裏コードとは、
本記事では上記の1について記載する。
裏コードという呼び方は通称で、正式にはトライトーンサブスティテューション等と呼ぶ。ドミナントセブンスコードの代理和音として使われ、トニックへ解決する。
この項ではわかりやすいように階名で表記する
なぜドミナントがトニックに解決するかは「解決進行」の記事が詳しいが、かいつまんで説明するとドミナントセブンスに含まれる不安定なシとファの音程(減五度)がトニックに含まれる安定したドとミの音程(長三度)にそれぞれ半音で進行することで解決する。ところで、例えば長三度の音程のドとミをひっくり返したミとドは短六度となり、違う音程となる。他の音程もひっくり返すと別の音程になるのだが、唯一の例外がシとファの減五度である。ファとシの音程は増四度であるが、これは都合上別の名前が付いているだけであり、実際の音程は全く同じである。ドミナントセブンスは[ソ・シ・レ・ファ]の四音からなるが、前述の減五度の特性を利用し同じシとファを含む別のセブンスコード[レ♭・ファ・ラ♭・ド♭(=シ)]を作ることができる。このコードは五度圏で見ると元のコードとちょうど反対側に位置することから、裏コードと呼ばれている。
前項の[ソ・シ・レ・ファ]はV7、[レ♭・ファ・ラ♭・ド♭]は♭II7であり、V7を♭II7に置き換えることができる。裏コードは当然ノンダイアトニックコードのため、普通のV7→Iに飽きた場合や新鮮な響きが欲しい場合等に使われることが多い。またIIm→V7→Iのいわゆるツーファイブの進行をIIm7→♭II7→Iとするとルート(根音)が半音で下がっていく進行になり滑らかなベースラインを作れる。ツーファイブごと裏にしてしまう場合もある(♭VIm7→♭II7→I)。セカンダリードミナントもそれぞれに於ける裏コードに代えることができるが、I7に対する♯IV7を除くと、同主調からの借用和音と同じ(III7に対する♭VII7)・同主調からの借用和音のセブンスを変えただけ(II7に対する♭VI7、VI7に対する♭III7)・ブルースに登場する(VII7に対するIV7)等よく耳にするようなコードになるため、あまり新鮮味のある響きにはならない。
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最終更新:2024/04/25(木) 10:00
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