この項目は記事主の知識が偏っている為、内容も偏っています。 特に日本の緊急自動車に詳しい人、消防や救急に詳しい人の加筆を求めます。 |
警光灯とは緊急自動車に装備される灯火。他の交通に対し緊急走行あるいは作業中であることを知らしめるのに用いられる。英:Emergency vehicle Light,Beacon,Light barなど。
緊急自動車は赤信号や走行区分の制限を受けずに走行することが可能だが(緊急走行)、その際に他の交通に対して何らかの方法で緊急自動車であることを知らしめなければ事故につながる。そこで視覚信号として用いられるのが警光灯で、聴覚信号であるサイレンと併用する方法が世界的に広まっている。
緊急自動車が普及しはじめるのは、自動車の普及が始まった1900年代初頭から。警光灯もこの緊急自動車の発展と共に歩んできた…というわけではなかった。
尚、以下の歴史に記述する事柄は、地域によって多少前後することがある。
警光灯は無かった。今のようなものが無かったのではなく、存在そのものが無かったのである。それどころかサイレンも無かった。つまり当時の緊急自動車は車体に「FIRE」とか「POLICE」とか書いただけで、ただ急いで走っていたのである。
警察や消防の偉い人たちはあることに気づいた。「なにもせず、ただ急いでスピードを出すのでは危ない」と。そこでサイレンを装着して走ることを思いつく。音を鳴らして走れば、警察や消防の車が急いでいることがわかるだろうと。つまり、警光灯は無かった。
警察や消防の偉い人たちはあることに気づいた。「音だけ鳴らしても、どっちからパトカーや消防車が来るのか分からないんじゃね?」と。そこで「POLICE」「FIRE」などの文字が赤色や青色に光ったり、単純にランプを点灯させるなどし、他の車に対して光で存在を知らせることにした。警光灯の誕生である。だが今日のように点滅するものではなくランプは光りっぱなしで、しかも正面方向からしか見えないものも多かった。
警察や消防の(ry。「これランプがピカピカしたほうが目立って良いんじゃね?」と。そこで登場したのが回転灯である。ランプの周りをリフレクターが回転することで、ある方向からは点滅しているように見える上、光が方々に散らばるので前だけでなく横や後からも緊急自動車が確認できる。やっと警光灯らしい警光灯が出てきた。
日本で本格的にパトカーが使われるのはこの頃、つまり昭和20年代半ば~30年からである(例:大阪市警視庁のパトカー)。
この世界的なビッグウェーブに乗るにあたり、一手間必要としたのがアメリカのカリフォルニア州内の警察である。同州車両法25252項では「緊急自動車は1000フィート(注:約300m)から視認できる赤色の不動光を前方に設置すること」と定められている為、点滅するライトだけを使うことはできなかったのだ。そこで彼らは二個以上の警光灯をパトカーにつけ、一つを不動光とすることで法律をクリアした。「登場人物は全て18歳以上だからね、お兄ちゃん」みたいなもの。
ちなみに今でもこの法律は健在なので、カリフォルニア州内の緊急自動車は前面のどこかしらに赤の不動光を備えている。
具体例:ロサンゼルス市警察のパトカー及びロサンゼルス市消防のポンプ車。撮影者はいずれもcode3parisという、海外の堺消7175みたいな人。良く見ると、向かって右側(車体左側)に赤い不動光がある。パトカーに青の不動光があるのは、多分製品の仕様。
回転する警光灯が普及して久しいこの時代、警察と消防の人はあることを思っていた。「もっと目立ちたい」。別に目立ちたがり屋なわけではなく、そうすることでより他の交通から認識されやすくなるからだ。
そこで警光灯をもっと派手にすることにしたのである。それまでは警光灯を屋根にランプ一つのものを載せることが多かったが、棒状の土台の上に複数のランプを載せた警光灯が普及していく。後年、これを日本の警察に広めて警光灯の被視認性向上に貢献したのが、国内の警察マニアとっては山下奉文的存在である故・水野晴郎先生。
今日では世界的に使われているものだが、中にはそうではないところもある。以下は具体例。
「緊急走行時の被視認性を高める為に、もっと良い方法はないのだろうか」
これは警察や消防の人たちにとって、解決することのない悩みである。これまでもかなり色々とやってきたが、まだ他に方法があるはずだ。そんな折り、アメリカで誰かが思いついた。
そこでヘッドライトを警光灯と連動させ、左右交互に点滅する仕組みが生まれた。
被視認性の向上や走行抵抗の低減の為、1990年前後から新たな試みがされてきた。
日本のパトライト社やアメリカのフェデラルシグナルなどは、土台をブーメラン型にした製品を発売。フェデラルシグナルのVectorやVisionシリーズは涙滴型のカバーでランプを個別に覆ったことで、空気抵抗の低減を図った。
「空気抵抗が問題なら、前面投影面積を減らせば良いじゃない」
「どうするの?」
「ランプとランプの間の空間は何もない。その何もない空間までカバーで覆うから、投影面積が増えるわけだ」
「つまりランプを個別に覆えば、投影面積が減るってこと?」
「その通り」
光源ではストロボやLEDの登場でデザインの自由度が高まる、警光灯をそれまでより薄くできる、車両への設置位置の選択肢が広がるなどした。とくに薄いのは空気抵抗低減に効果覿面であった。
株式会社パトライト | 日本の警光灯製造の大手。 警光灯の他、金属警告装置やその他回転灯などを作っている。 入札時の仕様の標準となる基準メーカー。 |
株式会社小糸製作所 | 自動車関連ランプの大手。 トヨタ自動車の救急車ハイメディック及び200系クラウンパトカーでの採用例が多い。 |
大阪サイレン製作所 | 自社製のサイレンアンプも製造している。 仕様指定のゆるい入札案件で,艤装業者にチョイスされたりとか。 |
名古屋電機工業 | 道路用電光掲示板等を製造している。 車両用警光灯も製造している。 |
Federal Signal | アメリカBIG 3の一つ。 Vision SLRというLED回転灯を製造するなど、回転灯にこだわりを持つ会社。 尚BIG 3はサイレンやアンプなど、緊急自動車の灯火や音声装備も手がけている。 |
Code 3 | BIG 3の一つ。 未だに散光式回転灯を4機種も用意するなど、回転灯に真のこだわりを持つ会社である。 |
Whelen | 車両全高を抑えるため,消防車での採用が多い。 防災無線用スピーカ等の取扱いもある。 |
掲示板
3 ななしのよっしん
2015/11/30(月) 01:27:34 ID: Y6vlxomVAt
消防車だと消防馬車とかの時代からサイレンは無いけど鐘(警鐘というらしい)がついてるね。
4 ななしのよっしん
2018/03/01(木) 01:23:29 ID: Lew7K2IOsI
パトカーや消防車のあれを「パトライト」と言うのは、
建設業界の「ユンボ(ユンボウ)」や陸上自衛隊の三菱パジェロベースの乗用車などを「ジープ」と言うのと同じで当たらずとも遠からず。パトライト社の製品だからパトライトなのだが…(整備する人しか見えないが商品名のタグも付いている)
結局日本語では上手い訳がない気がするし、上司に怒られるわけでも役所の書類でもないのだから大丈夫だ、問題ない
5 ななしのよっしん
2020/07/09(木) 21:59:11 ID: mgLUJlMV8w
最近日本でも普及しつつある多連LEDタイプのライトバー、あれ視認性抜群ですな。
遠距離で車両を正面から見たときに、ハイビームの眩しさに負けずに赤灯がしっかり見える。
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最終更新:2024/04/18(木) 10:00
最終更新:2024/04/18(木) 10:00
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