読切 | 21/07/19、少年ジャンプ+に掲載。143P。現在は途中まで無料。 8月2日、不適切な表現があるとの指摘を受け、作者側からの申し出により該当部分が修正された(ソース1 、ソース2 )。9月3日発売のコミックスでは再度修正が施された。 |
| さよなら絵梨 | 読切 | 22/04/11、少年ジャンプ+に掲載。200P。 |
| フツーに聞いてくれ | 読切 | 2022/07/04公開予定。 原作担当。作画はファイアパンチ執筆時のアシスタント・遠田おと氏。 |
| チェンソーマン(第二部) | 連載 | 少年ジャンプ+で2022/07/13(水)~連載予定。 |
[1]…『ファイアパンチ』連載時に特別読切として配信された。読むには30ポイントが必要。
[2]…NIM名義のpixivアカウント
。NIMとは長門は俺→Nagato Is Me→NIMという意味だと思われる。
| 作品名 | 形式 | 賞 |
| かみひこうき | 読切 | 第3回クラウン新人漫画賞編集部特別賞 |
| 佐々木くんが銃弾止めた | 読切 | 第5回クラウン新人漫画賞編集部特別賞 |
| 恋は盲目 | 読切 | 第9回クラウン新人漫画賞佳作 |
| ファイアパンチ | 連載 | 「このマンガがすごい!」2017オトコ編・3位 マンガ大賞2017・8位 |
| チェンソーマン | 連載 | みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞 2019・9位 次に来るマンガ大賞 2019 コミックス部門・2位 「このマンガがすごい!」2021オトコ編・1位 第66回小学館漫画賞 少年向け部門 ハーベイ賞2021 Best Manga部門 |
| ルックバック | 読切 | 「このマンガがすごい!」2022オトコ編・1位 Twitterトレンド大賞・審議委員会特別賞(2021) マンガ大賞2022・2位 |
本記事の記述の多くは、「日刊藤本タツキ」と以下の関連するインタビューを参考にしている。
『チェンソーマン』3巻発売記念企画として2019年8月2日から8月15日にかけて配信された(特設ページ
)。
林編集のインタビューの一部は自身のTwitter上で読むことができるが、藤本タツキインタビューのページは現在削除されており読むことはできない。
林士平氏の質問箱
によれば、インタビュー集の出版は難しいが、短編集を企画する際に併載することは検討するとのこと。(追記:結局、短編集に併載されることはなかったが、日刊藤本タツキをまとめた小冊子が抽選で当たるTwitterキャンペーン
が実施された)
| 林士平インタビュー | 藤本タツキインタビュー | 公開日 | 内容 |
| 第1号 | 非公開 | 2019/08/02 | 佐々木くんが銃弾止めた |
第2号
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非公開 | 2019/08/03 | 恋は盲目 |
第3号
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非公開 | 2019/08/04 | シカク-ShiKaKu- |
第4号
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非公開 | 2019/08/05 | 予言のナユタ |
第5号
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非公開 | 2019/08/06 | 妹の姉 |
第6号
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非公開 | 2019/08/07 | 目が覚めたら女の子になっていた病 |
第7号
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非公開 | 2019/08/08 | 庭には二羽ニワトリがいた。 |
第8号
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非公開 | 2019/08/09 | ファイアパンチ |
第9号
|
非公開 | 2019/08/09 | チェンソーマン |


「長門は俺」名義でニコニコ動画に投稿していた頃の動画。先生なにやってんすか
(2016/07/04)
(2018/12/03)
(2019/06/10)
(2019/08/05)
(2019/08/02)
(2020/01/04)
(2020/01/04)
(2020/06/04)
(2020/11/04)
(2020/11/05)
(2020/12/10)
(2020/12/14)
(元動画2021/03/03,再公開2021/07/19)
)
(2021/03/03)
(2021/03/04)
(2021/06/27)
(2022/06/22)2017年6月2日21:00開始の地獄のミサワ「いいよね!米澤先生」連載終了記念生放送に電話出演した。自身でアップした動画を除いての声の出演はこれが初めてだと思われる。
:ながやま こはる
:林士平(りんしへい)▶もっと見る
掲示板
534 ななしのよっしん
2025/10/01(水) 02:03:49 ID: Cn5DCpAA+U
米津玄師の対談で爪痕残したくて色々俺変ですよアピールしてるの可愛いなと思ったと同時にどこか淋しそうだった
535 ななしのよっしん
2025/10/10(金) 02:12:50 ID: OEWotYnJ9w
>>527
そもそも天才扱いもそれに嫉妬して叩くのも外野の妄想でしかないんじゃない?
編集いわく「売れる前からこの人は天才だなんて思えたことは一度もない。」そうだし、
ただアイディアが豊富で意欲のある若手作家たちを総合的にサポートしているだけであって、連載してる時点で編集はどれも勝負できる企画だと思って通してるらしいよ
要するにチェンソーマンもルックバックも熱量をもって直向きに創作に打ち込んでる仕事現場から生まれた成功例の一つでしかないんだよ
そういう豊かさに一切タッチできず作品ファンでもないのにわざわざこういうとこで的外れな叩きしかできない人生と比較しちゃうと・・・淋しいね
この手の格差は年収差なんかよりよっぽどエグい
誰にも愛されてない君は一体何が楽しくて生きてるんだい?
536 ななしのよっしん
2025/10/13(月) 11:19:32 ID: LzxvwCiIAd
>>527
いきなり年収とか愛されてないとか言いだして草
自分のことかな?
急上昇ワード改
最終更新:2025/11/11(火) 02:00
最終更新:2025/11/11(火) 01:00
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